『人はなぜラブレターを書くのか』©2026 映画「人はなぜラブレターを書くのか」製作委員会綾瀬はるか主演映画『人はなぜラブレターを書くのか』の公開が決定。當真あみ、細田佳央太、妻夫木聡、菅田将暉、佐藤浩市らの出演も明らかになった。
寺田ナズナは、とある青年に手紙を書きはじめる。24年前、17歳のナズナは、いつも同じ電車で見かける高校生・富久信介にひそかな思いを抱いてた。一方、信介は学校帰りにボクシングに夢中な生活を送り、プロボクサーを目指していた。そんな彼らに、運命の日、2000年3月8日が訪れる。
2024年、ナズナからの手紙を受け取った信介の父・隆治。その手紙の中に亡くなった息子の生きた証を確かに感じ、知りえなかった信介の在りし日が明らかになっていく。そして、隆治はナズナに宛てて手紙を綴りはじめる。愛する者を亡くして生き続けた隆治とナズナとの邂逅により、24年前の真実とナズナが手紙を書いた理由が明らかになる――。
2000年3月に起こった「営団地下鉄日比谷線中目黒駅構内列車脱線衝突事故」で、ある少女の淡い恋心が消えた。進学校に通いながら、日々ボクシングの練習に夢中になっていた少年・富久信介さん。そんな彼と毎朝同じ時間、同じ車両に乗り、思いを寄せていた少女。そして、いつもの朝にその事故は起こってしまう。
たまたま、いつもと違う時間の電車に乗り合わせた富久さんは、巻き込まれて17歳という若さで短い生涯の幕を閉じた。ニュースで悲報を知った彼女は、初めて彼の名前を知り、間違いであってほしいという思いで、電車で彼を探す日々を過ごした。時は流れ、20年後。富久さんが通っていたジムの会長の元に、あの少女からメッセージが届き、当時の彼への思いや通学時の思い出が綴られていた。富久さんの家族は驚きと嬉しさ、哀しさを噛み締めつつ、息子の知られざる青春の断片と成長を知ることができたという。
本作は、そんな奇跡の実話から生まれた物語。
監督・脚本・編集を務めたのは、石井裕也。“なぜ、女性は20年ぶりに想いを伝えようと思ったのか”石井監督は<富久信介さん宛てに数十年ぶりに届いたある女性からの手紙>の記事を目にし、その動機に強く興味を持ち、プロットをすぐに書き上げたという。
綾瀬はるかが演じる主人公・寺田ナズナは、夫と娘と郊外に暮らす、明るく定食屋を切り盛りする女性。あることをきっかけに青春時代を思い出し、手紙をしたためることに。
また、信介に思いを寄せる24年前の学生時代のナズナを注目の若手女優の當真あみが演じる。
『町田くんの世界』以来に石井監督の作品の参加となった細田佳央太がボクシングジムに通い、トレーナーと共に徹底した体づくりを行い、信介を演じた。
信介が通うボクシングジムの先輩・川嶋勝重役で菅田将暉、ナズナの夫・良一を妻夫木聡が静かに熱く演じ、信介の父・富久隆治は、佐藤浩市が丁寧に体現。
さらに、ポスタービジュアル、予告映像、場面写真も公開。映像は、現在のナズナが24年前の自分を思い出し、初恋の彼への思いや思い出を手紙に綴るところから始まる。通学中、信介にドギマギするナズナの瑞々しい表情と、突然の悲劇。そして24年の時を経て、彼の家族の元に手紙が届く。川嶋、隆治、良一の印象的なセリフや表情が胸を熱くする映像となっている。
コメント
綾瀬はるか
脚本を読んだ時に涙が止まらなくて、心が揺さぶられました。
生きたい、もっと見てたい、家族を愛して、家族に愛されて、生きてきた証のような思いの中で、
初恋の人に24年越しのラブレターを書いたのかもしれません。
ナズナのラブレターに秘められた物語を是非観て頂きたいです。
當真あみ
脚本を読んで、初めてこの出来事が実際にあった事なのだと知りました。
友人と過ごしたり、何かに熱中したり、恋をしたりと当たり前に思っていた日常を、しっかりと見つめて大切にしたいと感じました。
綾瀬さんが演じるナズナと、どう繋げられたらいいかを監督と話しながら、ナズナが経験し積み重ねた感情を作っていけるように演じました。
この作品を沢山の方に見ていただきたいです。映画を見た時、きっと自分の日常が愛おしく大切に思えるはずです。
細田佳央太
石井監督ともう一度ご一緒することを目標にしていたので、自ずと気合いが入りました。ボクシング練習には約4ヶ月という準備期間をいただいて、ボクシング未経験の僕に松浦さん(ボクシング指導者)をはじめとした多くの方々が指導してくださり向き合っていただきました。素敵過ぎるスタッフ・キャストの皆様に囲まれた撮影の日々は、映画と芝居にもう一段と深くのめり込むきっかけとなり、撮影の内外問わず役と同様に温かい距離を保ち続けてくださった菅田さんには感謝してもしきれません。
この作品が持つ記憶と、そこに生きた人々の熱が、現代に生きる皆様と未来に届くことを願ってやみません。
妻夫木聡
様々なテーマで挑戦し続ける石井監督の作品に呼んでもらえることはとても光栄なことです。そして、自分にとっても新しい一面を見せられるようにと身が引き締まる思いでしたが、少しずつほどけていく家族の形を、一日一日確かめながら撮影する日々は、どうしようなく不器用で、素直になれないけど、それがとても愛おしい時間でした。
過去を生きる人、今を生きる人、みんなの想いが溢れている。悲しみさえも糧にして、前を向き、それぞれが夢に向かって踏み出していく様に涙が止まりませんでした。
一つのラブレターによって、止まっていた時間が動きだしていく。悲しいことも、嬉しいことも、みんな手を繋いで生きていければ良いよねって思わせてくれる、そんな素敵な映画です。是非劇場でご覧ください。
菅田将暉
第17代WBC世界スーパーフライ級チャンピオン川嶋勝重選手。を演じる?即お断りしようと思いました。が、台本を読むと、早すぎる命と対話する真摯な青年の姿がありました。夢について語り合い、想いを背負って闘う。今日のために生きる。今の自分に必要な作品だったのか、使命感のようなものが湧いてきて、初の石井組に挑みました。ハードな撮影でしたが、一生に一度の経験をさせてもらいました。思いやりと少しシャイなところがこの映画の好きなところです。是非、観に来てください。
佐藤浩市
突然の別れと、覚悟を持って向き合う別れ。
どちらにしても後悔なく大切な人を見送ることの出来る方はごく僅か…。
しかしその想いが、より深く故人との歴史を刻んでくれると信じたい。
『人はなぜラブレターを書くのか』は2026年4月17日(金)より公開。
(シネマカフェ編集部)