“伝説の問題作”狂気と欲望に満ちた帝国を描く『カリギュラ 究極版』1月23日公開  45年ぶりに真の姿で復活

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2025年12月05日 06:00  cinemacafe.net

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『カリギュラ 究極版』© 1979
1980年公開の伝説的問題作『カリギュラ』が45年ぶりに再編集され、『カリギュラ 究極版』として2026年1月23日(金)に公開されることが決定。せんだみつおがナレーションを担当した予告編と場面写真が解禁された。

1976年、ペントハウス誌の創設者ボブ・グッチョーネは、映画史上最高額の製作費を投じて自主製作映画『カリギュラ』を企画した。セックスとアートを融合させ、史上最も退廃的とされる皇帝カリギュラを描く歴史大作として、脚本にゴア・ヴィダル、監督にティント・ブラスを起用した。

さらに『時計じかけのオレンジ』のマルコム・マクダウェル、後に『クィーン』でアカデミー主演女優賞を受賞することになるヘレン・ミレン、『アラビアのロレンス』のピーター・オトゥールら英国の大物俳優が参加し、公開前から大きな期待を集めていた。

しかし製作中に様々なトラブルに見舞われ、完成時には製作費は2倍に膨れ上がり、脚本家やスタッフらが訴訟を起こす事態に発展した。撮影完了後に監督は解雇され、編集と音楽の担当はクレジットを拒否した。

トラブルを経て1980年にようやく公開された『カリギュラ』は、観客だけでなくキャストにも衝撃を与える。ボブ・グッチョーネが勝手にポルノシーンを付け加えていたり、勝手に脚本を書き換えたものが公開されてしまったからだ。

批評家からは酷評され、フィルムは警察に押収され、わいせつ罪にも問われた。しかし公開時に異例の興行収入を記録し、今でも世界的に高い人気を誇っている。

そしてあれから45年。破棄されたと思われていたフィルムが奇跡的に発見され、90時間以上の素材を再編集した「本来の『カリギュラ』」がついに蘇った。

今回解禁されたのは、カリギュラの狂気と美が渦巻く世界観を象徴する印象的なシーンが切り取られた場面写真と本国ビジュアル。

まず公開された場面写真では、マルコム・マクダウェル演じるカリギュラが、ヘレン・ミレン演じる皇后カエソニアの首筋にそっと手を添えながら、観る者を突き刺すような鋭い眼光をこちらに向けている。美しさと暴力性が紙一重で同居するその表情は、愛情とも支配ともつかない狂気をまとい、本作がもつ禁断の世界を象徴する仕上がりとなっている。

さらにもう一枚の場面写真では、巨大な真紅の装置の上で兵士たちが槍を掲げ整列する異様な光景を前に、笑顔で拍手を送る姿が切り取られている。皇帝が絶対的権力を前に無邪気な子どものように笑う姿は、本作が描く「狂気の祝祭」の一端を強烈に示している。

併せて公開された本国ビジュアルは、コインの中に刻まれたカリギュラの肖像が、目から血の涙を流すというショッキングな仕上がり。そのデザインは不気味さと同時に妖しい美しさも放ち、作品全体に流れる不穏な気配を象徴するアイコニックなビジュアルとなっている。

さらに本作の魅力が凝縮された予告映像では「日本公開から45年、伝説の大ヒット超問題作」というコピーののち、「私は人間ではない!つまり私は、神だ」というカリギュラの狂気を帯びた名セリフで幕を開ける。

続いて「常軌を逸した悪趣味で社会現象を巻き起こした歴史スペクタクル巨編」という言葉とともに、本作ならではの美しく豪奢でありながら恐ろしいシーンの数々がテンポよく展開。SF大作『スター・ウォーズ』の2倍、実に46億円もの製作費を投じて作られたという豪華絢爛な宮殿内部の様子や、巨大でおぞましい処刑マシーンが首まで地中に埋められた人間の頭を跳ね飛ばそうとする場面など、「問題作」と呼ばれた理由を一瞬で理解できる衝撃的な映像が次々と展開。

そこに重なるのが、迫力満点の「カリギュラ!」という掛け声。この魂の叫びを担当するのは、オリジナル版公開当時に「カリギュラ!」のギャグを披露していたせんだみつお。本編の世界観にもぴったりな渾身の叫びが、映像全体の熱量を一気に引き上げている。

映像のラストには、宮殿で催される豪華絢爛な宴、大浴場で男女が妖しく絡み合う場面など、豪華さといかがわしさが同居する本作ならではの世界が広がっている。

また、予告映像のナレーションを担当したせんだみつおのスペシャルインタビューも到着。カリギュラと同じコスチュームを身にまとったせんだが、映画の魅力はもちろん、自身のギャグとの関わりや本作への思いについて、熱く語り尽くしている。

かつて「カリギュラ」の名を自身のギャグに取り入れていたというせんだは、本作について「怖い、そして歴史の勉強になる、そして見ないと損をします!」と断言。「カリギュラ!カリギュラ!カリギュラ!ナハッ!」と、魂の連呼で作品を全力アピールした。

本作の魅力について、「見たらびっくり、見なきゃダメ。怖いけど、人間は怖いもの見たさ。デートにもおすすめ!」と語るせんだの言葉通り、本作は恐怖と背徳、そして圧倒的インパクトが渦巻く究極の問題作となっている。

『カリギュラ 究極版』は2026年1月23日(金)より新宿武蔵野館、TOHOシネマズ シャンテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開。



(シネマカフェ編集部)

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