【声優を目指す若き才能を応援『第14回 声優魂』受賞者インタビュー】インターナショナルカテゴリー優秀賞にフランスの本木セガン オリヴィアさん「世界中に日本アニメの世界観や、声優というお仕事の素晴らしさを届けたい」

　声優の世界を目指す若き才能の応援を目的とした『第14回国際声優コンテスト「声優魂」』（主催：一般社団法人　国際声優育成協会）の最終審査・表彰式が、あうるすぽっと(東京・豊島区池袋)にて開催された。最終審査の後、各賞の表彰式が行われ、4名の受賞者が誕生した。受賞者の一人、インターナショナルカテゴリー優秀賞にフランスの本木セガン オリヴィアさんが選ばれた。

【写真】トロフィーを手にした本木セガン オリヴィアさん

　『声優魂』は日本最大の中高生の声優コンテスト。予選(国内、インターナショナル各部門)及び、地方大会の選考からファイナリスト21名が最終審査に臨んだ。
公開レッスン方式での最終審査では、アフレコ(課題作品『この素晴らしい世界に祝福を！2』)及び、掛け合い台詞による演技が披露され、審査員である声優の水島裕、倉田雅世らのアドバイスにより、高水準の演技審査が行われた。

■『第14回 声優魂』インターナショナルカテゴリー優秀賞：本木セガン オリヴィアさん

――インターナショナルカテゴリー優秀賞受賞おめでとうございます！

【本木セガン オリヴィア】「とても緊張していて、朝から本当にどうしようって感じでした。私は日本に来てからちょうど1年が経つんですが、こういう貴重な経験を得て、もっと高みを目指したいと思いましたし、こういう結果になるとは全然思っていなかったので、感謝の気持ちと希望の気持ちでいっぱいです。これからも夢を諦めずに、自分らしく様々なことを目指していきたいなと思います」

――今日『声優魂』に臨んでの感想はいかがですか？

【本木セガン オリヴィア】「声優の大会に参加するのは本当に初めてなんです。これまで演技や歌には触れてきたので慣れているんですが、声優はまた違うカテゴリーなので自分でもびっくりするぐらい緊張しちゃって…。これに満足せず、自分の壁をぶち壊さないといけないって思っています。あと、たくさんの人とお話して、演技ができて、その空気感もずっと持っていかなきゃいけない大切なものだなと思いました。同じ方向を目指す人ともたくさん会えて、すごく刺激になりました。本当に日本に来てよかったなって改めて思いました」

――声優を目指そうと思ったきっかけは？

【本木セガン オリヴィア】「小さい頃から演技が好きで、演技のワークショップなどに参加して、演技を愛するようになったんです。でもコロナ禍の時、閉じ込められている時期に、アニメをちゃんと見始めるようになって、いろいろな世界に入り込める素晴らしさを感じました。特に『進撃の巨人』の世界観がすごく大好きで影響を受けたんですが、それ以上に声優さん一人一人のキャラクターの声に私は本当に感動し過ぎて…。そのお陰もあって日本語を学ぶことができたのかなと思います」

――日本語や日本の文化に触れる機会はこれまであったんですか？

【本木セガン オリヴィア】「日本語は母から教えてもらったんですが、たぶんそれ以上にアニメをずっと見て、声真似をしていたので、アニメのお陰で日本語という言語を学べたと思っています。やっぱり自分でその言語を好きにならないと、ちゃんと取り組むことができなかったと思うので、本当に声優というお仕事に愛を持っていますし、感謝しています」

――ちなみにお母様が日本の方で…。

【本木セガン オリヴィア】「母が日本人で父がフランス人です。生まれは東京で育ちがパリ、ロンドンという感じです」

――日本のアニメを観る環境は?

【本木セガン オリヴィア】「ラッキーにも、周りの方々がみんな日本のアニメが大好きだったんです。日本の漫画も全員読んでいましたし、ゲームもしたりしていて。多分そんな環境にいたからこそ、私もアニメに興味を持つようになって、影響を受けたんだと思います」

――これからどんな声優になりたいですか？

【本木セガン オリヴィア】「私も海外にいて声優さんの美しさ、素晴らしさを知ることができたので、私も日本だけではなく世界中に日本のアニメの世界観や、声優というお仕事の素晴らしさを届けたいという気持ちがあります。人に何か影響を与えることって本当に大切だと思っているので、そんな声優になりたいと思っています」

――憧れている俳優はいますか?

【本木セガン オリヴィア】「梶裕貴さんです！　『進撃の巨人』だけではなく、『ハイキュー!!』や『ヒロアカ』など様々な作品に出ていらして、一つ一つの作品に全力で気持ちを入れていて、インタビューを見ても芝居だけではなく、共演のキャストへの思い、熱量がすごくあることを感じます。声優のお仕事に対しての意識がとても高く、プロ意識を保っていることは素敵だなと心から思っています」

――ちなみにハマっているアニメはありますか

【本木セガン オリヴィア】「『NANA』です。矢沢あいさんの漫画のアニメ作品が大好きなんです。『NANA』は恋愛、音楽など様々なジャンルが重なっていて、ドラマチックで感動的で、人間の汚さまでも伝わってくる作品。本当にこれってアニメなの？っていうくらい映画のような作品なので、本当にもう泣いたり笑ったりしています（笑）」

【各賞受賞者】
最優秀賞：中村佳稟（なかむら・かりん／中等教育学校5年生／北海道）
優秀賞：木原夢菜（きはら・ゆな／高3／福岡県）
優秀賞：チュ・ミンヒョン（韓国）

■インターナショナルカテゴリー
優秀賞：チュ・ミンヒョン（韓国）
優秀賞：本木セガン オリヴィア（フランス）