吉永小百合「見ていただく機会があるよう元気で頑張りたい」長崎・五島列島上五島町で映画上映会

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2026年03月08日 18:21  日刊スポーツ

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「五島の椿プロジェクト」特別企画映画上映会を行った、左から松下剛松下財団代表理事、吉永小百合、石田信明新上五島町長

吉永小百合(80)が8日、東京から約1200キロ離れた長崎県五島列島の、新上五島町の石油備蓄記念会館で、124本目の映画となった自身の新作「てっぺんの向こうにあなたがいる」(阪本順治監督)を特別上映会を開催した。


今回の上映会は、五島列島に自生するツバキを生かした地域振興や環境保全、次世代育成に取り組む「五島の椿プロジェクト」が、五島の価値・地域の価値を未来へつなげていくための地域活性事業の一環として実施。吉永は12年にプライベート、そして同プロジェクトのCM撮影に続き3度目の同町訪問となった。「私の一番新しい映画『てっぺんの向こうあなたがいる』上映をしてくださるということで大変うれしく思っております。本当に大勢の皆さまに来ていただいて幸せです」と感激した。


吉永は、11年にプライベートで初めて五島列島を訪れ「本当に人間が住んでいく上での、オリジナルなところ、原点という感じが致しました」と感銘を受けて、翌12年にも訪問。「福江の方で港に行ったんですね。3月でしたから、紙テープで学生さんたちとかいろいろな方がお別れをしていまして、今までこちらでお勤めしていた学校の先生が長崎の方に帰られるとか、また学生さんが中学まで五島で勉強して、高校は本土の方に行くということを伺って」と、五島列島の人々の、日々の営みを目の当たりにして、さらに心を寄せた。


19年公開の映画「最高の人生の見つけ方」(犬童一心監督)の撮影が長崎市で行われることが決まると、五島列島をロケ地の1つに選ぶことを製作陣に提案し、共演の天海祐希(58)とともに撮影を行った。翌20年2月には、人口減少と若い世代の県外流出が進行する長崎県五島列島に自生するツバキを核に、継続可能な産業と雇用を創出し、新たな地域活性のモデルケースを目指す「五島の椿プロジェクト」の趣意に賛同して椿サポーターに就任。五島の椿プロジェクトのCM撮影も行った。同プロジェクトを主導する、松下財団の松下剛代表理事を横に「松下さんから五島の方で五島の椿プロジェクトについて伺いました。すてきなプロジェクトだと思って、皆さまがそこでお仕事できたら、もっともっと五島がいいところになると思いましたので、ぜひサポーターをやらせてくださいということで、私が参加させていただきました」と経緯を語った。


五島列島には、04年に福江中央シネマが閉館してから映画館がなく、同プロジェクトが企画し、22年4月17日に吉永の主演映画「いのちの停車場」(成島出監督)特別上映会を福江文化会館で開催。翌23年9月17日には主演映画「こんにちは、母さん」(山田洋次監督)を携え、同所で約1年ぶりに特別上映会を開催した。


今回は、新上五島町での初開催となった。離島である同町で、著名な俳優が登壇する上映会の開催は極めてまれで、町役場には「すてきな企画をありがとう」「島にとって大きな出来事だ」などの感謝の声が相次ぎ、島民の間では期待が高まっていた。石田信明町長(71)は「心に深く響く素晴らしい作品を私たちの島で特別に上映していただけること、吉永様ご本人にお会いできるということは町民にとって光栄であり、またかけがいの無い機会でございます」と町民の思いを代弁。「文化芸術に触れる機会が限られる離島の環境の中で、このような機会を作っていただいた松下代表をはじめ五島の椿プロジェクトの皆さまと吉永小百合様には改めて深く感謝を申し上げます」と感謝した。


吉永の来島を歓迎し、上映に先立ち地元の有川地区の有川羽差太鼓保存会による歓迎演奏が行われた。江戸時代から捕鯨によって発展してきた有川地区では、鯨捕りのリーダーを羽差(はざし)と呼んでいた歴史的背景を受け継ぎ、1985年(昭60)に有川羽差太鼓が創設され、95年には保存・継承を目的とした有川羽差太鼓保存会が結成。現在はたたき手として小中学生約20人が所属し、全国や海外でも演奏活動を行っている。力強い演奏を終えた子どもたちからは「とても緊張したけれど、大きな拍手をもらえてうれしかった」「吉永さんが目の前で見てくれていて、夢のような時間でした」と喜びの声が相次いだ。


来場者からは「島にとってとても大きな出来事」「子どもたちにも誇れる一日になった」などの声も寄せられ、単なる映画上映を超え、文化芸術を通じて地域と人をつなぐ象徴的な機会となった。松下代表理事は「今までに福江の方で2回、上映会をさせていただきました。福江もこの上五島も同じ五島列島です。いつかはこの上五島で上映会をすることは夢でした。今回吉永さんにも上五島を推薦いただき、何度も何度も乗り継いで東京から来ていただきました。飛行機が揺れて大変だったと思いますが来ていただけました。この映画館のない島にみんなで映画を観れるだけでなく本人に来てもらえるということ、改めて吉永さん、みなさんに感謝したいと思います」と感謝のあいさつをした。


吉永は「こういう形で皆さまに映画を見ていただくということは、私にとっても大変うれしいことで、今日はゆっくりお楽しみいただいて、またいつかこちらに伺って、皆さまにお話ししたり、映画を見ていただく機会があるように。元気で頑張って参りたいと思います」と再訪を誓った。

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