F1 CEOドメニカリ「パニックになる必要はない」2026年F1規則への懸念を打ち消し、素晴らしいレースを約束

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2026年02月25日 12:00  AUTOSPORT web

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2025年F1第17戦アゼルバイジャンGP予選 ステファノ・ドメニカリ(F1会長兼CEO)
 新たなレギュレーションが導入されたことによってF1において増え続ける懸念の声に対し、F1の会長兼CEOのステファノ・ドメニカリは、先走ってパニックに陥る必要はないというメッセージを送っている。

 全面的な技術レギュレーション変更を巡って議論が渦巻くなか、ドメニカリは、珍しく率直な言葉で周囲の雑音を切り捨てた。彼は時期尚早な不安を退け、シーズンが本格的に始まるにあたり、FIAと各チームが存在し得るあらゆる問題を解決していくことができるとの確信を示した。

 電動力と内燃機関の出力をほぼ50対50に分割し、100パーセント持続可能燃料を動力源とする新時代は、すでにグリッドの未来を再構築している。アウディ、ゼネラルモーターズ、フォード・モーター・カンパニーといった巨大企業がこのプロジェクトへと参画し、一方でホンダも本格的に活動を再開した。理論上は、これは技術的な大成功である。

 しかし、ガレージ内の雰囲気はより慎重なものとなっている。バーレーンでのプレシーズンテストでは、マシンが1周を全開で走り切れないという、エネルギー・デプロイメントの悩みの種が露呈した。

 ドライバーたちからは、エネルギー回生のために不自然な走りをしなければならないことに対して不満の声が上がっている。パドックの一部では、特に来月にアルバート・パークでのF1開幕戦が迫る中、接近時の速度差やオーバーテイクの機会について警鐘を鳴らす者さえいる。

 だが、ドメニカリはこうしたパニックには同調していない。


■「新しいことに対する過剰反応は避けなければならない」

 バーレーンで憶測が勢いを増す中、ドメニカリは毅然とした態度で語り、人々の反応は現実を先走っているとの見解を明確に示した。

 ドメニカリは記者団に対し、次のように語った。「私にはそのような不安は感じられない。我々は冷静になる必要がある。なぜなら、新しいレギュレーションによって何かが起きる際には、常に『すべてが間違っているのではないか』という疑念がつきものだからだ」

 彼は、提起された問題、特にエネルギーの可用性に関する問題は、すでにこのスポーツの意思決定構造の中で活発な議論の下にあると強調した。

「F1コミッションでは、こうした(エネルギー不足という)類の問題に対処するため、可能な解決策をテーブルに載せるべく、オープンな議論が行われていると断言できる」と彼は付け加えた。

「したがって、過剰反応を避けるためにシーズン開幕前に会議が開かれる予定だ。過剰反応を避ける必要があることは極めて明白だからだ」

「我々は新たな旅路に足を踏み入れたばかりだ。だからこそ、冷静でいなければならない」

 言い換えれば、これは危機ではなく、現在進行形のプロセスにすぎないということだ。

「そして、もし有用でありすぐに導入できるものがあれば対応する。私はFIAの非常にオープンなアプローチを見てきたし、チームも同様のアプローチを示している。最終的には、解決し修正されるべきものとしてテーブルに上がっているこれらの問題を、そのようにして解決していくことになるだろう」とドメニカリは主張した。

 安全面や競技面で微調整が必要になった場合、FIAとチームのこの“オープンなアプローチ”が極めて重要になる可能性がある。ドメニカリが示唆するように、扉は閉ざされてはいない。


■素晴らしいレースをファンに保証

 新しいパワーユニットは、ストレートでドライバーを立ち往生させることになるのか、極端なエネルギー回生は、ホイール・トゥ・ホイールのレースを損なうのだろうかという懸念があり、議論の最も鋭利な矛先は、オーバーテイクに向けられている。

 ドメニカリの答えは明白である。

「なぜこれほどパニックが広がっているのか、私には理解できない。なぜなら、信じられないようなレースになり、多くのアクションが見られるはずだからだ」と彼は説明した。「そして、私が言うように、慎重さは常に私のスタイルの一部だ」

「いずれにせよ、もし何かが我々の望むようになっていなければ、責任ある人々、技術者たち、そしてFIAと座って話し合い、解決策を見つけることができるのが、このスポーツの信頼性だと私は考えている」

 バーレーンのコースサイドでマシンを見たドメニカリは、そのスペクタクルは損なわれることなく、無傷のままであると主張する。

「ファンには、これが信じられないほど素晴らしいスペクタクルであることを安心してもらいたい。私はちょうどコースに出て、ファンの目線で外から見ていたからだ。スピードであれ音であれ、私には何の違いも見られなかった」と彼は語った。

「もちろん、最も洗練されたファンであれば、特定の状況での音の違いに気づくだろう。しかし、99.9パーセントのファンはそれを感じないと私は保証する。それは不可能だからだ」

「したがって、私はその点においてポジティブでありたい。そして繰り返しになるが、もし何か修正されなければならない点があれば、システム全体として我々が共に反応し、対応できる時間と手段がある」

 F1は常に刷新によって繁栄してきた。そして、不安はしばしばその影となってきた。ハイブリッドエンジンからグラウンドエフェクトカーに至るまで、あらゆる革命は、ドラマをもたらす前に悲惨な予測を引き起こしてきた。

 しかし、ドメニカリの口調から判断する限り、このスポーツのリーダーシップはこれを緊急事態ではなく進化ととらえ、パニックの声は実際の問題よりも大きく響いているに過ぎないと考えているようだ。

[オートスポーツweb 2026年02月25日]

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