65歳以上の日本在住の男女約7,900人を対象に、犬猫の飼育と、高齢者のフレイル(虚弱)発症の関連を調べた研究では、犬を飼っている高齢者は、犬を飼っていない高齢者に比べ、フレイルの発症リスクが16%低下することが示されています(Taniguchi et al., 2019)。犬を飼うと毎日散歩に行かねばならないという使命感が生まれます。1回30分の散歩で2000〜3000歩、2回ならその倍の歩数になります。この毎日の運動習慣が健康の維持にプラスに働きます。別の研究では1日5000歩以上歩く人のフレイル発症リスクは、5000歩未満の人に比べて約半分になる事が示されています(Atsumu et al., 2019)。
国内では、65歳以上の日本在住の男女1万1194人を対象に、ペット飼育と認知症発症リスクの関連を調査した研究があります。その研究結果では、犬を飼っている高齢者は、飼っていない人に比べて認知症の発症リスクが約40%低下し、犬を飼っていて定期的な運動習慣がある人は、犬を飼っておらず運動習慣がない人に比べて認知症発症リスクが約50〜60%低下することが示されています(Taniguchi et al., 2023)。この研究では猫の飼育の有無と認知症のリスクについても評価されていますが、猫については有意な差は見られなかったとのことです。