【カーリング】日本代表SC軽井沢ク山口剛史「次のステージ行きたい気持ちが強かった」五輪逃し

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2025年12月12日 19:35  日刊スポーツ

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五輪出場を逃し悔しそうな表情を見せる男子日本代表の山口(撮影・飯岡大暉)

【ケロウナ(カナダ)=飯岡大暉】カーリング男子日本代表(世界ランキング10位)のSC軽井沢クが五輪出場を逃した。3位で進出したプレーオフ(PO)第2戦で1位中国(同9位)に4−9で敗れた。男子2大会ぶり3度目の出場はできず、スキップ山口剛史(41)は涙を流した。18年平昌五輪後にチーム“解散”を経験。新体制でラストチャンスに臨んだが、前日に五輪出場を決めた女子代表フォルティウスとのアベック出場には届かなかった。


  ◇  ◇  ◇


悔しさしか浮かばなかった。山口は1点を見つめてぼうぜんと座り込んだ。号泣するリード小泉と右手で握手を交わす。「ごめん」と言われ目元をぬぐった。


無敗の相手に屈した。10月のパンコンチネンタル選手権で2連勝し、今大会1次Lでも撃破。勝手を知る相手のはずがPOで激変。攻撃的な戦術が、一気に守備的に変わった。第1エンド(E)に2点を許しペースを握られ、最後まで追いつけず。第9Eは4点を取られて負けを認めた。切符獲得は「本当に簡単ではないと改めて感じた」。1度知るからこそ悔しかった。


SC軽井沢クのセカンドとして18年平昌に出場した。スキップ両角友佑ら4人がチームを去り“解散”。山口だけが残って再建した。リード小泉聡(37)、スキップ柳沢李空(24)、21年にセカンド山本遵(19)が加入。新体制で五輪に臨むつもりだったがかなわなかった。「自分の理想のチームを作ることができた。このチームで世界のトップをマジで狙えると思って、次のステージに行きたい気持ちが強かった。挑戦ができずすごく悔しい」と唇をかんだ。


8大会連続五輪の女子に対し男子はわずか2回。自国開催の98年長野、18年平昌だけ。人気の差を自覚し、責任も感じた。前日の女子POは自室で観戦。「勝ったシーンはうるっときた。エネルギーをもらって、自分も明日はと思った」。しかし同じ舞台には立てなかった。「一気に突破して日本男子のレベルを上げたかった。環境を変えたかった」と悔しさを口にした。シーズンはまだ続く。「チームとしても個人としても成長できるチャンスはある」。目の前に集中し、4年後を考えられる日を待つ。

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