ブレイニーが今季初優勝。名門ペンスキー、インディカーとの週末“スウィープ”を達成/NASCAR第4戦

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2026年03月10日 17:50  AUTOSPORT web

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ペンスキーが好評“ダブルヘッダー・ウィークエンド”でのスウィープを達成
 フェニックス・レースウェイで開催された2026年NASCARカップシリーズ第4戦『ストレート・トーク・ワイヤレス500』は、レース序盤の数々の挫折から立ち直ったライアン・ブレイニー(チーム・ペンスキー/フォード・マスタング)が2026年シーズン初優勝。決勝312周中の176周と最多周回をリードしていたクリストファー・ベル(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリXSE)を撃破し、同地で土曜に併催されたNTTインディカー・シリーズ第2戦で勝利を収めたジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)に続き、ペンスキーが好評“ダブルヘッダー・ウィークエンド”での週末スウィープを達成している。

 開幕戦デイトナ、第2戦のアトランタに続き、今季ロードコース初戦となったサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)と、史上初の開幕3連勝を成し遂げた好調タイラー・レディック(23XIレーシング/トヨタ・カムリXSE)が、その記録をどこまで伸ばせるか。ファンの注目がトヨタ陣営の45号車に集まるなか、宿敵シボレー陣営の一角を占めるアレックス・ボウマン(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)は、この週末を前に『めまい』と診断され、想定外のレース欠場を強いられた。

 そのボウマンは先週のCOTAを完走できずレース中に体調を崩し、残り約24周でマシンをウォールの後ろに引き込むと、その時点でマイアット・スナイダーとドライバー交代を行なっていた。

「アレックス(・ボウマン)はここ数日、非常に懸命にトレーニングを積んできた」と語るのは、ヘンドリック社長のジェフ・アンドリュース。

「彼の進歩は励みになるが、何よりも彼の健康を優先しなければならない。彼は競技者であり、とくにホームコースでレースカーに乗りたいと願っているから、彼にとってこれは明らかにフラストレーションの溜まる出来事だろう。我々は引き続きアレックスをサポートし、医師の診断が下り次第、すぐに復帰できることを願っている」

 ボウマンは2日間の医学的検査の後、木曜にノースカロライナ州コンコードにあるテン・テンス・モータークラブで市販車によるテスト走行を実施したが、ここで今週末のレースを欠場することを決断。ヘンドリックとしても、チェイスに出場できる資格を保つべくNASCARに医療免除を申請する予定だ。

 こうして始まった週末は、最初のフリープラクティス(FP)こそダニエル・スアレス、カーソン・ホセヴァー(スパイア・モータースポーツ/シボレー・カマロ)の僚友ペアが最速を奪ったものの、予選ではペンスキーが躍動。まずジョーイ・ロガーノ(チーム・ペンスキー/フォード・マスタング)がポールポジションを獲得した。

「もちろん、予選としては良い結果だった」とフェニックスで3度目、キャリア通算34度目のポールウイナーに輝いたロガーノ。

「ロングランでもかなり良い走りができたと思う。それにチーム・ペンスキーにとって60周年という特別な週末で、クルマもスコット・マクラフランの『バサースト1000』優勝カラーリングが採用されていて、すごくカッコいい。彼はあの年、同じカラーリングで多くのレースに勝利したから、もしかしたらこのカラーリングをずっと維持した方がいいかもしれないね(笑)」

「とにかく良い感触だ。チーム・ペンスキーにとって素晴らしいことだ。(デイビッド・)マルーカスがインディカーのポールポジションを獲得したし、少なくとも今のところはポールポジションを独占できている。決勝でもっといい結果が出せたらいいなと思っている。そうなれば、もっと大きな意味を持つね」

 そのロガーノの予言はチームメイトによって現実のものとなり、多くのインディカーレギュラー陣がフェニックスに留まり、ピットスタンド上段の席でストックカーのレースを観戦するなか、ペンスキーがこの特別なダブルヘッダーの機会を最大限に活かすことに。

 スタートでは3列目5番手だったブレイニーがステージ1を制覇すると、続くステージ2ウイナーのベルに対し粘り強く追走。ピットストップのトラブル(ボックス外でのピットインによるペナルティを含む)により、レース序盤に2度ほど後方に後退した12号車だったが、残り12周のコーションによる最終ピットストップでタイヤを交換すると、2列目からのリスタートで当時のリーダーであるタイ・ギブス(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリXSE)を抜き去ってみせる。

 一方、最終リスタートで最初にタイヤを4本交換した20号車カムリは、復帰後8番手から順位を上げるのが容易でなく。グッドイヤーのフレッシュタイヤを履いたベルは周回ごとにトップに迫ったが、最終的には0.399秒及ばなかった。

「結局のところ、もっと多くのグリーンフラッグラップがあれば、彼に追いつくことができたと思う」と、昨季はこのフェニックスを含む3連勝を記録したベル。

「分からないよ。勝ったり負けたりだ。今回の2位は痛いけど、ポジティブな面ではチーム全体を本当に誇りに思う。これは今後の糧になる。今日は僕たちにとって必要な1日だった。ステージポイントをたくさん獲得して2位でフィニッシュした。彼らがああいう形で逃げ切るたびに、ただただガッカリするんだ」

 同じくトヨタ陣営で4連勝を賭けたレディックは、レースを通してトップ10圏内を走っていたものの、優勝を争うほどの活躍は見せられなかった。

「今日は1日中、5番手前後をうろうろしていただけだった」と認めた8位フィニッシュのレディック。「ただ、ここでの(リーダー)ボードを見ると、この日(ステージポイントを含め)4番目に多くのポイントを獲得した。今のリードを維持していくためには、年間を通してそれを続ける必要がある。素晴らしい1日だった。勝てないならこういう日々を過ごす必要がある。ポイントを獲得できてうれしいね」

 そしてトヨタ陣営を抑え切った32歳のブレイニーは、これでキャリア通算18勝目を記録。フェニックスでは2勝目を挙げ、チャンピオンシップ・ランキングで2位に急浮上した。

「とにかく粘り強さが重要だった」と午後の走行を振り返ったブレイニー。「12号車のグループ全員が1日中粘り強く走り、戦った。いくつかミスがあったが、そこから学び、改善し、何度か後方から追い上げなければならなかった。もちろん20号車(ベル)が最高のマシンだった。あと何周、彼らを抑えて後方に引き留められたか分からないよ」

「チーム・ペンスキーの全員を本当に誇りに思う。昨日はジョセフ・ニューガーデン、今日は僕たちが勝利し、週末を制覇することができた。チームオーナーのロジャー・ペンスキーに会うのが待ち切れないよ……。12号車のクルー全員が頭を下げて自分の仕事をやり遂げてくれたこと、そして(クルーチーフである)ジョナサン(・ハスラー)が最後のピットストップで2番手につけるという素晴らしい判断をしてくれたことは、言葉では言い表せない。本当に感謝している」

 併催されたNASCARオライリー・オートパーツ・シリーズ第4戦『GOVX 200』は、まさに肝心な場面で前に出て最後の11周のみをリードしたジャスティン・オルゲイヤー(JRモータースポーツ/シボレー・カマロ)が、ジェシー・ラブ(リチャード・チルドレス・レーシング/シボレー・カマロ)をパスして勝利。シリーズのチャンピオンシップリーダーに躍り出た。

[オートスポーツweb 2026年03月10日]

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