
レトロ遺産を掘り返す山下メロ氏
記憶の扉のドアボーイ・山下メロです。記憶の底に埋没しがちな平成時代の遺産を今週も掘り返していきましょう。
さて、平成日本のケータイ史で重要なのが、今年3月末に終了したNTTドコモの「iモード」。携帯電話でパソコン同様にeメール送受信や専用サイトの閲覧ができるiモードは1999年に始まりました。
そんなiモードに遅れること2年、2001年6月に開始され、10年に終了したネット接続サービスがNTT東西の「Lモード」です。これは、固定電話からメールや専用サイト閲覧ができるものでした。
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Lモード対応の電話機。ノートパソコンのように、Lモード使用時にディスプレー部分を起こす。角度の調整もできる
パソコンから電話回線を使いインターネットに接続していたものを、電話機自体で利用できるようにしたのがLモードと言えるでしょう。
この時期、着信相手の電話番号を表示する「ナンバー・ディスプレイ」などのサービスが広がり、ディスプレー搭載型の固定電話が増えていました。さらにファクシミリ一体型の機種では受信データを表示する用途から画面サイズが拡大。固定電話に情報を表示する環境が整いつつありました。
2000年代中盤はパソコンもインターネット常時接続もお手頃価格になり各家庭に普及していました。しかし、ホームページをちょっと見たいだけでパソコン購入がためらわれる場合にはLモードが最適だったのです。
通勤通学中は携帯電話でネット閲覧できますが、当時の主婦や高齢者には携帯電話を持たない人もいました。そういった方にもLモードはありがたい存在だったのです。
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Lモードの数少ないノベルティアイテムのひとつ、ミニトートバッグ
Lモードのロゴが入った携帯用ルーペ。ターゲットの年齢層に喜ばれたと思われる
固定電話にも時報や天気、Q2などの情報サービスはありましたが、あくまで音声を聞くだけ。Lモードなら、ホームページの情報を大きく画面に表示できるため、ニュースや天気予報など、さまざまな情報を選んで自由に閲覧することができたのです。
しかし、パソコンや携帯電話の普及が進んだためか06年にLモードの新規契約は終了、10年にサービスも終了しました。iモードよりはるか以前に終了してしまったLモード。今こそあえて復活してほしいものです。
撮影/榊 智朗
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