『Number_i LIVE TOUR 2025 No.II(読み:ナンバーツー)』より(C)TOBE Co. Number_i(平野紫耀、神宮寺勇太、岸優太)が、24日、25日の2日間にわたって、埼玉・さいたまスーパーアリーナでライブツアー『Number_i LIVE TOUR 2025 No.II(ナンバーツー)』ファイナル公演を開催。全国8都市25公演で約30万人を動員したライブツアーを完走した。ここでは、25日昼公演の模様をレポートする。
【ライブ写真】ソロカットも多数!それぞれの輝きを放つNumber_i 満員の客席では開演直前、Number_iコールと手拍子が鳴り響いていた。ペンライトの光が会場を彩る風景も恒例になりつつある。期待がふくらむ中、暗転と同時にスクリーンに映し出されたのは、ツアーのために用意されたスペシャルムービー。世界観豊かに作り込まれた映像に会場は徐々に引き込まれていく。メンバーが、宇宙船に取り込まれる展開に驚いていると、次の瞬間には実物のメンバーがゴンドラ上に現れ、現実世界とシームレスに繋がる演出で登場した。
1曲目は「HIRAKEGOMA」。平野のラップが繰り出されると、期待と高揚が混じり合った大きな歓声が起こった。続く神宮寺プロデュース楽曲「ATAMI」「FUJI」では、脈々としたメロウなメロディーとバンドサウンド、メンバーの声質が三位一体となった音像に、会場のボルテージが上がっていく。上昇中の熱気は「INZM」「幸せいっぱい腹一杯」にてひとつめの頂点に至った。
アッパーチューンを畳みかけ、3人のパワフルかつ研ぎ澄まされたパフォーマンスが観客の視線を強く引き寄せた後は、息をつく間もなく先ほどの映像の続きが始まった。そして、映像の展開に合わせ、「Numbers Ur Zone」を披露。スクリーンでコミカルに動くメンバーの3Dキャラクターとステージパフォーマンスが激しく連動していた。重厚なストリングスの旋律に誘われ始まる「なんかHEAVEN」「ロミジュリ」と続く流れでは、チルとエモーションとが交錯し、ふくよかな音像に観客は酔いしれた。
前半のハイライトのひとつは、神宮寺のソロ楽曲「LOOP」。ダンサーのソロパートで一気にステージが引き締められると、神宮寺の静と動を自在に行き来する表現力が際立ち、会場の空気を一瞬で掌握した。その流れを受けた「SQUARE_ONE」では、グループとしての結束力がより強く印象づけられるようなグルーヴが表出。ツアーを通して育て上げてきた楽曲群が、確かな存在感を放っていた。
「埼玉の皆さん、こんにちはー!」というあいさつから始まったMCでは、子どものころサンタクロースからもらったプレゼントの話など、会場を巻き込みながらトークを展開。「中学校1年生の時にジュエリーくださいとお願いしたら、(もらえたものは)駄菓子100個だった」という平野や、サンタさんを目撃してしまったことがあるという岸に、激しくツッコミ合いながらも和気あいあいとクリスマスエピソードを語り合った。「もし、今プレゼントをもらえるとしたら?」というお題に対して、平野は「加湿器」、神宮寺は「ムラシャン(紫シャンプー)」、岸は「金銀財宝」と答え、十分に会場がほぐれたところで後半戦に突入。その先の曲振りに「金銀財宝」が掛け声としてキープされるという場面もあった。
楽曲ごとに切り替わる世界観の明確さはNumber_iの武器だ。多幸感あふれるナンバー「Hard Life」では、メンバーがステージの端から端まで歩き、観客との距離がグッと縮まるような温度感が生まれた。
映像を挟み、ストーリーは急展開へ。メンバーの顔のパーツをアップで映し出すパンチの効いたビジュアライザーとともに「2OMBIE」を披露。続いて日本情緒漂う「BON」では、低音の効いたビートと整然とした鋭いダンスが際立ち、会場の熱気は再び最高潮に。幻想的なピアノソロにクールダウンされながら、岸のソロ楽曲「KC Vibes」へ。伸びやかな歌声と攻撃的なラップとが交錯するステージは、シンガーとしての岸のすごみがにじみ出る。ペンライトによって紫色に包まれた会場もステージ演出に一役買っていた。
「Numbers」に続いて披露された平野のソロ楽曲「ピンクストロベリーチョコレートフライデー」では、実直さと甘さを併せ持ったステージングで観客を惹きつける。ストレートに伸びる平野の歌声は、低音ラップを繰り広げる時とはまた違った魅力を放っていた。再びのピアノソロから「i」へと流れる構成は、個の表現力とグループのアイデンティティーが交差する瞬間を鮮やかに描き出す。オーケストラによる壮大なInterludeを経て披露された重厚なナンバー「GOD_i」、デビュー曲「GOAT」は、ツアーのクライマックスにふさわしいスケール感を伴っていた。さらに、Number_iの拡張性を強く感じさせる「未確認領域」では、常に変化と挑戦を続けるNumber_iの現在地が明確に提示された。
アンコールでひときわ大きな歓声とともに投下されたのが新曲「LAVALAVA」。サビ部分の音と振り付けのユニークネスは、ライブの中でもすでに欠かせないキラーチューンとして機能している。Number_iの型にとらわれない多面性を象徴するような1曲になっている。その勢いを保ったまま、「No-Yes」「Midnight City」と畳みかけ、「JELLY」で祝祭感は最高潮へ。オーケストラの芳醇なハーモニーとベースの力強いビートに包まれながら、ダンサー、バンドメンバーなどの紹介をするシーンでは大きな歓声が鳴り響き、このステージに関わるすべての人とNumber_i、会場が一体となる瞬間を体験した。
ラストの「i-mode」を歌唱し終えると、メンバーは会場に力強く感謝の言葉を投げかけた。Number_iがこのツアーで積み重ねてきたもの、そして現在進行形で拡張し続けるスケール感が、さいたまスーパーアリーナ公演には鮮明に刻み込まれた。
なお、同公演はPrime Videoにて来年2月14日に配信される。
【セットリスト】
01.HIRAKEGOMA
02.ATAMI
03.FUJI
04.INZM
05.幸せいっぱい腹一杯
06.Numbers Ur Zone
07.なんかHEAVEN
08.ロミジュリ
09.LOOP
10.SQUARE_ONE
11.Hard Life
12.2OMBIE
13.BON
14.KC Vibes
15.Numbers
16.ピンクストロベリーチョコレートフライデー
17.i
18.GOD_i
19.GOAT
20.未確認領域
ENCORE
01.LAVALAVA
02.No-Yes
03.Midnight City
04.JELLY
05.i-mode
W ENCORE
01.iLY(※12月25日午後6時30分公演のみ)