お見合いで結ばれたトランスジェンダーの2人が結婚式　「誰もが幸せな家庭を築ける社会」に向け公開形式で実施

　結婚を決意するにあたって勇気を振り絞ったという人は多いだろう。ましてやこのカップルの場合は、相当な勇気が必要だったに違いない。

　一般社団法人日本LGBTサポート協会（京都市）の仲人型婚活で出会い、遠距離恋愛を経て結婚を決意したトランスジェンダーカップル・ひかるさんとつばささんが、12月11日、東京・表参道で「公開挙式」を行う。「誰もが幸せな家庭を築ける社会」に向け、多様なカップルが当たり前に結婚式を選択できる未来を目指す取り組みとして、誰でも参列可能な公開形式で実施される。

　電通グループの調査（2023年）によると、LGBTQ+当事者は日本の人口の約9.7％を占めるという。これはAB型や左利きの方とほぼ同じ割合だ。しかし、真剣にパートナーを探す選択技や、二人の関係を社会的に祝福される機会は限られている。「結婚式を挙げる」という選択も他人事であったり、当たり前ではないのが現実だ。そんな中、二人は、互いに生涯レベルのパートナー探しを決意。仲人伴走型お見合い婚活で運命的に出会い、札幌と東京間の遠距離を乗り越えてプロポーズ、そして結婚を決意した。

　「トランスジェンダーの僕が『おめでとう』と言ってもらえる日が来るとは思ってなかった」──と涙ながらに語ったのは、12月11日に人生最高の日を迎えるひかるさん（35歳・北海道在住）。出生時に割り当てられた性は女性だが、自身の性自認は男性のトランス男性だ。お相手のつばささん（39歳・東京在住）は、出生時に割り当てられた性が男性で自身の性自認は女性のトランス女性である。2人は「お互いがありのままでいられる関係」を何より大切にしているという。

　結婚式はHouse of OMOTESANDO（渋谷区神宮前5-34-8）で12月11日の14時にスタートする。

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