ピアストリ、タイトル獲得に向け“個人チーム”体制構築へ。F2戴冠時エンジニアと再タッグ

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2026年02月16日 08:30  AUTOSPORT web

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2026年F1プレシーズンテスト(第1回バーレーン 1日目) オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
 マクラーレンのオスカー・ピアストリが、2026年のF1シーズンに向けて自身のサポート体制を強化する決断を下した。2025年のタイトル争いで終盤にわずかなミスが重なり戴冠を逃したピアストリは、その課題を克服したいと考えている。

 マクラーレンのエンジニアリング体制に変化はなく、レースエンジニアのトム・スタラードが引き続きピアストリの担当を務める。一方でピアストリは、自身の個人チームにポルトガル人エンジニアのペドロ・マトスを迎え入れた。マトスはグランプリの週末を通じて、ピアストリのサポートを担う。

 マトスは欧州ジュニアフォーミュラの各カテゴリーで成功を収めてきたプレマ・レーシングを離脱し、ピアストリと契約した。プレマ・レーシングを創設し運営してきたロジン家が、筆頭株主デボラ・マイヤーとの対立を経てチームを去るというニュースが今年初めに浮上した。その発表が行われて以来、プレマでは人材流出が続いている。

 プレマにとって最初の大きな痛手は、テクニカルディレクターのギヨーム・カピエットの退任だった。2週間前にその決断が発表され、続いて過去6年間でチーム内で昇進してきたマトスも退団を決め、ピアストリと再びタッグを組むことになった。マトスは同チームを離れたエンジニアの中でも、特に評価の高い一人だ。 

 2017年、ピアストリがイギリスF4に参戦し、好成績を収めた際に、マトスは彼を支えた。その後ピアストリがプレマに移籍すると、マトスもイタリアへと拠点を移した。ピアストリは2020年にFIA F3で、翌2021年にFIA F2でタイトルを獲得している。

 マトスは当初F3でレースエンジニアを務め、その後4シーズンにわたりプレマのF2チームに所属した。彼はデニス・ハウガー、フレデリック・ベスティ(現メルセデスのリザーブドライバー)、F1で注目を集めるアンドレア・キミ・アントネッリ、そして昨季はアルピーヌの若手ドライバー、ガブリエレ・ミニを担当してきた。


■2027年のドライバー市場も見込んだ動き 『個人チーム』体制で悲願のタイトルへ

 マトスのF1での役割は、マクラーレンのエンジニアリングチームと競合するものではない。彼の持つ豊富な経験からピアストリが個人で行うデータ分析を主にサポートし、新たな視点を加える『もう一つの頭脳』として機能する。エンジニア出身であり、ピアストリと年齢も近いマトスの加入により、ある意味では、これまでマーク・ウエーバーが担ってきたサポート業務の一部を引き継ぐ形だ。

 2027年にマックス・フェルスタッペンがレッドブルを離れる可能性も取り沙汰されるなか、ドライバー市場は水面下で活発化しており、状況次第では一気に動き出す可能性もある。マトスの加入でウエーバーとパートナーのアン・ニールはマネジメント業務により専念できるようになる。

 さらにピアストリは、オーストラリアの著名なメンタルコーチ、エマ・マレーとの連携も強化している。メルボルンを拠点とするマレーはこれまでもサポートを行ってきたが、グランプリに常駐することはなかった。2026年はサーキットへの帯同が増える見通しだ。

 個人のサポートに専念する経験豊富な専門家2名をトラックサイドに迎え、ピアストリはライバルたちが数年前から導入している『個人チーム』体制を構築した形だ。その成果は、ランド・ノリス、ルイス・ハミルトン、フェルナンド・アロンソといった彼らの結果が雄弁に物語っている。

[オートスポーツweb 2026年02月16日]

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