
ついこの前、つくしが土から顔を出したと思ったら、もう桜が散りはじめた。春である。花が散った後、青々とした葉っぱが一斉に生える桜の木は間もなく訪れる初夏の前触れで、見ていてワクワクする。
水辺を見れば日中はぼちぼち魚も見かけるようになった。日の当たる範囲を観察すると、おお、ナマズもいるではないか。
僕は散歩が趣味で、特に本当に毎日水辺沿いを歩くものだから、この季節は見どころも多くて楽しく感じる。都会の水辺も機能的でかっこいいが、地方に住んでいると水辺の多様性も幅があるので、本当に退屈しない。
田舎って、そこに興味を持てる人間にしてみれば天国みたいな環境だ。ただ、その天国の将来も全然楽観視できないわけで……。(文:松本ミゾレ)
この先、田舎はどうなるのか。人がどんどん消える町
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先日、ガールズちゃんねるを見ていると「【田舎住みで話そう】少子化が進むと田舎の暮らしはどうなる?」という田舎の人しか書き込まないようなトピックを発見することができた。
トピックを立てた田舎者はこの頃、不安を抱えているという。その理由も田舎者らしくめちゃ長かったので、一部省略して引用させていただきたい。
「少子化のニュースを見るたびに、地方住まいの私はこの先どうなるんだろうと強い不安を感じています。私の住む地域では、すでに生活への影響が出始めています。公共バスは減便され、車がないと移動がさらに困難になりました。深刻なのが医療面で、産婦人科が不足しており、安心して子供を産める環境が失われつつあります。逆に激戦だったはずの保育園や幼稚園は今は枠が余りまくっていて待機児童どころか、いつ園自体がなくなってもおかしくない状況です」
と、自分の住む地域に子供が少なくなったこと。併せて保育園や幼稚園の存続にも危機感をおぼえているといった不安などを吐露している。
そういえば幼稚園も結構減ったというか、今は高齢者施設と同じ建物に幼稚園も入ってるみたいなパターンも増えたよね。両輪じゃないと運営が厳しいということなのかな。純粋な幼稚園自体がいつの間にか減り、駐車場とか荒地になったりしてるし。
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うちの近所にも幼稚園があったけど、今はシルバー人材センターの事務所になっちゃった。
子供がいない土地には未来もない。この人もバスの減便とかにも触れているけど、やっぱり人がいないところで交通インフラを充実させても意味がないからね。こういうことは今後どんどん増えていくんだろうなぁ。
田舎は車がないと不便だし、そもそも仕事が少ない。そんな状況に若い世代は辟易してさっさと出て行くから、子どももいなくなる。歩道を歩くのもジジババ、走ってる車を運転するのもジジババ。老人ホームの送迎車を運転してるのも勿論ジジババというような状態が既に当たり前になっている。
子供が少ないんじゃなく、そもそも人がいなくなっているのが田舎
そもそも仕事もなければ娯楽もない。子供の頃からフラストレーションを覚えて、18で上京する若者がいたとしてもそれは責められないよね。最近は地方在住者と都会っ子の違いがインターネットによって可視化されちゃってるから、余計に自分の郷里をさっさと捨てる若い人が出ても仕方がない。生き物は習性として、明るいところに飛んでいくものだし。
実際にトピックを読み進めていると「子供が大学行くのと同時に田舎から出るよ。未来ないからね」といった書き込みもある。
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人生において描けるビジョンが地方と中央では歴然とした差がある以上、よほど田舎が水に合っている人でもない限りは、都会に移住した方がいいかもしれない。でも都会は都会で「う〜ん」ってことも多いけどね。なんかひたすら消費活動をするためだけに住んでいる、みたいなところもあるし。
ぶっちゃけこの国はもう間違いなく傾く一方ではあるんだけど、ガタつきが最初に目に付くのはやっぱり田舎だと思う。田舎で病院の維持すらできなくなったり、「最後の小学6年生が卒業式を迎え、閉校となりました」というようなローカルニュースが流れたり、田畑がいつの間にか荒れて手つかずになっていたり。
立ち枯れて役所が規制線を張る、居住者のいない物件もだいぶ目につくようになった。
土地と建物の現在の権利者が不在だから立て壊すわけにもいかないのか、日々劣化していく家屋って、近くを通るだけで陰鬱な気分になる。
子供が減るということは、人もどんどん流出しているか死んでいるかということだ。そもそも田舎には子供を育てるに適した年齢の人もそんなに多くないし、集落レベルでの空洞化も加速する一方なんだよね。死ぬ人の方が生まれる人より多いのが今の日本だし、それはもう仕方がない。田舎で子供を見かけないのは、実に自然な流れなのだ。
東京みたいに出生率上昇のために、手厚すぎる少子化対策を講じられる自治体はやっぱり強い。たとえ出生率が1.0を割り込んで全国ワーストだとしても、湯水のように予算を投じて抗っているのは、さすが東京
その東京ですら出生率は全国ワーストで、地方から若者を吸い上げることでかろうじて「都市としての体裁」を保っているに過ぎない。地方が「何もできずに枯れていく」のに対し、東京は「他所の血をすすって延命している」だけなのだ。
まず田舎から子供どころか、人間が減っていき、やがてそれが中央でも顕在化されるだけって話で、田舎の衰退は近い未来の東京の衰退なのだ。
※キャリコネニュースでは「地元の衰退を感じる瞬間」をテーマに体験談を募集しています。投稿はこちらから。https://questant.jp/q/6452RVDS
