フェラーリが性能調整の廃止を提案。トヨタを含む他メーカーの拒否に「驚いた」とコレッタ

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2026年01月07日 07:00  AUTOSPORT web

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フェラーリAFコルセの51号車フェラーリ499Pと、トヨタ・ガズー・レーシングの8号車トヨタGR010ハイブリッド 2025年WEC第4戦ル・マン24時間レース
 フェラーリの耐久レース部門グローバル責任者であるアントネッロ・コレッタは、WEC世界耐久選手権ハイパーカークラスの他のメーカーが、現行のBoP(バランス・オブ・パフォーマンス=性能調整)システム廃止案にまったく賛同しなかったことに「驚き」を表明した。


■BoPシステムを繰り返し批判してきたトヨタまでも

 BoPは2020-2021年シーズンに導入されたハイパーカークラス創設当初から採用されてきたが、FIA国際自動車連盟とACOフランス西部自動車クラブが導入した2025年改訂版の手法は、フェラーリがシーズン序盤の圧倒的な強さでタイトルを獲得するなかで、厳しい批判にさらされた。

 このシステムは、各レース間でパフォーマンスに大きな変動が生じるとして批判を浴びた。とくにル・マン24時間レース後は、ルール策定者たちがBoPの計算に何レース分のデータを使用するかというルールを絶えず調整していたにもかかわらずだ。

 最終戦の舞台となったバーレーンで、2026年にサクセス・ハンディキャップが導入される可能性について語ったコレッタは、フェラーリは現行のBoP制度を支持していないことを強調し、今後のルール協議においてその廃止を提案したと述べた。

「将来に向けた我々の提案は、誰にとっても非常に明確だった」とコレッタは語った。

「我々はBoPの完全廃止を求めたが、これに完全に同意したのは我々だけだった。他のメーカーは現在とまったく同じ状況を維持するよう求めたんだ」

「また、我々はパフォーマンス・ウインドウ(ホモロゲーション・パラメータ)の維持を求めたが、これも他のメーカーは拒否した。しかし、我々は連盟とプロモーターの決定を尊重する」

 Sportscar365の取材に対し、他のハイパーカーブランドの立場は跳ね馬にとって意外なものだったかと問われたコレッタは、肯定的に答えた。

「シーズン中、多くのメーカーが『成功の障害はBoPにある』などと発言しているのをウェブサイトや新聞などで見てきたため、驚いている」と同氏は述べた。

「我々にとってBoPの撤廃を求めるのは当然のことだ。しかし、我々が撤廃を求めたところ、他社は『だめだ、だめだ、だめだ!』とこれを拒否した」

「状況は非常に明白だ。答えはテーブルの上にある。おそらく、月曜日の最高の言い訳になるだろう」


■トヨタがBoP撤廃を支持しない理由

 2025年シーズンを通して、現行のBoPシステムをもっとも声高に批判してきたひとりが、トヨタ・ガズー・レーシング・ヨーロッパ(TGR-E)のテクニカルディレクター、デビッド・フローリーだ。

 BoP(その価値そのものとシステム全体の両方)への直接的な批判はスポーティングレギュレーションで禁じられているものの、トヨタが苦戦を強いられたサンパウロ6時間レースの後、フローリーはルールに対して激しい非難を浴びせた。

 しかし同氏は、バーレーンでトヨタがフェラーリの提案を拒否したのは健全な競争への意欲によるものだと述べ、多くの既存ハイパーカー・ブランドはBoPの完全廃止を受け入れないだろうと認めた。

 Sportscar365からトヨタの立場を明確に求められたフローリーは、「自社の利益だけを見る視点もあれば、チャンピオンシップの持続可能性も考慮に入れたより広い視点もある」と語った。

「トヨタとして、多くのメーカーが参戦していた時代も、競争がはるかに少なかった時代もここにいた。後者は選手権にとっても、私たち自身にとっても、決して望ましいことではない」

「今年のBoPが期待に応えられなかったからといって、すべてを放棄すべきではないと考えている。とくに、多くのメーカーが選手権に参戦しているということは、BoPの存在も理由のひとつであり、彼らが選手権にコミットした際にBoPが契約の一部となっていたことを考えるとなおさらだ」

「正直なところ、BoPを廃止することは、これらのメーカーにとって公平ではないだろう。多くのメーカーがすぐに撤退してしまう可能性がある」

「ある程度のパフォーマンス・バランスを維持する方法はあると考えているが、今シーズンのように極端なバランスにはならないだろう。WECがスポーツとして存続するためには、あらゆる側面を検討し、適切な妥協点を見つけることが重要だ」

「もちろん、2025年の状況を維持しようとしているわけではない。決してそうではない。我々の立場は、WECはスポーツとして存続すべきであり、それゆえ2025年は逃してしまったが、ある程度の価値は維持されるべきだというものだ」

[オートスポーツweb 2026年01月07日]

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