2026年WEC暫定フルシーズンエントリーが発表。ハイパーカー1台減、2クラス計35台に

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2025年12月09日 18:30  AUTOSPORT web

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2026年もWECは年間8レースが行われる。参戦するブランドの数は14に上る
 WEC世界耐久選手権は、2026年シーズンの暫定フルシーズンエントリーリストを12月8日に発表した。


■2024年チャンピオンカー『ポルシェ963』が姿を消す

 35台のエントリーが掲載されたこのリストには、ハイパーカークラスを戦ってきた3台のポルシェ963がすべて撤退したため、トップカテゴリーの台数は今年の選手権よりも少なくなった。しかし、このフィールドにはジェネシス・マグマ・レーシングの2台が加わったことで、減少分の一部が相殺された。

 最終的にハイパーカークラスでは計17台のル・マン・ハイパーカー(LMH)/LMDhカーがグリッドに並ぶ予定だ。新参のジェネシスをはじめ、トヨタ、プジョー、キャデラック、アルピーヌ、BMW、アストンマーティンが2台体制でエントリーするなか、シリーズとル・マンのチャンピオンであるフェラーリは、ファクトリーチームの2台とプライベーターのAFコルセが走らせる83号車を合わせた計3台体制となっている。

 韓国のブランドが先週発表したように、ヒョンデ傘下のラグジュアリーカーブランドのジェネシスは、デビューシーズンを戦うGMR-001のカーナンバーに『17』と『19』を選択した。両車のドライバーラインアップはすでに発表済みだ。

 ハイパーカークラスでまだフルラインアップを揃えていないのは、アルピーヌA424とプジョー9X8の各2台、そして83号車フェラーリ499Pの計5台。このうち、アルピーヌ・エンデュランス・チームは、35号車と36号車にそれぞれアントニオ・フェリックス・ダ・コスタとフレデリック・マコウィッキを起用しているが、インディカー・シリーズ挑戦を発表したミック・シューマッハーとジェネシスに移籍したポール・ループ・シャタンの離脱後、2026年のドライバーラインアップをまだ明らかにしていない。

 一方、プジョーは、ニック・キャシディとテオ・プールシェールを含むフルラインアップを発表しているものの93号車と94号車でのドライバーの組み合わせをまだ発表していない。エントリーリストにはポール・ディ・レスタ(93号車)とロイック・デュバル(94号車)のみが名を連ねている。

 83号車フェラーリを走らせるAFコルセは、フェラーリのファクトリードライバーであるイェ・イーフェイのみが決定。彼のチームメイトは未発表だ。


■LMGT3のフルラインアップ確定は3チーム6台のみ

 LMGT3クラスでの大きな変化は、ハート・オブ・レーシング・チームが2台体制へとプログラムを拡張した点が挙げられる。このアメリカチームは、わずか1シーズンでWECを去るレーシング・スピリット・オブ・レマンが走らせていたもう一台のアストンマーティン・バンテージAMR GT3エボを運営する。

 これにより、LMGT3クラスに参戦する全9メーカーが、初めて同じチームの下で2台のマシンを運用することとなる。

 ガレージ59は、ユナイテッド・オートスポーツに代わりマクラーレンのサービスプロバイダーとなり、8日月曜に720S GT3エボのドライバーラインアップを発表した。

 TFスポーツが走らせるシボレー・コルベットZ06 GT3.Rのうち1台のエントリーは、レーシング・チーム・ターキー・バイ・TFに改名された。これは、トルコ人ドライバーのサリ・ヨルックがチームに加入することを示唆するものだ。カーナンバーが81から34に変更されたコルベットのドライバーは、現在のところチャーリー・イーストウッドのみが確認されている。

 姉妹車の33号車も決まっているのはニッキー・キャツバーグのみ。ジェネシスに移籍したダニエル・ジュンカデラの後任となるドライバーのチームメイトには、ベン・キーティングとジョニー・エドガーが同車に復帰すると予想されている。

 なお、キャツバーグはコルベット・レーシング・バイ・プラット・ミラー・モータースポーツからIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に参戦するため、イモラ6時間レースとサンパウロ6時間レースの両方を欠場する見込みだ。

 ビスタAFコルセは、2025年シーズンとまったく同じ組み合わせのフルラインアップを発表した。これにより、フランソワ・エリオがマンタイに移籍するという憶測に終止符が打たれている。

 月曜日にアヤハンカン・ギュベンとリヒャルト・リエツの起用を発表したマンタイ・レーシングは、マンタイDKエンジニアリング(91号車)とザ・ベンド・マンタイ(92号車)という異なるチーム名でのエントリーに。これによってリストには掲載されていないものの、ふたりのジェントルマンドライバーの参戦が予測でき、ジェームス・コッティンガムが前車、ヤッサー・シャヒンが後車から参戦することが事実上決まった。シャヒンは2025年シーズンをチームWRTで過ごした後、ドイツのチームに復帰することとなる。

 エントリーリストの公開時にLMGT3のフルラインアップを発表した他のチームは、メルセデスAMG GT3エボで2年目のシーズンを迎えるアイアン・リンクスのみだった。女性ドライバーを起用してきた、“鉄の女たち”こと姉妹チームのアイアン・デイムスは、2025年限りでのWEC撤退をアナウンスしている。

[オートスポーツweb 2025年12月09日]

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