
時代背景や経済力はもちろんだが、子どもの選択肢は親の価値観一つで大きく左右されてしまう。福岡県の50代女性は、今から30年前の高校卒業時の出来事を振り返った。
商業高校に通っていた女性は絵が好きで、専門学校や美術系の大学への進学を希望していた。しかし、その思いを伝えた際に昭和一桁生まれの母親から返ってきたのは、あまりにも切ない言葉だった。
「女性は大学に行かせてもすぐ結婚するからもったいない」
当時は進学する生徒より就職する生徒の方が多い時代だったとはいえ、性別を理由に可能性を否定されたショックは大きかっただろう。(文:篠原みつき)
「女性が一生通して働く」という視点がなかった時代
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今でこそ共働きは珍しくないが、当時はまだ考え方が違ったようだ。女性は母親の言葉について、「改めて考ると…」と分析する。
「経済的にも進学は難しい家庭だったのですが、まだまだ女性が一生通して働くなんて母親の女性の人生観にはなかったのでしょう。両親ともに女性は高校までで充分という教育理念でした」
時代背景や家庭の事情があったにせよ、本人の意欲よりも「女だから」という理屈が優先されてしまったのだ。
女性は、育ててくれたこと自体には感謝しているという。しかし、自身の経験から得た教訓は、今も胸の奥のしこりとなっているようだ。
「教育に関する価値観は親自身がある程度教育者でないと子どもは本人が望んでも叶わないんだなと残念に感じた思い出があります」
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女性の言葉には、叶わなかった夢への寂しさがにじんでいた。
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