市川紗椰も歓喜! 『マペット・ショー』50周年で一夜限りの復活

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2026年04月10日 07:00  週プレNEWS

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『マペット・ショー』の司会、カーミットと


『マペット・ショー』の司会、カーミットと

『週刊プレイボーイ』で連載中の「ライクの森」。人気モデルの市川紗椰(さや)が、自身の特殊なマニアライフを綴るコラムだ。今回は「『マペット・ショー』」について語る。

* * *

以前もこのコラムで語ったレジェンド人形操り師、ジム・ヘンソン。デヴィッド・ボウイ主演の『ラビリンス』や『セサミストリート』が日本では人気ですが、代表作は『マペット・ショー』。放送開始50周年の今年、Disney+で一夜限りの復活を遂げて、私のようなファンは大盛り上がりです。

1976年に始まった『マペット・ショー』は、カエルの司会者カーミットを中心に、歌、コント、ゲストスター、そして舞台裏のドタバタが入り交じる、少し古風でとても自由なテレビ番組でした。人形劇といえば子供向けというイメージが強いですが、『マペット・ショー』はむしろ大人が笑うための仕掛けに満ちていました。

大げさで個性的なキャラクターたちが舞台で芸を披露しようとするけど、毎回必ずどこかで失敗し、舞台裏ではさらに混乱が起きてしまう。つまり、「ショーをやろうとすること」自体がコメディになっているのです。ジム・ヘンソンは、19世紀のミュージックホールやアメリカのボードビルの伝統をテレビに持ち込み、バラエティ番組の原型のような形式を作り上げました。

アメリカでは大ヒットし、広く親しまれてきました。毎回登場するゲストも豪華で、人気歌手や俳優が人形たちと本気で共演する舞台は、奇妙で魅力的でした。

カーミットの必死な進行、ミス・ピギーのディーバ気質、ジョークが滑り続けるフォジー、そして観客席から毒舌を飛ばす老人コンビのスタトラーとウォルドーフ。まるで小さな劇団の世界をのぞき見している気分になれる、メタ要素が印象的な番組でした。

そして今年、『マペット・ショー』は放送開始50周年を迎えました。そこで企画されたのが、往年のスタイルを再現した50周年記念特別エピソード(Disney+で配信中)。舞台はおなじみのマペット劇場。歌やコントが次々と繰り広げられ、裏では相変わらず混乱が起きる。

ゲストとしてポップスターのサブリナ・カーペンターが登場し、新しい世代にマペットの魅力を届ける役割を担いました。制作の狙いは単なる懐古ではなく、「この形式は今でも通用するのか」という実験だったと思います。

実は『マペット・ショー』が現代化を試みるのは今回が初めてではありません。ディズニーに買収されて以降は、CG版やアニメなど、常に新しいコンテンツが出ています。

興味深いのは、元のスタイルから離れれば離れるほど評価が下がり、むしろ昔ながらのバラエティ形式に戻るほど魅力がよみがえるということ。短いスケッチ、音楽、ちょっとした騒ぎ。マペットたちは物語の主人公というよりも、舞台に立つ芸人たちなんだな、と。

実際に今回の50周年企画は、まさに原点回帰だった。視聴者の反応もおおむね温かく、「やはりショーをやっているときが一番面白い」という声が多いです。

もしこの特別エピソードが成功すれば、新しいシリーズへ発展する可能性もあるといわれているので、まだ見てない方はぜひ! 少し不器用で手作りで騒がしい劇団に、もう一度舞台に立ってもらえるように、日本からもラブコールを送りましょう!

●市川紗椰
米デトロイト育ち。父はアメリカ人、母は日本人。モデルとして活動するほか、テレビやラジオにも出演。著書『鉄道について話した。』が好評発売中。日本のアーティストをゲストに呼ぶ、日本版『マペット・ショー』もやってほしい。公式Instagram【@its.sayaichikawa】

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