ゲルチュタール(c)netkeiba【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】
◆血統で振り返る日経新春杯
【Pick Up】ゲルチュタール:1着
この勝利でブリックスアンドモルタル産駒は3世代連続でJRA重賞を制覇したことになります(5歳はゴンバデカーブース、3歳はダイヤモンドノット)。
ブリックスアンドモルタル自身は芝中距離がベストだったので、ゲルチュタールは父の得意距離における初の重賞勝ち馬です。ちなみに、ブリックスアンドモルタル産駒の芝2400mにおける連対率は26.4%ときわめて優秀。芝の主要距離連対率のなかで最も数値が優れています。
ゲルチュタールの2代母キラーグレイシスは、2歳時にハリウッドスターレットS(米G1・オールウェザー8.5F)を制覇。本馬の母キラービューティ(3勝クラス)は、キラーアビリティ(ホープフルS、中日新聞杯)、ジェイパームス(昨年11月に東京ダ1600mで1分32秒9のレコードタイムを樹立)の半姉にあたる良血です。
「ブリックスアンドモルタル×ゼンノロブロイ」は、出走8頭中4頭が勝ち上がり、ゲルチュタールの他にクイックバイオ(ききょうS)が出るなど成績は良好です。この配合の芝1800m以下の連対率は11.8%ですが、芝2000m以上では33.3%と、長めの距離に向いた配合といえます。
◆血統で振り返る京成杯
【Pick Up】グリーンエナジー:1着
スワーヴリチャード産駒のJRA重賞勝ち馬は、レガレイラ、アーバンシックという2頭のGI馬の他に、コラソンビート、スウィープフィート、アドマイヤベル、グリーンエナジーと計6頭。通算の重賞勝利数は二桁の「10」に到達しました。同期デビューの種牡馬のなかでは、レイデオロの5勝、ブリックスアンドモルタルの3勝を引き離してトップです。
母シンバルIIはドイツのリステッドレースの勝ち馬。グリーンエナジーの他にフラワーCで4着となったダイムなどを出しています。
グローリアスソング(米最優秀古牝馬、加年度代表馬)、デヴィルズバッグ(米最優秀2歳牡馬)、エンジェリックソング(レディバラードやスライゴベイの母)、セイントバラード(米リーディングサイアー)は著名な全きょうだいですが、これらはスワーヴリチャードと相性良好。本馬(母の父シングスピールがグローリアスソングの息子)を含めてコラソンビート、サブマリーナ、レディネスといった活躍馬が出ています。連対率、1走あたりの連対率、勝馬率、2勝以上馬率のスコアは、スワーヴリチャード産駒全体の成績をいずれも上回っています。
スワーヴリチャード産駒は、初年度産駒の活躍により、現1歳から繁殖牝馬の質や頭数が劇的に上昇します。それらがターフに姿を現す2027年6月以降が楽しみです。