ガレージ59の58号車マクラーレン720S GT3エボ 来る2026年シーズンに向け、WECA世界耐久選手権LMGT3クラスにエントリーするチームが相次いで参戦体制の一部を発表した。新参のガレージ59は、計6名のドライバーラインアップを明らかに。一方、引き続き『レクサスRC F GT3』を走らせるアコーディスASPチームは最初の2名を発表している。
2027年に予定されるハイパーカーでの参戦準備のためプログラムを一時休止するユナイテッド・オートスポーツに代わり、LMGT3クラスで2台の『マクラーレン720S GT3エボ』を運営するガレージ59。同チームにとって来年3月に行われる開幕戦『カタール1812km』はWECデビュー戦となる。
参戦初年度に向けたドライバーラインアップの中での注目は、AsLMSアジアン・ル・マン・シリーズの現チャンピオンであるアンタレス・アウがポルシェからマクラーレンへ乗り換え、マービン・キルヒホーファーとともにWECデビューを果たすことだ。アウとキルヒホーファーは、今季2025年のGTワールドチャレンジ・ヨーロッパ・スプリント・カップで3度のゴールドカップクラス優勝を飾ったシルバードライバー、トーマス・フレミングとともにマクラーレンの10号車をシェアすることとなった。
香港出身のアウは、“名門”マンタイ・レーシングとともにニュルブルクリンク24時間レースでのクラス優勝やAsLMSでのチャンピオンシップ制覇といった実績を持ち、昨年はル・マン24時間レースにもデビューしている。
マクラーレンのファクトリードライバーであるキルヒホーファーは世界選手権およびル・マン初参戦となる。彼は今年のデイトナ24時間レースでシボレー・コルベットZ06 GT3.Rをドライブし見事GTDクラス優勝を果たした。
キルヒホーファーは、「長い間WECで戦いたいと思っていたので、この新しい章に興奮している」とコメント。「ル・マンも僕にとっては初めてだ。トムとアンタレスと一緒にスタートするのが待ち切れない」
ガレージ59の2台目は、チームのトレードマークであるゼッケン『58』が付けられ、、フィン・ゲルシッツ、ベンジャミン・ゲーテ、そしてチームの共同オーナーであるアレクサンダー・ウエストの3名がステアリングを握ることに。過去にフェラーリでル・マンに2度出場した経験があるウエストは、WEC参戦は「チームに関わる全員にとって画期的な瞬間だ」と述べた。
一方、ゲルシッツが抜けたアコーディスASPは、2026年シーズンも引き続きレクサス RC F GT3を使用することを確認。12月5日に発表された『トヨタGR GT3』は2027年までWECにデビューしない見込みであるため、レクサスは3シーズン連続の参戦となる。
ジェローム・ポリカン率いるASPチームは、ホセ-マリア・ロペスとエステバン・マッソンを今季のプロドライバーとして起用することを月曜日に発表した。
元トヨタ・ハイパーカードライバーであるロペスは、来季もレクサス87号車のラインアップを牽引し続ける。マッソンは今季2025年のELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズでLMP2クラスのタイトルを獲得したあと、事実上ベン・バーニコートの後任として78号車のプロドライバーを務める。
このフランスチームの2026年シーズンの残りのドライバーラインアップについては、後日発表される予定だ。
[オートスポーツweb 2025年12月09日]