左からローラン・メキース代表(レッドブル)、フレデリック・バスール代表(フェラーリ)、小松礼雄代表(ハース) 2025年F1第16戦イタリアGP モータースポーツの分野において、世界トップレベルの人材が集まるF1チーム。この組織を率いる10名のチーム代表(2026年は11名)のうち、読者の方々が選んだ“理想のボス”を発表します。
■チャンピオンチームの代表は影薄く……
12月25日から28日にかけて、autosport web読者の皆さまに“もしも自分がF1チーム所属することになったとしたら”という妄想の下、『一緒に働きたいチーム代表』と『もっとも理想のチーム代表は誰か』をアンケート形式でお尋ねしたところ、計144名の方から回答をいただきました。ご協力ありがとうございます!
今回は、弊サイトで実施したこのアンケートの結果を発表していきます。まずは1問目の『一緒に働きたいチーム代表』から。編集部でピックアップした、現チーム代表を中心とした14名の候補者の中から、1〜3名までの複数回答有りでお答えいただきました。
結果は、唯一3桁に載せたハースの小松礼雄代表が堂々の1位に。2位は87票を獲得したレッドブルのローラン・メキース代表、3位には来季2026年からアストンマーティンを率いるエイドリアン・ニューウェイ代表が入りました。1問目でこの上位3名を挙げた方は15名に上り、全体の1割強に相当します。次点は“小松代表/メキース代表/トト・ウォルフ代表”の13件でした。
計3名の“前代表”のグループでは、元ハースのギュンター・シュタイナー氏が現職4名を上回る10票を得ました。一方、ニューウェイ氏にその座を譲るアンディ・コーウェル氏は2票に留まり、長年にわたりレッドブルを率いてきたクリスチャン・ホーナー氏も同数で、後ろから2番目という結果になっています。
続いて『もっとも理想的なチーム代表』ですが、こちらはなんと、小松氏とメキース氏が支持率29.9%で並びました。
さらに、3位も同率! ニューウェイ氏とメルセデスのウォルフ氏がともに9%の支持を集めています。トップ5の最後は、アルピーヌの実質的なボスに加え、フェラーリ代表とハース前代表をも抑えた、ウイリアムズのジェームス・ボウルズ代表でした。アンドレア・ステラ代表は、マクラーレンをダブルチャンピオンに導いたにもかかわらず票数が伸び悩みました。
得票上位の結果の中で興味深いのは、『理想のチーム代表』を選んだ理由の違いです。小松氏とメキース氏は、「信頼できるから」がともに55%以上を占めるなか、前者は2番目に多かった理由が「指導力があるから(18.6%)」、3番目は「親しみやすいから(7.0%)」でした。一方、後者は「親しみやすいから(18.6)」が2番目。「落ち着きがあるから(14.0%)」が3番目に入りました。
ニューウェイ氏は、「信頼できるから」が上位2名より10ポイントほど低いものの、実績が支持され「指導力があるから」が2番目に多い30.8%を記録。ウォルフ氏に関しては「指導力」の割合が46.2%に上り、「信頼できるから(30.8%)」を上回り選択理由の第1位に。このように、それぞれのキャラクターの差を感じられる結果となりました。
このほか、自由記入欄(その他)で挙げていただいた主な選択理由は以下のとおりです。
ローラン・メキース(レッドブル代表)
・技術面に信頼がおけるから・チームを立て直したあたり、スタッフ全員を大事にしているイメージがある
トト・ウォルフ(メルセデス代表)
・優しく面白いが、叱るときはちゃんと叱ってくれそう・やりすぎなパドックパフォーマンスをしたりするが、逸材を発掘する千里眼と、他チームほど大きな混乱を起こさずにチームを率いてきたリーダーシップは尊敬できる
フラビオ・ブリアトーレ(アルピーヌ・エグゼクティブ・アドバイザー)
・パワーがある・F1での生き残りかたを教えてくれそう・悪いイメージが先行しているが、彼なしでは2000年代のルノー全盛期はあり得なかった
小松礼雄(ハース代表)
・レース眼がすごい・日本語が通じるから・統率力、思考力、人望、どれも飛び抜けていると思う
ギュンター・シュタイナー(ハース前代表)
・少額予算でも大手とやりあえるチームを作った実績
クリスチャン・ホーナー(レッドブル前代表)
・エンジニア、メカニックを問わず一人一人の声を聞いて組織に反映させ構築できる裁量と能力
[オートスポーツweb 2025年12月29日]