
俳優鈴木浩介(51)、美弥るりか(41)が9日、神戸市内で神戸文化ホール開館50周年記念事業、舞台「流々転々(るるてんてん) KOBE1942−1946」(26年2月14〜15日、神戸文化ホール)の取材会に出席した。
俳人西東三鬼(さいとう・さんき)の神戸での体験を元にした短編小説「神戸・続神戸」が原作。鈴木が東京から神戸に逃れてきた「私」を演じ、それを取り巻く女「たち」を美弥が演じる。演出は小野寺修二氏、上演台本は山口茜氏。
鈴木は3月ごろから小野寺氏とワークショップなどを通じ、作品づくりに没頭。「こんなに長い時間をかけて1つの作品に携わったのに、公演日数が2日で終わる。私の中で史上1番長い期間稽古したのに本番は3ステージのみ。非常にぜいたくな時間を過ごしていただけます」と話して笑わせた。
美弥とは初共演。「不思議な空気を持たれてる。普段、無口で静かにしてらっしゃるんですけど、実は何かおもしろいこと考えてるんじゃないかとか、見えない美弥さんの面白さを空気から感じる」と語った。
一方、美弥は「そのままお返しします」と笑いながら、「テレビや舞台で拝見していたので、初めて会ったときは『ホンモノだ』ってミーハー心がありました」と鈴木の第一印象を告白。「演じるスイッチが入った瞬間、第一声で体がピリピリするような芸術肌というか天才肌といいますか…」と持ち上げると、鈴木は「あー、美弥さん。ダメです」と、あまりの持ち上げぶりに苦笑した。
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それでも、美弥は「こんなすばらしい方がいらっしゃるんだと思いました。初めての感覚です。自分が今まで演じてきたのは芝居じゃなかったんじゃないかと考え直すくらい。生まれて初めての感覚を味わって、『一から勉強だな』という気持ちで出会いに感謝してます。天才肌です」と鈴木の演技力を絶賛した。
宝塚歌劇団在籍中から、神戸は訪れていた街。「特別な場所。休演日や1日お休みになったら、阪急電車に乗って、三宮駅に着いて神戸の街をお散歩したり、カフェに行ったりして休息を楽しむ街でした」と振り返りながら、「神戸の方って、神戸生まれの誇りが強い。どこの地域よりプライドを感じました。神戸で生まれ、育ち、今は神戸を離れていたとしてもスペシャルに思っている。自分の出身地にそういう熱い気持ちを思えるってステキだなと当時から思っていました。今回、そういう皆さんがこの作品を見て、神戸の見方が変わるんじゃないかとか、より好きになるんじゃないかとか、この土地でこの作品をやることの意味を地元の方々に一番に感じていただきたいという思いで作り上げていけたら」と意気込んでいた。
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