2025年F1オーストラリアGP オスカー・ピアストリ(マクラーレン) 中東戦争がF1コミュニティ全体の計画を大混乱させている。中東の主要航空会社が数千便を欠航した結果、多くの関係者が開幕戦が行われるメルボルンに時間どおり、あるいは遅延を可能な限り最小限に抑えて到着するため、代替ルートを必死に探し回っているのだ。
過去15年間、ヨーロッパからアジアやオーストラリアのフライアウェイ・レースへ移動する際、エミレーツ、エティハド、カタール・エアウェイズは、価格とサービスの両面で欧州系航空会社を上回り、最も魅力的な選択肢となってきた。しかし、土曜朝以降、各国の空域が閉鎖されたことで、ドバイ、アブダビ、カタールといった主要ハブ空港が機能停止に陥り、事態は一気に複雑化した。ドバイ空港とアブダビ空港はドローンによる攻撃を受け、破片等で死者も出て、多数の負傷者と施設への甚大な被害が発生した。
最も深刻な状況に置かれているのは、すでに移動を開始しており、土曜日に短いトランジットのために立ち寄ったそれらの空港で足止めされている人々だ。一方、ウイリアムズのレースクルーの大半のように、すでに自国を出発していたものの、目的地の空港が閉鎖されたため、機体が出発地へ引き返すことを余儀なくされたケースもある。航空会社は自社機がほぼ全機運航停止となり、他便への振り替えができなかったため、チームや関連企業が自ら代替便を手配する必要が生じた。その多くは、当初の予定より24〜48時間遅れでの出発となっている。
もっとも、F1コミュニティの大多数は、戦争の勃発時点ではまだ自宅におり、各航空会社からフライトキャンセルの通知が届いた。各チームのトラベル部門は、マシン運用やロジスティクスに直接関わる人員を最優先とし、マーケティング、広報、その他の部署は後回しにしながら、全員をメルボルンへ送り込むためにフル稼働している。
確かなのは、F1オーストラリアGPは開催されるという点である。運営に必要な資材はすでにアルバート・パークに到着しており、ドライバーとチーム代表者たちはチャーター機を手配して、安全かつ快適にメルボルンへ到着する体制を整えた。
オーストラリアGPの責任者であるトラビス・オールドは、地元テレビ局の取材に対し、「ドライバーも、エンジニアも、チーム代表もここに来る。彼らは最優先されている。したがって、ヘルメットの中に見知らぬドライバーが入っているなんてことはない」と語った。
月曜までに550人がロンドンとミラノから出発した3機のチャーター機に搭乗しており、F1とFIAの全スタッフおよび11チームの選抜メンバーが乗り込んでいる。その後、半日以内にも、さらに複数のチャーター便がヨーロッパを出発する見込みであり、遅くとも水曜夜までに、イベントの円滑な運営に必要な全員がメルボルンへ到着する予定である。
オールドはまた、「明らかに開催までの状況は変化したが、これは大規模なイベントである。臨機応変に対応し、計画を変更しなければならないことは常にある。それこそが、このチームが日常的に行ってきたことだ。我々はグランプリが影響を受けることはないと確信している」と語った。
[オートスポーツweb 2026年03月03日]