
西野七瀬(31)が、山時聡真(20)と菅野美穂(48)のダブル主演映画「90メートル」(中川駿監督、3月27日公開)に出演することが27日、分かった。
山時演じる母子家庭で育つ藤村佑が、菅野演じる母の美咲が高校2年時に難病を患ったことで、小学生の頃から一筋だったバスケットボールを辞め、母の世話を優先せざるを得なくなる物語で、美咲が利用する介護施設のケアマネジャー下村香織を演じる。
西野は「演じさせていただいたケアマネジャーというお仕事は、利用者の方とそのご家族、ヘルパーさんをつなぐ大事な役割があります。実際に働いている方のお話を伺ったり、資料を見ていく中で皆さんがどんな心持ちで日々過ごされているか」と役作りに当たっての取材を振り返った。演じた香織は、日に日に体の自由がきかなくなる美咲と、東京の大学に進学したい気持ちと母の側を離れるわけにいかない現状のはざまで、将来の選択を迫られる佑が十分に会話を交わしていないことを案じ、静かに見守る存在だ。「どんな温度感で1人1人の家族やヘルパーさんと寄り添っているのか。撮影中はもちろん、終わった後もそのことについて考える時間が多かったです。今回この映画を通して触れることができてよかったと心から思います」と収穫を口にした。
山時との共演についても語った。「山時さんは佑を演じているときの表情や目線の動き、歩き方から佑のすべてがにじみ出ていたように感じます。母との関係は、ごく普通の思春期の親子関係ではなくて、どうしても本人達にしか感じ得ないもどかしさが表現されていました」。また、菅野との共演から「明るいお人柄で、撮影中の合間に何げない雑談をできたことがうれしかったです。そばに座り、美咲さんの思いを受けとめる場面の撮影中、自分が演じているという状況を忘れるほど引きこまれました」と感じるものも多かったようだ。中川監督にも「ひとつひとつの撮影を丁寧に進めてくださいました。その確かなこだわりや伝えたい想いが、見る方にも優しく伝わるのではないかと思います」と厚い信頼を口にした。
佑の同級生のバスケ部マネジャー松田杏花を、南琴奈(19)が演じる。「当たり前のようにあった毎日が突然奪われてしまうという現実に、やるせなさやもどかしさ、悔しさなどさまざまな感情が交錯します。その中でも描かれる揺るがない愛の形に、胸が熱くなりました」と作品を評した。杏花は、自身も自己推薦での大学進学を目指す中、進路に悩む佑に親身に寄り添う希望となる重要な役どころだ。「杏花は、見ている方が少し安心できるような、心のよりどころであってほしいと監督から言っていただきました。佑にとってもどこかで支えになれる存在であれたらいいなと、常に思いながら撮影に臨んでいました。思い通りにならない時間の中で、選択することの勇気や、人と人が思いやる温かさに気づかせてくれる映画です」と撮影を振り返った。
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佑の同級生でバスケ部の元チームメートの大平翔太は、田中偉登(26)が演じる。「初めて脚本を読ませていただいた時、気が付かないうちに隠し切れないほどの涙を流していました。母と子のどうにも言葉にできない感情が、紙の上に並ぶ文字からひしひしと伝わってきて、『90メートル』という距離の意味に心がグッと苦しくなりました」と台本を読んだ印象を語った。
翔太は、家庭の事情とだけ告げバスケ部を辞めた佑に対しわだかまりを抱えており、信頼し合っていたからこそ生まれる佑に対する複雑な距離感を、田中は絶妙に演じ上げた。「完成したスクリーンには、親子だけではなく、それを支える人たちや後悔を抱えた人、さまざまな想いが重なりながらも今の一瞬を大事に抱きしめるように生きる人達がそこにいます。山時くんをはじめ、一緒になって必死に青春を生きた学生キャストみんなとバスケ指導からたくさんの思いで寄り添ってくれた監督、スタッフの皆さまのおかげで、あふれ出る思いをそのままに翔太として生きることができました」と感謝した。
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