左からマーロ・エンゲル、ケニー・ハブル、ウィル・パワー、チャズ・モスタート(75エクスプレス) 2026年IMSA開幕戦デイトナ24時間 デイトナ24時間レースの終盤、ポール・ミラー・レーシングの戦略的な判断で敗れた75エクスプレスのマーロ・エンゲルは、GTDプロ優勝をかけてダン・ハーパー(1号車BMW M4 GT3エボ)に挑戦するため「全力を尽くした」と語った。
ケニー・ハブル、ウィル・パワー、チェズ・モスタートとともに75号車メルセデスAMG GT3エボをシェアしたエンゲルは、1月24〜25日にフロリダで行われたIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権開幕戦の激闘を制しクラス優勝を果たした1号車BMWからわずか2.223秒差の2位でフィニッシュした。
長年メルセデスAMGのファクトリードライバーを務めてきたエンゲルは、長丁場のレースのラスト1時間の時点でクラストップを走っていたが、最後のピット作業時にポール・ミラー・レーシングがアンダーカットを成功させたことで、ハーパーのBMWがエンゲルのメルセデスに先行した。
「戦略の違いだけだった」とエンゲルはSportscar365に語った。「僕は全力を尽くし、何も残さなかった」
「それだけだ。今はもう何もない。すべてを出し切った」
エンゲルとチームメイトたちにとって、75号車の2位入賞はパワートレインのパラメータ超過による2度のペナルティと、ピットレーンでの速度違反を含む序盤の数々の挫折の後の出来事だった。
しかし、夜間の霧による6時間半以上のフルコースコーションが、ドイツを拠点とするチームをふたたび優勝争いに復帰させた。
「僕たちは常に勝てると信じていた。チームは素晴らしい戦略を練ってくれていたんだ。そして、最後のリスタートは本当に信じられないくらいだった」とエンゲル。
「そこでいくつかミスを犯してしまったことは、自分自身に少し腹が立っている。最後の再スタートの時だった。バトルを繰り広げながらブレーキングで相手を出し抜こうとしていたんだ。めちゃくちゃな展開で、何度か縁石を跨いだ。何度か押し出されてコース外に追いやられたよ」
「もう少しうまくやれたと思う点がいくつかある。でも、それが最終結果に影響したかどうかはわからない」
■賭けに勝ったBMW
コナー・デ・フィリッピ、ニール・バーヘイゲン、マックス・ヘッセとともにクラス優勝を果たしたBMWをドライブしたハーパーは、ミッチェル・シモンズ率いるクルーが戦略に「賭け」をしたことを称賛した。
「僕たちは全力で攻めることにした。確か、それは僕の最後から2番目のスティントだったと思う」と彼は説明した。
「当時トップだった3台、マンタイ(911号車ポルシェ911 GT3 R)、コルベット(4号車シボレー・コルベットZ06 GT3.R)、そしてメルセデス(75号車メルセデス)からかなり遅れていた」
「彼らの後ろに回り、スティントを短くしつつ、最後まで走りきるのに充分な燃料を確保した。あとは彼らがピットインして新しいタイヤを付ける前にイエロー(コーション)が出ないのを祈るだけだった」
「僕たちは賭けに出て、それが功を奏した。最終盤にトラックポジションを獲得できたことが、今週末の僕たちにとって本当に重要なカギだった。彼らはやり遂げたんだ」
エンゲルは、勝利をわずかに逃したものの、FIAブロンズ・レーティングのハブルが、オールプロが中心のクラスで見せたパフォーマンスをとくに誇りに思うと付け加えた。
「ケニー(・ハブル)はファクトリードライバーたちを相手に3時間半を戦い抜き、完全に持ちこたえた」と語ったエンゲル。
「ケニーに敬意を表すよ。脱帽ものだ。そしてチーム全員に感謝する。勝利に近づいたことが痛かったとしても、素晴らしい結果だと思う」
この結果は、ハブルにとってキャリア最高の成績に並ぶものだった。2021年のGTDクラスでは、アメリカを拠点とするオーストラリア出身のハブルは2位に終わった。
「過去4年間は完走できなかったので、こうしてまたフィニッシュできて本当に嬉しい」とハブルは述べた。
「もちろん、2秒差で負けてしまったのは残念だ。その点では残念だが、ウィル(・パワー)とチャズ(・モスタート)にとっては喜ばしい結果のはずだ。マーロ(・エンゲル)は素晴らしいスティントを見せてくれた」
「自分のスピードには本当に満足しているよ。良い形で戻ってこられたと思う。来年は、さらに上を目指して努力するだけだ」
[オートスポーツweb 2026年01月27日]