
俳優中村雅俊(74)が15日、東京・千代田区のニッポン放送イマジンスタジオで、映画「五十年目の俺たちの旅」(来年1月9日公開)の原作「噴水 五十年目の俺たちの旅」出版記念トークイベントに、脚本家の鎌田敏夫氏と出席した。
「俺たちの旅」は1975年に日本テレビ系列で放送された昭和の青春を象徴するドラマシリーズ。今回が初映画化で、“カースケ”こと津村浩介役で主演する中村が映画初監督を務める。
「50年前、撮影所に行くのが楽しかった作品が、青春ドラマの金字塔になるとはつゆ知らず、50年後に映画化されて、ましてや監督をやるなんて夢にも思っていなかった」。その経緯を「ある日突然鎌田さんに呼ばれ、監督をやれって言われて、従うしかなかった」と、50年来の恩人からのオファーであることを明かした。
鎌田氏はメディア取材が入るトークイベント出演は初めて。中村をして「50年以上のつきあいあいだけど初めてで、ホンマかいなと思った」と言うほど。鎌田氏は「これだけは断るわけにいかなかった。ここまで来たらイヤと言えない」と苦笑い。
鎌田氏はTBS系「金曜日の妻たち」、フジテレビ系「男女7人夏物語」、NHK大河ドラマ「武蔵MUSASHI」などを手がけたヒットメーカー。中村が「俺たちのことが好きなんですよね」と投げかけると、「もちろん。そうじゃなきゃ50年できない」と言い切った。
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テレビドラマシリーズでは“切なさ”を扱ってきたが、映画でもテーマは同様だ。中村は「生きてることは楽しいけど、光が当たる部分だけでなく、切なさがあるというのが主張したいこと」とした。
初監督を「大変だった。でも、経験したことのない喜び、充実感ととなり、今は誇りに変わってる」とした。その上で、「せっかく頑張ったので見て欲しいし、うそでもいいから良かったと言って広めて欲しい」と会場に呼びかけつつ、「(公開日を)冷や冷やしながら待っています」と優しい笑みを浮かべた。
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