羽田太河「天候に左右されたシーズン。ドライならすべて勝つ自信はありました」/全日本ロードST1000チャンピオンインタビュー

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2026年01月07日 17:10  AUTOSPORT web

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2025全日本ロードST1000チャンピオンの羽田太河
 2025年の全日本ロードレース選手権ST1000クラスを制した羽田太河(Astemo Honda Dream SI Racing)にとって、今回のタイトルは、ロードレースでは初めて、ミニバイク時代以来となるシリーズチャンピオン獲得だった。

「全日本チャンピオンを獲りましたけど、自分自身としては特に何かが変わったという感覚はないですね。ただ、チームやスポンサーの皆さんに喜んでいただけましたし、イベントに行くとファンの皆さんから“おめでとう!”と言ってもらえたのはうれしかったです。そして、長年レース活動を支えてくださっているピーアップの中込社長に、少しでも恩返しができていればいいなと思っています」

 羽田は全日本ロードを経由せず、アジアロードレース選手権(ARRC)からCEV Moto2(現Moto2ヨーロピアンチャンピオンシップ)へとステップアップし、世界への道を模索してきた。2022年、2023年は、長島哲太率いるTN45 with MotoUP Racingから全日本ロードST600クラスにフル参戦予定だったが、いずれもシーズン途中からロードレース世界選手権Moto2に参戦。

 2024年は再びMoto2ヨーロピアンチャンピオンシップに参戦していたが、鈴鹿8耐で負傷した渡辺一馬の代役として全日本ロードST1000にスポット参戦すると、いきなり優勝を飾った。さらに、6戦中4戦の参戦ながらランキング3位に入るなど、強烈な存在感を示した。

 2025年シーズンは、FIM世界耐久選手権(EWC)にフル参戦しながら、全日本ロードST1000にも全戦エントリー。4月初旬に行われたもてぎテストはル・マン24時間耐久レース参戦のため不参加となったが、それ以外は事前テストからレースウイークまで、すべてのスケジュールをこなした。

 開幕戦となった第2戦SUGOでは、決勝で初めて本格的なウエットコンディションを走ることになり、転倒を避ける走りに徹して7位。続くもてぎは唯一の2レース制で行われた。ST1000マシンでもてぎを走るのはレースウイークが初めてだったが、両レースともホールショットを奪うと、そのまま独走。厳しい暑さの中ダブルウインを達成し、一気に流れを引き寄せた。

「結果的に見れば、もてぎのダブルウインは大きかったですね。ただ、シーズンを通して見ると天候に左右された一年でもありました。ドライだったら勝つ自信はありましたし、実際にドライのレースはすべて勝てましたから」

 オートポリスは悪天候のため決勝が中止となり、予選結果で2位。岡山ではリヤブレーキのトラブルを抱えながらも勝利を手にし、タイトルに王手をかけた。最終戦の鈴鹿では、毎セッション、チームメイトの荒川晃大、ナカリン・アティラットブワパットとともにコースインし、先頭を引っ張る走りを見せていた。

「晴れていれば、絶対に勝てるペースはあったと思います。予選でも荒川とナカリンを引っ張りましたし、決勝がドライなら“ちぎる”ことしか考えていませんでした。ただ、決勝はウエットになってしまったので、確実にゴールしてチャンピオンを獲ることを優先しました」

 雨となった決勝では、タイトルの可能性を残していた國峰啄磨(TOHO Racing)、亀井雄大(RT Japan M Auto and Kamechans)がレースをリードするも、相次いで転倒。羽田は着実な走りで3位フィニッシュを果たし、シリーズチャンピオンに輝いた。

 羽田は、埼玉県にあるバイクショップ『MotoUP岩槻本店』で働きながらレース活動を続けている。MotoUPは、携帯電話販売のテルルを運営する株式会社ピーアップのグループに属しており、前述の中込氏が代表を務めている。

 2025年シーズン、羽田を担当するスタッフは、MotoUPの渡部晋店長(2026年1月よりドゥカティ埼玉ウエストに異動)を始め、信頼できるメンバーで固めていた。そこも羽田の快進撃の要因のひとつとなっていた。

「マシンはいつもいい状態でしたし、本当にいい環境で走らせてもらいました。伊藤真一監督をはじめ、チームには感謝しかありません」

 2026年シーズンも、同じ体制で全日本ロードST1000クラスを戦う可能性が高い。世界を知る羽田が、ST1000クラスのレベルをさらに引き上げていくことは間違いなさそうだ。

[オートスポーツweb 2026年01月07日]

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