記者会見する参政党の神谷宗幣代表=26日午前、国会内 25日投開票の福井県知事選で、自民党が支持した候補が参政党の支援を受けた新人の石田嵩人氏に敗れた。タカ派の高市早苗首相(自民総裁)の誕生で保守層奪還に期待が高まっていたが、冷や水を浴びせられた格好。27日公示の衆院選を控え参政の勢いに警戒感が出ている。
「参政は参院選で盛り上がった後は目立たなかったが、まだまだ政権批判票の受け皿だと示した」。自民関係者は26日、こう語った。
自民候補は与野党相乗りで、立憲民主、日本維新の会、国民民主、公明各党も支援。石田氏は自民の福井市議が支え、選挙戦中盤までは競り合っているとの見方が強かった。
潮目が変わったのは19日だ。福井出身の神谷宗幣参政代表が県庁で記者会見し、外国人労働者の受け入れ制限など石田氏の主張を評価。「明らかに参政に近い」として支持を表明した。石田氏は4000票余りの差で当選。県内のある首長は「参政が支援を決めてから党員が動きだした。SNSも使った動きが県全域に広がった」と明かした。
自民は昨年7月の参院選で惨敗し、与党過半数を失った。「岩盤支持層」と言われた保守層が参政に流れたのが一因とされる。同10月に高市政権が発足し、高水準の内閣支持率を維持する中で「参政や国民民主党に逃げた保守層が戻ってくる」(中堅議員)との期待が出ていたが、完全に戻りきってはいないことが明らかになった形だ。
一方、神谷氏は26日の会見で「国政にインパクトがある。(衆院選へ)追い風だ」と強調。参政は289小選挙区のうち約180に公認候補を擁立しており、自民内には「漁夫の利で中道改革連合が強くなる」(関係者)との見方も出ている。

首相官邸に入る高市早苗首相=26日午前、東京・永田町