【米沢市ふるさと納税】クマ被害対策支援の寄附受付を開始 山形県米沢市がクマ被害対策に充てるふるさと納税の寄附受付を開始した。近年クマ被害が全国的に増加しているなか、同市でも出没や被害が深刻化しており、地域住民の安全を守るため対策強化が急務となっている。
【写真】米沢市におけるクマ被害の現状
市によると、2025年は山間部だけでなく、住宅街や市街地、小中学校などの教育施設付近でもクマの姿が相次いで確認されている。人的被害や建物被害も発生しており、出没頻度は「これまでにない水準」に達しているという。
こうした状況を受け、米沢市は対策の柱として、クマ出没情報の周知強化、市民への注意喚起、捕獲体制の強化、出没対策への支援の4点を掲げている。米沢市のLINE公式アカウントやXでの速報発信、広報車によるアナウンスに加え、早朝や夕方、夜間の散歩やジョギングの自粛を呼びかけるほか、柿の実など誘引物となる果実の除去を促している。
捕獲に向けた体制強化としては、箱罠の設置や緊急銃猟の整備を進める方針。また、ヤブの刈払い、雑木林伐採、不要果樹の伐採にかかる費用を補助し、クマが市街地に近づきにくい環境作りも進める。
今回募集する寄附は「猟友会の活動費用」「箱罠の設置など捕獲活動関連費用」「ヤブの刈払い、雑木林伐採、不要果樹伐採の助成費用」の事業に活用される。
寄附額は1000円、3000円、5000円、1万円の4区分で、募集期間は令和8年3月31日まで。返礼品は設定されていない。
米沢市長は「豊かな自然に囲まれた米沢市において、近年クマの出没が市民の皆様の生活を脅かす深刻な問題となっております。私たちは、市民の皆様が安心して暮らせるよう、そして米沢市の豊かな自然と共生できるよう、クマ被害対策に取り組んでおります」。
「しかし、これらの対策には多大な費用と労力を要し、市の予算だけでは十分に対応しきれない現状があります。この度のふるさと納税を通じたご支援は、米沢市のクマ被害対策に直接的に充てられ、地域の安全・安心に繋がる確かな力となります。皆様の温かいご支援とご協力を心よりお願い申し上げます」と呼びかけている。