64歳で働きながら厚生年金を受給。2026年4月から減額の基準が変わると聞きましたが、手続きは必要?

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2026年01月19日 20:30  All About

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年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、在職老齢年金制度の改正についての質問です。※サムネイル画像:PIXTA
老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は、在職老齢年金制度の改正についての質問です。

Q:64歳で働きながら厚生年金を受給しています。2026年4月から在職老齢年金の減額基準が変わると聞きましたが、手続きは必要ですか?

「リボンのパパと申します。1961年2月生まれの男性で、現在64歳です。仕事をしており、67歳まで就労する予定です。2026年2月で65歳になります。給料が月43万円で、厚生年金が月15万円です。在職老齢年金の減額について、2026年2月〜3月は3万5000円減額になると聞きました。ところが、2026年4月以降は『62万円までなら減額されない』と聞いたので、私の場合は自動的に減額がなくなるのでしょうか? また、来年4月以降に何か手続きが必要になりますか? ご教授ください」(リボンのパパさん)

A:2026年4月以降、支給停止の基準額が月51万円から62万円に引き上げられます。給与43万円+厚生年金15万円(合計58万円)なら、原則として減額はなく、手続きも不要です

老齢厚生年金(特別支給の老齢厚生年金を含む)を受給しながら働いて給与収入がある場合、給与(総報酬月額相当額)と老齢厚生年金の報酬比例部分の月額の合計が、支給停止の基準額を超えると、老齢厚生年金の一部または全部が支給停止(減額)されることがあります。これが在職老齢年金制度です。

リボンのパパさんは、給与(総報酬月額相当額)が月43万円、老齢厚生年金(特別支給の老齢厚生年金を含む)の報酬比例部分が月15万円とのことですので、合計は月58万円になります。

在職老齢年金の支給停止の基準額は、2026年3月までは月51万円ですが、2026年4月から月62万円に引き上げられます。したがって、2026年2〜3月は現行の基準(51万円)を前提に支給停止(減額)が生じていたとしても、2026年4月以降は合計58万円が基準額62万円を下回るため、在職老齢年金による支給停止(減額)は原則として生じないことになります。

また、この基準額の見直しは制度改正によるものですので、リボンのパパさんご自身が申告したり、新たに手続きをしたりする必要は基本的にありません。制度が施行されれば、支給停止額は自動的に見直され、支給額が調整されます。

ただし、在職老齢年金の計算に使われる「賃金」には、毎月の給与だけでなく賞与を含めた年収の1/12相当が反映されます。賞与がある場合や賃金が変動する場合は、合計額が前後して支給停止の有無が変わることもありますので、年金の支給額通知などで確認しておくと安心です。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)

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