岡田准一×藤崎ゆみあ×清原果耶×東出昌大×玉木宏×伊藤英明:Netflixシリーズ『イクサガミ』を語る

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2025年12月04日 18:00  オリコンニュース

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Netflixシリーズ『イクサガミ』(前列左から)清原果耶、岡田准一、藤崎ゆみあ(後列左から)伊藤英明、東出昌大、玉木宏(撮影:松尾夏樹) (C)ORICON NewS inc.
 動画配信サービス「Netflix」が手がける新作シリーズ『イクサガミ』が、11月13日より世界独占配信中。本作は、京都・天龍寺に集められた292人の志士たちが、木札を奪い合いながら東京を目指す“蠱毒(こどく)”と呼ばれる生死を懸けたゲームに挑むバトルアクションだ。本作で主演・プロデューサー・アクションプランナーを務める岡田准一と、藤崎ゆみあ(※崎=たつさき)、清原果耶、東出昌大、玉木宏、伊藤英明ら6人に作品に込めた思いや撮影現場での手応えを聞いた。

【動画】Netflix『イクサガミ』舞台裏映像

――作品の魅力について伺います。まず岡田さん。今回は「主演」「プロデューサー」「アクションパートナー」と三役を兼任されています。ご自身にとって一番大きな挑戦や手応えはどのようなものでしたか。

【岡田】挑戦として大きかったのは、世界に向けて配信される“Netflix”という枠で、どう作品を作っていくかということでした。一話一話をどう濃密に見せていくか、その密度が予算とも直結することなので、藤井監督とも相当話し合いました。「Netflixが日本に上陸して10年経った節目に作られるべき作品」にふさわしい「今の最上」をどう実現できるか考え続けましたし、それが大きな挑戦でもありました。

――それは、世界の視聴者を強く意識していたということですか?

【岡田】そうですね。僕がアクションを学び始めた理由のひとつに、「言語を超えて伝わるものを作りたい」という思いがありました。ボディアクション(身体の動き)やムーブ(所作)は、世界共通の言語です。それは子どもの頃から描いていた夢でもありました。

――藤崎さんは岡田さん演じる伝説の刺客・嵯峨愁二郎と行動を共にすることになる双葉役に抜てきされました。大作のヒロインとして現場に入られたお気持ちは?

【藤崎】まずヒロインに選んでいただけたこと自体が本当にありがたかったです。ただ、これほど大規模な撮影は初めてでしたので、まずは現場を見学させていただき、雰囲気に慣れるところから始めました。実際に自分の撮影が始まると緊張はありましたが、それ以上に「しっかりやり遂げたい」という覚悟が強かったです。とにかく最後までやり抜こうという気持ちでした。

――清原さんは愁二郎の過去を知る彩八(いろは)役を託され、本格アクションに挑戦されましたが、どんな準備をされましたか?

【清原】稽古期間が2ヶ月ほどあり、技術面を一から教えていただきました。殺陣(たて)の稽古をしながらも「現場に入ったら何が起きるかわからないから、何でもできるように準備しておいて」とスタッフさんに言われて…。“そんなにハードな現場なの!?” と震えたことを覚えています。

 愁二郎やきょうだいたちとの関係を深める中で、彩八がどう育ち、大切にされてきたかという背景が自分の中に自然と積み上がっていきました。その上で、大人になるにつれて抱える孤独や葛藤を深く考えました。

――「何でもできるように」というのはプレッシャーがかかりますね。

【岡田】ロケ場所がギリギリまで決まらないこともあって。木を使って三角跳びするシーンを撮るにしても、適した木を探すところから始まるわけです。撮影場所によって、長回しにするか、どこでカットを割るかが変わってくるし、それによって動きも変わるので、現場で柔軟に対応できるよう“余白を持って準備しておいてほしい”というお願いでした。

――東出さんは腕も立つし頭も切れる忍者の響陣役を演じましたが、難しかった点、挑戦だった点は?

【東出】とにかく規模が大きいと聞いてはいましたが、実際、天龍寺での総勢292人の大乱闘シーンのために、全国からアクションができる俳優やスタントの方が集められていたのではないかと。その中で僕は関西弁をしゃべる役で、本番前にこっそり「今ので大丈夫でした?」と岡田さんに聞くと、「全然問題ないよ」と言ってもらえてホッとしました。

――玉木さんは公家の守護神・右京として“蠱毒”に参加されましたが、岡田さんとの共演はいかがでしたか?

【玉木】今回初めてご一緒したのですが、稽古の段階から現場に顔を出されていて、教え方がとても上手いと感じました。「まず体で示す」ので説得力がある。作品にかける熱量も強く伝わってきましたし、僕自身も“この作品の一員として成功させたい”という思いがどんどん強くなりました。

――伊藤さんは愁二郎を執拗に狙う戦闘狂・武骨役を物語の中でどう位置付けて演じたのですか?

【伊藤】岡田さんから「破壊者であり、台風の目のような存在になってほしい」と言われました。お金でも愛でもなく“血”を求める、殺戮者です。とにかくエネルギーを前へ前へと押し出して、愁二郎や双葉を追い詰めていくことを意識しました。

――本作は9月に韓国で開催された「釜山国際映画祭」でお披露目されましたが、作品の仕上がりについて感じていることは?

【岡田】日本の若いクリエイターや才能あるスタッフの力を集結して作り上げたかったので、それはかなったと思います。伝統や文化にリスペクトを持ちながらも、自分たちのフィルターを通して「今の最上」を目指す。俳優もスタッフも「もっと良くできるはずだ」という思いを持ち続け、 “全力でより良い方へ向かう”ことをやりきった作品になったと思います。

――清原さん・藤崎さん。完成版を見てどう感じましたか?

【清原】思わず拍手をしてしまいました。自分が出ている作品はつい反省しながら見てしまうタイプなんですが、今回は“圧倒的な世界観とスケール”に飲み込まれて、気がつけば感嘆の声が漏れていました。本当に力強い魅力をたくさんはらんでいる作品だと思います。

【藤崎】私は驚きが大きかったです。「こうなっていたんだ」と目が離せなくて、早く誰かに伝えたい気持ちになりました。でも公開前で言えないので、一人で「今の何?」「倍速で見てた?」と独り言が止まらなくなるくらいでした。とにかく“共有したい”が一番でした。

――今回の作品を“時代劇”という枠で見たとき、「これまでと違う」「新しい!」と感じた部分はありましたか?

【玉木】岡田くんが冒頭で話したように、日本が世界と戦っていけるジャンルの一つは“時代劇”だと思っています。その上で、本作はこれまでの時代劇とは一線を画していると感じました。アクション量も非常に多く、ここまで“戦い”が詰まっている作品はなかなかない。さらに、今の技術を総動員して、現場の全員が与えられた役割を全うしている。その熱量が画面から伝わってくる作品になっていると思います。

【東出】僕は岡田さんより年下ですが、“本物になろう”と鍛錬を続けてこられた方が、第一線で後輩を引っ張ってくださるのは本当にありがたいことだと感じています。アクションはやっぱり難しいんです。でもその現場で岡田さんが「アクションって本当に難しいんだよ」とぽつりと言った瞬間があって。その言葉に、積み重ねてきたものの重さを感じました。“本物”の現場に参加できたことが、素直にうれしかったです。

【伊藤】岡田さんとは現場で、「これからは僕らの世代が中心となって、若いクリエイターたちと一緒に新しいエンターテインメントを作っていきたい」という話をしていました。本作はまさに、そうした思いが結実したような作品です。圧倒的な熱量とスケール感、そしてシンプルに“面白い”。時代劇でありながら、海外の観客にも届く要素がきちんとある。日本の四季が映像として美しく映り、アクションは普遍的なエンターテインメントとして楽しめる。個人的には、フィギュアが出たら絶対に欲しいですね(笑)。世界にも広がりやすいと思います。

【岡田】現場でも「フィギュア作りたい」って言ってましたよね。

【伊藤】はい。フィギュア化、ぜひお願いいたします(笑)。

――最後に岡田さん。注目ポイントをお願いします。

【岡田】“僕が燃えます”。どう燃えるかはぜひ本編で。もしかしたら僕だけじゃなく、みんな燃えているかもしれません。最後まで見ていただいたら、「この人たち、クレイジーだな」と思ってもらえると思います。その熱量を味わってください。

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