ファッションデザイナー・森英恵さんの半生をドラマ化 主演は八木莉可子

1

2025年12月24日 05:00  オリコンニュース

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

オリコンニュース

『森英恵 Butterfly(バタフライ) beyond(ビヨンド)』で主演を務める八木莉可子(C)テレビ朝日
 俳優の八木莉可子が、来年3月放送のテレビ朝日ドラマプレミアム『森英恵 Butterfly(バタフライ) beyond(ビヨンド)』で主演を務めることが決定した。ファッションデザイナーとして活躍した森英恵さんを八木が演じ、森さんの“知られざる青春時代の物語”をドラマ化する。

【写真】似てる!圧倒的解像度で森英恵を演じる八木莉可子

 日本人で唯一、“ファッションの最高峰”とされるパリのオートクチュールデザイナーとして世界で活躍し、生涯をかけて“日本のエレガンス”を発信し続けた森さん。蝶のモチーフはブランドを象徴するデザインとして世界中で愛され、本人も“マダム・バタフライ”の愛称で親しまれてきた。2026年は、その森英恵さんの生誕100周年という大きな節目の年となる。

 本作は、その記念すべき年にあわせ、これまであまり知られてこなかった森さんの“青春時代”に光を当てたドラマ。激動の時代を生き抜きながら世界へ羽ばたいていった若き日の森さんの姿を描く。

 物語の舞台は、戦後の混乱期。豊かな色彩と優美なデザインで世界中の女性を魅了した森さんだが、何もないところからデザイナーとしての道を切り拓いてきたその過程は、これまであまり語られてこなかった。本作では、島根で過ごした幼少期から、我が子の洋服づくりをきっかけに洋裁の世界にのめり込み、東京・新宿にオーダーメイド洋装店“ひよしや”を開店、やがて日本映画界の衣装デザインを支え、世界進出を果たすまでの知られざる奮闘を丁寧に描いていく。

 1926年、大正15年に島根・六日市村(現・吉賀町)で5人兄妹の4番目として生まれた森さん。提示してきた鮮やかな“色”や美しい“形”の原点には、幼い頃に親しんだ故郷の自然や原風景があったとされる。22歳で結婚後、生まれてくる息子のために洋裁を学び始めたことが転機となり、25歳で新宿に自身の店を開店。さらに映画『太陽の季節』『狂った果実』『彼岸花』『秋日和』『秋刀魚の味』など、名だたる日本映画の衣装を手がけ、“衣装デザイン”という分野の重要性を確立していった。

 やがて渡米したニューヨークで、日本製衣料品が粗悪品として扱われている現実を目の当たりにし、日本の伝統美と技術を世界に伝えたいと決意。世界進出への道を歩み始める。彼女を突き動かしたのは、尽きることのないチャレンジ精神と並々ならぬ努力、そして長年にわたり献身的に支え続けた夫・賢の存在だった。

 脚本を手がけるのは、連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』や大河ドラマ『八重の桜』などで知られる山本むつみ氏。史実を徹底的にリサーチし、島根の野原を駆け回っていた少女時代から世界に飛躍するまで、数々の知られざるエピソードを織り交ぜながら、森英恵さんが追い求めた夢を描き出す。ブランドを象徴する“蝶”のデザイン誕生秘話にも注目だ。

 主演の八木は、本作で17歳から39歳までという長い年代を演じ分ける。クランクイン前には森さんの故郷・島根を訪れ、生家跡地や生誕100年を記念した展覧会「生誕100年 森英恵 ヴァイタル・タイプ」を鑑賞。さらに、森さんも学んだドレスメーカー学院に通い、デザイン画のドローイングや足踏みミシンの操作などを集中的に習得するなど、役作りに徹底して向き合ってきた。撮影現場にはドレスメーカー学院の講師も立ち会い、服づくりのリアリティを追求している。

 あわせて公開されたティザービジュアルは、若き日の森さんのポートレートとシンクロする構図で、八木の凛としたまなざしが“強い意志”を象徴。服づくりへの情熱が伝わる場面写真も解禁された。

 衣装面も本作の大きな見どころ。八木が着用する衣装は50着以上にのぼり、モンペからワンピース、スーツまで時代を反映した多彩な装いが登場する。衣装デザインを担当するのは宮本まさ江氏で、森さん本人が若き日に仕立てた貴重な作品や、文化服装学院所蔵のコレクションも劇中に使用。ニューヨーク・コレクションの再現や、新宿の街並みを忠実に再現した美術セットなど、ファッション好きにはたまらない映像世界が広がる。

■八木莉可子(森英恵 役)コメント
――オファーを受けたときの気持ちを教えてください
とてもうれしかったです。森英恵さんのことはもちろん存じ上げていたので、光栄に思いました。でも素晴らしい方だからこそ、私で大丈夫かな、という気持ちも同時に感じました。

――森英恵さんにはどのようなイメージを持っていましたか?
やはり蝶のモチーフの印象が強く、日本の伝統を取り入れて世界で活躍された数少ないデザイナーさん、というイメージを持っていました。でもクランクイン前に森さんの故郷である島根を訪れ、英恵さんに関する書籍を読むうちに印象が少し変わりました。あれだけ素晴らしい功績を残された英恵さんですから、お仕事で手一杯のはずなのに、お料理されたりお散歩に出られたり、ご家族との時間をとても大切にされていたんです。それを知って、日々細やかな気遣いをする方だからこそできた表現もあるのかな、と思いました。私自身は今、仕事で手いっぱいなので、リスペクトでいっぱいです。
 また、森英恵さんのデザインは今、私たちの世代が見てもモダンで美しくカッコいい! 展覧会で作品を拝見して、普遍的な美しさってあるんだなと実感しました。ファッションと流行は切り離せないものだと思いますが、突き詰められた先にある美しさは、時を超えて感動や力を与えてくれるんだな、と…。私も森英恵さんのお洋服からたくさんのパワーをいただきました。

――“ひよしや”時代に森英恵さんが仕立てた服も着用されますが、袖を通した感想は?
まさか本物のひよしやさんのお洋服を着て撮影させていただけるとは思っていなかったので、ビックリしました。袖を通すだけで身が引き締まりますし、私にとって背筋をしゃんと伸ばしてくれるような存在です。そして何より、とてもかわいいです。汚してしまわないよう、ドキドキしながら着させていただいています。

――森英恵さんをどのように演じたいと考えていますか?
森英恵さんご自身は、とてもたおやか。激動の人生の中、悩まれる瞬間もあるのですが、悩んでいても力強く、ポジティブな方を向いているんです。しかも、どこか品があってチャーミングさも持ち合わせていらっしゃる…。そんな英恵さんが物語を颯爽と駆け抜けていく姿をきちんと描くことができたらいいなと思っています。また、戦後の復興期、息子さんの服を作るところからスタートして世界的デザイナーに駆け上がった英恵さんは、決して“別世界の偉人”というわけではありません。皆さんに親近感を感じていただけるように演じていきたいと考えています。

――視聴者の皆さまにメッセージをお願いいたします!
ポジティブなエネルギーと好奇心を持って果敢に突き進む森英恵さんの姿に、私自身“自分はなんて小さなことで悩んでいたんだろう”と、ドーンと背中を押してもらえたような気がしています。
森英恵さんというお名前は知っていても、世界に羽ばたくまでの道のりをご存じない方も多いと思うので、ぜひこのドラマから力をもらっていただけるとうれしいです。

このニュースに関するつぶやき

  • 朝ドラじゃないんだww
    • イイネ!1
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(1件)

ニュース設定