2026シーズンより、IMSAとWECの最高峰カテゴリーに供給されるミシュランタイヤは、スペックの変更を受けている キャデラック・レーシングは、IMSAウェザーテック選手権で新型『ミシュラン・パイロットスポーツ・エンデュランス』タイヤを装着してレースに参戦した経験によるアドバンテージを控えめに評価し、「メリットはあったものの、期待していたほどではなかった」と述べている。
WEC世界耐久選手権のみに参戦するハイパーカーメーカーは、デイトナとセブリングですでに新型タイヤを装着してレースに臨んだライバルに比べて不利な立場にあることを懸念していた。
しかし、キャデラックのチーフエンジニア、ジェロミー・ムーアは、ウェザーテック選手権の開幕2戦でウェイン・テイラー・レーシングのVシリーズ.R2台とアクション・エクスプレスのマシンから得られたタイヤ情報は、アメリカのサーキット特有のものであるため、WECに参戦するキャデラック・ハーツ・チーム・JOTAにとって限定的な情報しか役に立たないと述べている。
「両者はまったく異なるレースだ」とムーアは語った。
「タイヤの性能は、路面、つまりアスファルトとの相互作用によって決まる。セブリングはコンクリート路面なので、路面状況がかなり異なる」
「テストを重ねるごとに学びが得られるのはメリットだが、期待していたほどではないし、3週間前にイモラでテストしていれば得られたであろう学びほど多くはない。これが一番大きな違いだ。本当はイモラでテストしたかったが、ロジスティック上の都合でできなかったのだ」
「デイトナとセブリングでの経験は確かに役立ってはいるが、それによって他チームに対して大きなアドバンテージを得られたわけではない」
■いまだ中東に残されている機材も
JOTAは4月上旬にイモラでテストを行う予定だったが、中東情勢の混乱により計画は頓挫していた。チームはイスラエルとアメリカがイランへの空爆を開始する直前、カタールでテストを行っていた。
「カタールでテストを終え、週末に皆が帰国した途端、世界が崩壊したんだ」と、JOTAの共同創設者であるサム・ヒグネットは、紛争の影響について説明した。
「翌週にはバーレーンに行く予定だったが、幸運なことに現地には人がいなかったので、無事だった。ただ、機材はすべて中東にそろっていた」
「カタールでのテストが終わったら、すぐに機材を空輸してこちらでテストを行う予定だったが、それも実現しなかった。そのため、テストの計画がかなり狂ってしまったんだ」
ムーアは、イモラでのテストができなかったことを「少々の痛手」と表現した。特にJOTAは、今年に向けて改良されたVシリーズ.Rへの対応に追われている状況だったからだ。
JOTAは他のWECチームと同様に、今週のプロローグと開幕戦に間に合うようにレース機材をイモラに搬入できたものの、ヒグネットによると、テスト機材の一部はまだ中東に取り残されているという。
「全体的に見れば、かなりうまくいった」とヒグネットはロジスティクスについて語った。
「機材は10日ほど前に届いたが、テスト機材はまだ各地に散らばっている。ドバイとバーレーン・サーキットにコンテナがひとつずつ残っていて、現在回収作業を進めているところだ」
「しかし、DHLには感謝している。全員の機材をここまで運んでくれたのだから。数日前にコンテナを受け取ったのは数チームだけだったが、概ね順調だったね」
[オートスポーツweb 2026年04月17日]