『レンタル・ファミリー』©2026 Searchlight Pictures. All Rights Reserved.映画『ザ・ホエール』で第95回アカデミー賞(R)主演男優賞受賞に輝いた俳優、ブレンダン・フレイザー主演の映画『レンタル・ファミリー』が2月27日(金)に公開される。この度、“レンタルファミリー”の世界を象徴する本編映像が初公開された。
本作は、長編デビュー作『37セカンズ』でベルリン国際映画祭ほか世界中の映画祭で注目を集め、「Beef/ビーフ」、「TOKYO VICE」などの話題作を手掛けてきたアメリカをベースに活躍する日本人監督のHIKARIが長編2作目でサーチライト・ピクチャーズとタッグを組み、日本を舞台にしたオリジナル作品。『ザ・ホエール』のオスカー俳優、ブレンダン・フレイザーが主演を務め、共演には、エミー賞ノミネート俳優・平岳大、山本真理、新鋭のゴーマン シャノン 眞陽、そして名優・柄本明が名を連ねている。
本作で描かれる“レンタルファミリー”=“レンタル家族業”とは、依頼者から報酬を受け取り、その人にとって必要な「家族」や「恋人」「友人」といった役割を、時間単位で“演じる”仕事だ。誰かの父親役、誰かの恋人役、ただ話を聞いてくれる友人役――依頼内容はさまざまで、相手の気持ちに寄り添いながら、その人の人生の一場面を共に生きることが求められる。この仕事の背景にあるのは、現代社会に広がる孤独やつながりの希薄さ。誰にも本音を話せない人、そばにいてほしいと願う人にとって、レンタルファミリーは“心の居場所”のような存在でもある。
実はこの“レンタルファミリー”という職業はフィクションではなく、日本に実在するサービスだ。1980年代から存在が記録されているこの仕事は、HIKARI監督のリサーチによると、現在は約300社ものレンタル家族業者が活動しているという。誰かを騙す仕事ではなく、人の心に寄り添い、時には人生を少しだけ前向きにしてくれる――。『レンタル・ファミリー』は、そんな人間味あふれる仕事の現場を、温かなまなざしで描き出した作品となっている。
そんな“レンタルファミリー”の世界を象徴する本編映像が到着。ブレンダン・フレイザー演じるフィリップが、レンタルファミリー社の代表・多田(平岳大)から仕事の説明を受けるシーンだ。「どんな仕事だと思う?」と問いかけられ、「人の売り買いですか?」と戸惑うフィリップ。すると多田は、「違う。人に“心”を売る仕事だ。客が望む役を演じる」と語りかける。「役者でも代理でもいい。本人じゃなくていい。客が求める感情を与えるんだ」――その言葉に、“レンタルファミリー”という仕事の本質がにじみ出る。
さらに「君は白人男性だ。ニッチな仕事で人材を探している。人のために意味ある役割を果たせる」と、真剣にオファーする多田。しかしフィリップは、「僕には無理です…」と日本語で返答し、その場を後にしようとする。彼の迷いと不安が凝縮された印象的な場面となっている。
初めは“レンタルファミリー”の仕事に戸惑っていたフィリップだが、他人の人生の中で“役”を演じることで、彼は思いもよらなかった感情や出会いに触れていく。誰かのために用意された居場所が、いつしか自分自身の居場所になっていく――。落ちぶれた俳優だったフィリップが、レンタルファミリーの一員として人と関わる中で見つけていく“本当のつながり”と“生きる意味”とは何なのか。
誰かのために演じることが、やがて自分自身を救っていく――その優しく切実な瞬間を、ぜひ劇場で見届けてほしい。
『レンタル・ファミリー』は2月27日(金)より全国にて公開。
(text:cinemacafe.net)