ルーク・ブラウニング(KONDO RACING) 2025スーパーフォーミュラ鈴鹿合同テスト/ルーキーテスト 鈴鹿サーキットで行われている2025スーパーフォーミュラ合同/ルーキーテスト。今回は注目のドライバーが大勢参加するなか、FIA F2ランキング4位でウイリアムズ育成ドライバーの一員であるルーク・ブラウニングが、テスト2日目の12月11日から走行を開始している。
■初走行ながら0.782秒落ちの12番手
先日ヤス・マリーナ(アブダビ)で行われたFIA F2最終戦を戦い、週明けの9日にはF1ポストシーズンテストに参加したブラウニング。そのまま日本に移動し、セッション2日目からKODNO RACINGのマシンをドライブしている。
わずか1週間で3つの異なるフォーミュラカーをドライブしているが、特に混乱などはしていないようで「適応力は常に僕にとって強みだったので、いまのところいい仕事をしてきたと思う。火曜日のF1テストでもいい仕事ができた。運転するのがとても楽しくて、どんどん良くなっていると感じているよ」とブラウニング。サーキット入りした時のファンの歓迎ムードは予想外だったようで「みんなが暖かく歓迎してくれたことに感謝している。こんなにみんなが応援してくれて嬉しい」と、笑顔を見せていた。
この日は2セッション合わせて55周を走破し、午後のセッションでは1分38秒003を記録。初めてのスーパーフォーミュラ走行ながら、セッショントップから0.782秒落ちの12番手につけた。
夕方のメディアミックスゾーンでブラウニングは、「今日はテスト(習熟)のために来ていたから、ニュータイヤも1セットしか使わず、その時間帯も決して良くはなかった。その中で、この順位に来たのは良かったと思う」と振り返った。
スーパーフォーミュラは、FIA F2と車両パフォーマンスなどが比較されがちだが、そこについては「明らかにFIA F2のクルマと似ている。どちらもダラーラのクルマだし、カテゴリー的にはジュニア層のトップに位置しているからね」とブラウニング。それよりも、鈴鹿サーキットを初体験したことが彼にとっては大きな経験だったようだ。
「今日は乗っていて楽しかったし、鈴鹿はスピードが出るから本当に楽しかった。鈴鹿でF1に近いクルマで走るというのは素晴らしい機会だし、僕たちは普段鈴鹿でテストをすることがないから、本当に良い機会になっている」
来季の動向についてはまだ何も発表がないが、今回テストに参加している理由については「(スーパーフォーミュラは)F1に最も近いクルマだと思うし、それで鈴鹿を走れるというのは本当に素晴らしい機会。僕たちにとっては普段は鈴鹿でなかなかテストをする機会がないから、走行も楽しむことができている」とブラウニングは言う。
将来F1に参戦した時を見据えて、F1に最も近いマシンと言われるスーパーフォーミュラで、日本GPの舞台である鈴鹿サーキットを経験しておくということが、彼の中では強そうだった。
最終日となる12日もルーキードライバー限定セッションに参加するが、新品タイヤが比較的多く残っている模様で、さらなるタイム更新も期待される。
それでもブラウニングは「このサーキットは初めてなので、明日はより改善していくつもりでいるけど、ラップタイムはそれほど重要ではなく、最も重要なのはこのクルマを知ることであり、クルマの限界点を理解すること。そこが今回の僕たちの目標だ」と冷静だった。
[オートスポーツweb 2025年12月11日]