
最近発見されたばかりの“ある昆虫”を観察・撮影するべくオーストラリアに遠征したら……次々と固有種の生き物たちに遭遇する様子がYouTubeに投稿されました。動画は「ガチでやばい」「夜も眠れない」と話題になり、記事執筆時点で53万回以上再生されています。虫が苦手な人は閲覧に注意してください。
動画を投稿したのは、生物系YouTuberの「うごめ紀」(@UgomekiMushi)さん。昆虫や冬虫夏草(虫に寄生するキノコ)を中心にさまざまな生物を探し、写真や動画でその姿を伝えています。以前はマレーシアで“生きた化石”と呼ばれる生き物を探し、合法的に食べてみる様子が話題となりました。今回は人生初上陸となるオーストラリアの地にて、ある珍しい昆虫を探すようで……?
オーストラリアに上陸して早々に、予約していたホテルが実在していなかったという、とんでもないトラブルに見舞われてしまったうごめ紀さん。ホテルが空いていなかったため、昨日はレンタカーで車中泊をしたそうです。
そして目を覚まして周囲を見渡すと、野生のクロカンガルーの群れがいたのだとか。草を食べる姿がニホンジカそっくりだったり、袋の中に赤ちゃんがいたり、体にマダニが大量についていたり……そんなカンガルーを観察していたところ、生えている木がユーカリばかりであることに気付き、異世界に来たような感じがしたそうです。
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その後、日本の約20倍もある広大なオーストラリアの大地を車で走り、地中海性気候の南部に到着。ここからさらに南にある田舎の方に行くため、水や食料などを買い込んでおくことにしました。
うごめ紀さんが今回オーストラリアにやってきた理由、それは最近この周辺で新種のクワガタが発見されたからなのだとか。今回の遠征ではその新種クワガタを見つけ、生きた姿の写真と映像を撮りたいと考えているそうです。
またその新種クワガタの他にも、見てみたい昆虫がたくさんいるとのこと。特にオーストラリアには多種多様なタマムシが生息しているため、その中でもめちゃくちゃキレイなタマムシを見てみたいと思っているそうです。その後は乾燥地に適応した体型のゾウムシを発見したり、オーストラリア固有の植物に困惑したりしつつ、目的地に向けてひたすらオフロードを走ります。
そしてついに、目的地である新種クワガタが発見された森に到着。そのクワガタは夜になると、どこからともなく現れるそうです。日本ではクワガタは夜になると樹液に集まる、ライトに寄ってくるといったイメージがありますが、その新種クワガタは樹液にも集まらず、光にも飛んでこないのだとか。その摩訶不思議な性質から、長らく発見されてこなかったのかもしれません。
この後は明るいうちに森の雰囲気を見ておいて、真っ暗になったら新種クワガタを探していくことに。一旦宿にチェックインしてから森に戻り、真っ暗な森の中を歩きながらクワガタを探していきます。今回は根性と運の要素で決まる採取ということでトークもカメラも止め、協力者の友人と森の中を3〜4時間ほど歩き回りましたが……残念ながらその姿を見つけることはできませんでした。
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そこで気分を変えるために別の昆虫を探そうと、うごめ紀さんは夜の砂浜へとやってきました。砂浜にいるカタツムリやスナゴミムシダマシの仲間、小さいカブトムシの仲間・クロマルカブトの1種を発見しましたが……ここでもお目当ての昆虫を見つけることはできませんでした。
そして宿に戻ってきたところ、見たかった昆虫の1つであるオーストラリア固有種のゴキブリを発見。このゴキブリは大きくて色がオシャレ、古代生物みたいでカッコいい、衛生害虫ではないため汚くない、動きが遅いといった要素がそろった、初心者にも優しいゴキブリなのだそうです。
翌朝、晴天の中で生き物を探していると、カミキリムシやゾウムシなどを発見。さらに見たかった昆虫の1つである、オーストラリア南部にのみ生息するコガネムシも発見することができました。
しかし、昨日から探しているタマムシがどうしても見つからないため、ターゲットを変更することに。「ブルアント(Bull-Ants)」と呼ばれる非常に獰猛で危険かつ、猛毒を持つアリを探しにいくことにしました。このアリに刺されるとスズメバチと同じぐらい痛くて腫れるほか、最悪アナフィラキシーを起こして死亡することもあるそうです。
ブルアントは危険ではあるけれど大きくてカッコよいアリで、実は昨日その姿を見かけたそうです。しかしちゃんと撮影することができなかったため、あらためて探してみることにしたのだとか。ブルアントと同時にオーストラリア固有種である“めちゃくちゃカッコいいダンゴムシ”も探していたところ、新種クワガタの幼虫を発見したのでした。
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そしてオーストラリアに来たら見たかったという、超トゲトゲなダンゴムシを発見。こちらのダンゴムシはオーストラリアの南西の森にしか生息していない、とても貴重な生き物なのだそうです。
続いてブルアントの巣を発見。危険ではあるものの間近で見るその姿は非常に格好良く、魅力にあふれています。細心の注意を払いながら撮影したブルアントの体色は赤黒く、ノコギリクワガタのようなキバを持ち、長く鋭い毒針も備えていたのでした。
夜を迎え、再度本命の新種クワガタを探しに行くことに。実は昨日うごめ紀さんが砂浜に移動していた間も、友人はそのままクワガタを探し続けていたそうです。しかし何時間も探し続けたけれど、その姿すら見つからなかったのだとか。
そんな状況の中、うごめ紀さんが1時間ほど森の中を探し続けていると……ついに本命の新種クワガタを発見! このクワガタは体長1センチほどと小さく、オスでもアゴが発達しておらず、さらに下翅が退化していて飛べないという、非常に特殊なクワガタなのだといいます。
またこのクワガタは「オオコツノクワガタ属」に属するオーストラリア固有のグループで、これまではオーストラリアの東海岸でしか見つかっていなかったそうです。しかし、この新種クワガタが発見されたことで、西側にも生息していることが判明したのだとか。
とはいえ、この新種クワガタには他のオオコツノクワガタ属にない特徴がいくつも確認されているため、全く新しい属のクワガタである可能性もあるそうです。このクワガタの生きた姿を実際に目にした人は非常に少なく、また生きた姿の映像もネット上にないことから、この映像はかなり貴重な資料になったと思うと満足そうなうごめ紀さんなのでした。
さらに数百キロ移動して、さらなる目的の生き物を探しに行くことに。オーストラリアで過ごす最後の夜ということで、砂浜へリベンジにやってきました。アナガエルの仲間だと思われるカエルを発見したものの、目的の生き物はなかなか見つからず……諦めて帰ろうとしたところ、ついにお目当ての生き物を発見することができました。
この不思議すぎる形をした昆虫は南西オーストラリアの固有種であるゴミムシダマシの仲間で、英語では「Hairy Pie-dish Beetle」(毛深い パイ皿 甲虫)と呼ばれているそうです。
最後にグラスツリーと呼ばれる植物を食べる、こちらもオーストラリアで見てみたかったというゾウムシを探しながら戻ることに。するとお目当てのゾウムシも発見、大きくてカッコいいその姿を見て、思わず語彙を失ってしまったのでした。
その後もキンイロクワガタを見つけられなかったり、キレイなタマムシを発見したけれどもあまり写真を撮れなかったり、マダニに襲われたり、固有種のモモイロインコに遭遇したり……さまざまな事態が起きつつも、大満足の成果を得て帰国したうごめ紀さんなのでした。なお、次の海外遠征は、ナウル共和国を予定しているそうですよ。
動画には、「ここの視聴者当たり前に思ってるかもしれないけど、とんでもない映像たちだよねこれ」「25分じゃ足らないくらい。もっともっと見たい。おもしろい」「自分虫苦手なのにうごめ紀さんの映像はキレイすぎて見れちゃう、すごい」「うごめきさんに研究資金渡して世界中を調査できるようにしてほしいまである」「普通に生きてたらきっと見ることなく死んでただろうなっていう生き物をたくさん見せてくれて本当に感謝してます」といったコメントが寄せられていました。
うごめ紀さんは世界中を飛び回り、撮影した昆虫や冬虫夏草などの動画や写真を同チャンネルとX(@UgomekiMushi)で公開しています。
動画提供:YouTubeチャンネル「うごめ紀」
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