
【写真】どのカットも美しすぎる! 白石聖、インタビュー撮りおろしショット
◆演じる直は「芯がしっかりしていてたくましいところが魅力」
――大河ドラマには初出演となります。
白石:祖父母がずっと観ていた歴史のある大河ドラマに自分が出させてもらえることがすごく感慨深いです。
――演じられる直はドラマオリジナルの登場人物です。どんな印象を持ちましたか?
白石:直はとても芯がしっかりしている女性で、非常にたくましいところが素敵だなと感じました。野盗に襲われた時も、怯えて足がすくんでもおかしくないのに、直は野盗にビンタをします(笑)。ただ守られるだけではない女性は面白いですし好感が持てるなと思いました。とても素直で真っすぐな人なのが演じていてもすごく伝わってくる気持ちがいい人で、演じていて楽しいです。
史実にはいないオリジナルキャラクターではありますが、直と同じ思いを抱えていた人は存在していたと思いますし、今後秀長が戦乱の世を駆けていくときの原点のような、秀長を形成する1つのピースとして存在できたらいいなと思っています。
――直を演じる上で意識されている点はどんなことでしょう?
白石:時代背景や所作など意識することはたくさんありますが、お芝居をする中では、直はとても意志がはっきりしていて、嫌なものは嫌だと言える性格なので、そういうことが目からしっかり伝わるお芝居をしたいなと思いながら演じていました。
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白石:直のほうがもっと強いししっかりしていると思うんですけど、嫌なものは嫌だと言えるところは共通点でもあるのかなと思います(笑)。監督からは作りこんで演じるというよりは、私の素というか、そのまま活かせる部分は活かしてほしいというお話がありました。自分のことを男勝りだとは思わないですが、はっきりしてるというか、そういう部分は似ているのかもしれません。
――撮影前にはどんな準備をされて臨みましたか?
白石:直という役柄がオリジナルキャラクターということもあり、どういうところに着地するのが物語的にいいのか、どうやって役作りをしていこうか悩んでいましたが、秀長や秀吉といった直の周りの人物や時代背景について調べることで理解を深めました。そこからそれぞれの人物に対して、直はこういうキャラクターのほうが活きるかな?といろいろ考えながら撮影に臨みました。
正解がなくて自由度が高いからこそ、どこに焦点を絞っていくかということが、幅が広すぎて難しかったです。それぞれみなさんが思う直像があって、クランクインするまでは「みんな直のことをどう思っているんだろう?」というすり合わせに苦戦しました。でも、「このシーンではもうちょっとこういう方向でいいんじゃないか?」とシーンごとに調整させてもらって撮影に臨めたことは楽しかったですね。
◆「小一郎が太賀さんだからこそ、直の気持ちが理解できた」
――仲野太賀さんとの共演は三度目になります。
白石:おさななじみという役柄を作る上で、はじめましての方よりも、何度かご一緒している太賀さんだからこそコミュニケーションがすごくとりやすくて、小一郎役が太賀さんでよかったなと思いました。
太賀さんはすごく頼れる座長でもありますし、共演者、スタッフのみなさんのことをすごく気にかけていらっしゃいました。なにより太賀さんと(藤吉郎、のちの豊臣秀吉役の)池松(壮亮)さんの関係性が素敵なんです。2人の笑顔が絶えない現場で、それが現場全体の雰囲気をよくしてくれています。
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白石:「スケジュール的にこの一週間はすごい大変だね」っていう週があったんです。小一郎の気持ちが怒涛の流れを見せるシーンを撮影する一週間で、そのときの太賀さんの本番での気持ちの爆発させ方が本当に素晴らしくて! 私は泣きの芝居の時は段取りの時からそのままスイッチが入ってしまうのですが、個人的には本番に爆発をとっておきたいという思いもあります。なので太賀さんに「気持ちの調整はどうされているんですか?」と伺って、とても勉強になりました。
――小一郎と直の関係性は白石さんの目にはどう映りますか?
白石:小一郎は無理難題を言われて、いろんなことにぶち当たって悩んだり、時にはくじけそうになったりするのですが、ブレそうになったときに直は動じずにそこに立っている存在かなと。小一郎にとってのお守りのような存在なのかなと思いながら演じていました。
ずっとおさななじみの関係で、直は小一郎のことを人としてもすごく尊敬していて、惹かれていたんでしょうけど、中村を一緒に出ようと言われてついていくことって、すごく大きな賭けじゃないですか。最初、どうしてそこまで小一郎のことを信じて人生を賭けてついていこうと思えたのかな?と思ったのですが、太賀さんとお芝居をした時に、太賀さんの笑顔が確かなものに感じられました。溌剌とした笑顔を見ていると、この人なら本当に平和な世の中を作れるんじゃないか。そう思わせてくれる説得力があの笑顔にありましたし、小一郎が太賀さんだからこそ、直の気持ちが理解できたところもたくさんありました。
――直は小一郎(秀長)のおさななじみですが、白石さんから見て、藤吉郎にあって小一郎にないもの、小一郎にあって藤吉郎にないものはどんなことだと感じられますか?
白石:そうですね…。藤吉郎にあって小一郎にないものは野心。もちろん小一郎にもありますが、藤吉郎はもっとむき出しというか、もっと生々しい野心や欲望、はいあがっていくド根性精神みたいなものを感じました。
小一郎はそれに比べると思いやりとか、もう少し繊細な部分があるのかなと感じます。だからこそ、いろんな人の目線に立って物事を考えられるから、万事円満な解決方法を考えることができたのかなと思っていて。そういう柔軟さは藤吉郎よりもあるんじゃないかなと思います。
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――2025年はお仕事の環境も新しくなり、初めての大河ドラマ撮影開始、さらには、『私の夫と結婚して』で演じられた麗奈役での悪女っぷりも大反響を集めました。
白石:今回演じる直と麗奈のギャップはけっこう大きかったですね(笑)。そういった意味では1年間でいろんな幅の役柄と出会うことができて、うれしかったです。直も麗奈もそうですし、出会えてよかったなって思う役やスタッフさん、共演者のみなさんと巡り会うことができた1年だったなと思います。
――直と共に幕を開ける2026年は、デビュー10周年を迎える年でもあります。
白石:「もう10年経ったんだ」っていう感じですね。「そんなに経ったっけ?」って思うくらいあっという間だったので不思議な気持ちですけど、節目となる年だと思うので、直と一緒にスタートを切れることがすごくうれしいです。
――直役を経験したことで、今後どんな“俳優・白石聖”を見せていきたいと思われますか?
白石:観てくださる方に何か印象に残る芝居をしていきたいと思うんですけど、表現の幅を自分で狭めていきたくないので、10年経っても初心を忘れずに、いろんな方向性からいろんな表現方法を学んでいけたらいいなって思います。
――お忙しい毎日かと思いますが、プライベートでの癒やしはどんなことでしょう?
白石:ネコを飼っているのでネコと一緒に過ごすおうち時間が癒やしですね。あとは何かを作ることが好きなので、陶芸教室に体験で行ってみたり、タフティングや工作を体験できるところに友達と行ってみたりとそういう時間も大事にしていきたいなって思います。
家にいる時間が好きなので家に帰ったらリセットできる感じはしていますが、その時演じている役柄にもよって、家にいることでリセットできることもあったり、外で友達とお話することで吸収できることもあったりします。そういったプライベートな時間も大切にしていきたいですね。
――最後に『豊臣兄弟!』を楽しみにしている皆さんにメッセージをお願いいたします。
白石:秀長の目線で描かれていくのが目新しくて、この『豊臣兄弟!』における面白さの1つだと思います。歴史に詳しくない私でも楽しめますし、今後、草鞋を温めるという有名なお話も出てくるのですが、コミカルなタッチで描かれていて、それが(脚本の)八津(弘幸)さんらしいというか、読んでいてクスっと笑えるシーンがすごく多いです。太賀さんと池松さんをはじめ、キャストの方々の掛け合いも加わってより面白い作品になっています。
少年漫画を読んでいるかのような疾走感をすごく感じましたし、キャラクターがすごく魅力的に描かれているので、楽しんで観ていただけたらうれしいです。
(取材・文:近藤ユウヒ 写真:松林満美)
大河ドラマ『豊臣兄弟!』は、NHK総合毎週日曜20時ほかで放送中。

