防災用品が並ぶホームセンター「サンデー八戸根城店」の店内=10日午前、青森県八戸市 青森県で震度6強が観測された地震では、北海道・三陸沖後発地震注意情報が9日未明、初めて発表された。北海道から千葉県の7道県182市町村では1週間、大きな揺れなどがあれば速やかに避難できる態勢が求められる。国は水・非常食の備蓄や避難場所の再確認のほか、すぐに逃げられる服装での就寝を呼び掛けている。
内閣府は、ホームページで注意情報が出た際の防災対応例をまとめている。具体的には、水などの備蓄や避難場所に加え、家族との連絡手段や家具の固定を改めて確認することを求めている。緊急情報を取得できる携帯電話などの音量を平時よりも上げておくことも大切だ。
家の中では、すぐに逃げられる服装で、履き慣れた靴を近くに置き、子どもや高齢者らと同じ部屋で就寝するのが重要だ。崖崩れの恐れがある家では崖に近い部屋での就寝を控える。
身分証明書や貴重品といった非常時の持ち出し品をまとめたリュックなどは常時持ち歩き、防寒具などは手元に置く。外出時は崩れやすいブロック塀や土砂崩れの危険性がある場所にはできるだけ近づかないよう促す。
8日深夜に震度6強を観測した青森県八戸市では10日、防災用品を買い求める住民の姿が見られた。ホームセンターのサンデー八戸根城店では、同市の主婦箱石直子さん(65)が非常持ち出し袋に入れる缶詰や飲料水などを購入した。箱石さんは「1週間の備えが必要だと感じた。大丈夫だとは思うが『もしも』に備えたい」と話した。
食器棚の留め具や軍手を買いに来た同市の主婦(80)は「また地震が来ないか心配。(1994年の)三陸はるか沖地震でもたくさんの食器が割れたので対策をしたい」と力を込めた。
同店は9日から、入り口近くに防災用品をまとめた特設コーナーを設置している。担当者は「災害が起きてからでは防災用品が売り切れたり、店舗の営業自体が困難になったりする恐れがある。事前の備えに応えていきたい」と話した。

防災用品が並ぶホームセンター「サンデー八戸根城店」の店内=10日午前、青森県八戸市