エリカエクスプレス(撮影:下野雄規) 今週の土曜日は、中山競馬場で中山牝馬ステークス(GIII・芝1800m)が行われます。
過去10年の中山牝馬Sは三連単10万円以上の決着になったのが6回と半数以上になっています。過去10年の中山牝馬Sはすべてハンデ戦で施行。ハンデ戦は各馬の実力差を縮めるために斤量に差を設けて行われます。三連単で高配当が出やすくなっているのは人気薄が好走しているからであり、ハンデ戦らしい傾向と言えます。
実際、過去10年の中山牝馬Sでは前走3着以内の馬が[4-5-5-30]に対し、前走4着以下の馬が[6-5-5-92]となっています。前走で4着以下に敗れている馬でも、決してノーチャンスではないということが分かります。
さらに過去10年の中山牝馬Sは芝1800mで開催。芝1800mは多くのGIが開催される根幹距離ではなく、特殊な適性が求められる非根幹距離にカテゴリーされます。三連単173万馬券の大波乱となった22年の中山牝馬Sで3着以内に入った3頭は、すべて芝1800mに勝ち鞍のあった馬。非根幹距離への高い適性を示す実績がある馬にも注意が必要な一戦と言えるかもしれません。
ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。
【条件】
前走12着以下(ただし、芝1800mに勝ち鞍のある馬は除く)
[0-0-0-11]複勝率0%
該当馬:エリカエクスプレス、ケリフレッドアスク、レディーヴァリュー
※特に言及のない限り、データは過去10年の中山牝馬S(計10レース)を対象にしています。
上位人気が予想されるエリカエクスプレスが該当しました。
過去10年の中山牝馬Sで前走12着以下から変わり身を見せたのは22年クリノプレミアム、同アブレイズ、16年メイショウスザンナ。この3頭には芝1800mに勝ち鞍があり、非根幹距離への高い適性を生かして好走したと考えられます。一方、前走12着以下で芝1800mに勝ち鞍がなかった馬については、すべて馬券圏外と厳しい結果に終わっています。
前走で12着以下と大敗している牝馬は、精神的に大きなダメージを受けていることも苦戦している要因なのでしょう。芝1800mに勝ち鞍のない馬については、距離適性という武器もないですし、あまり高い評価を与えない方が賢明かもしれません。
該当馬に挙げたエリカエクスプレスの前走は12着。芝1800mには今回が初出走になりますので、当然勝ち鞍はありません。前走は芝1800mと同じ非根幹距離の芝2200mでの結果。前走の結果を見ると非根幹距離への適性には疑問が残ります。
また、近走を見ると前に馬がいると少し行きたがる面がありますので、理想は近2走のように逃げる形。ただ、今回は逃げて結果を残している馬もいますので、すんなりとハナを切れるかどうかも判然としません。展開的にも今回は厳しい印象を受けます。
ここは適性的に未知な条件ですし、相手関係からも全幅の信頼は置けない1頭と言えます。過去傾向から波乱になりやすい中山牝馬Sですし、少しでも怪しい面がある人気馬については割り引いて考える方が得策になるかもしれません。
重賞レースの参考に、是非お役立てください。