フロントロウを制したGRスープラ勢。「同じトヨタ勢でもレース中にどのタイヤを出してくるか」ポールのENEOS、2番手auの戦い

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2026年05月03日 21:20  AUTOSPORT web

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第2戦富士で予選ポールポジションを獲得したENEOS X PRIME GR Supra
 富士スピードウェイで行われた2026スーパーGT第2戦の公式予選。GT500クラスは、午前の公式練習と午後の公式予選で上位の顔ぶれが入れ替わる結果となった。同じドライコンディションでも午前と午後で細かなコンディションが変わった中で、予選ではうまく合わせ込んできたENEOS X PRIME GR Supraと、au TOM’S GR Supraが、フロントロウを分け合う結果となった。


⚫︎「タイヤ選択で悩んだけど、結果的に正解だったと思う」ENEOS福住仁嶺

「今回はタイヤ選択で悩んだところが多かったんです。(予選では)どっちが正解だったか分からないですけど、結果的には自分たちが信じた方を選んで、それがたぶん正解だったと思います。そこは良い方向に行ったと思いますし、それを間違っていたら、この結果もなかったと思うので、みんなで考えたことを結果に残せて良かったなと思います」

 そう語ったのは、ポールポジションを獲得した14号車ENEOSの福住仁嶺。特に彼が担当したQ2は風が強く、雨もパラつき始めてWET宣言が出されたなかでのセッションとなったが、2番手に0.164秒の差をつけて、ポールポジションを獲得した。

 今回、公式練習が始まった時点では路面温度が34℃だったが、公式予選開始前は27℃まで低下。さらにセッション中は雲も出始め、さらに温度が下がっていった。そこに対するタイヤ選択が肝になった部分もあったが、それに合わせて福住は風が強い状況下でも、しっかり1周をまとめることができたようだ。

「コンディションが変わって、すごくタイムが出る風向きになっていたので、クルマのバランスが大きく変わるというよりは、単純にグリップレベルが上がるという感じでした。この時期でこのタイムが出るということは想定していなかったんですけど、思ったより速いタイムが出たなという印象です」と福住。実際にアタック中も、強風によるミスも事前に想定しながら走れたという。

「一瞬、100Rの進入で(クルマが)振られるところがあって『風強いな』と思いました。あとBコーナー(ダンロップコーナー)のブレーキも(向かい風で)思った以上に止まるなとか、1コーナーも(追い風で)行きすぎないように気をつけないといけないなとか……そういったところはフリー走行と比べても差があったので、なるべくミスをしないように走りました」

 14号車は開幕戦の岡山大会でセットアップに対して不安が残るような話も聞こえてきたが、今回は公式練習で4番手タイムを記録し、そのようなことはなさそう。

 そこに対して大嶋和也は「予選で使わない方のタイヤでロングランをしましたけど、十分に戦えそうなパフォーマンスはありましたし、そこからクルマ(のセット)を変えてフィーリングは良くなっているので『行けるだろう』と思っていますけど、ライバルも手強いですし、コンディションは明日になれば変わると思います。決勝用のセットに関しては、そんなに心配はないかなと思っています。」と手応えを感じている様子だった。

 ただ、決勝レースもタイヤ選択が重要になってくるのは間違いなさそうで「とにかくタイヤの選択を間違えないようにしなきゃいけないなと思います。他メーカーのクルマがどんなタイヤを選んできているのかは、まだ分からないので、それ次第では警戒しないといけなくなるかなと思いますし、同じトヨタ勢でもレース中にどのタイヤを出してくるかで、状況は変わってくると思います」と警戒していた。


⚫︎コンディション変化を読んで、冷静に対応した36号車au

 一方、公式練習では14番手に沈み、苦戦している雰囲気が漂っていたのが、開幕戦ウィナーである36号車au。最後の専有走行では山下健太が走行したが、その時の感触は良くなかったという。

「朝の感じから行くと「これはQ1(通るのが)ヤバいんじゃないか?」という感じでした」と苦笑いしながら振り返った山下。ただ、公式練習の段階でコンディションが良くないことが原因で、手応えをつかめないということは過去にもあったそうで、実際に開幕戦の岡山でも公式練習では「予選では大丈夫でしたけど、練習の時は全然グリップしなかったです」と話していた。

「昨年くらいから専有走行で全然グリップしないことが多いんですけど、予選になると突然、2秒くらいコンディションの変更でタイムが上がることがあるんです。今日の予選はあまりにもヤバいなと思いましたけど、そこまで惑わされずに微調整くらいでいきました。坪井(翔)選手のQ1のアタックをみて『大丈夫なんだな』と思いました」

 ただ、今回は公式練習での手応えが芳しくなかったこともあり、Q1を担当した坪井も「(アタックに)行く前は正直不安でしたね。専有走行でのヤマケンのバランスを聞いても、あまりよろしくないバランスだなと感じていましたし、実際にタイムも出ていなかったので、『これはQ1ギリギリかも……。やっぱりQ2行っておけば良かったかも』と思いましたね」と本音を吐露していたが、直前のGT300クラスQ1でのタイム推移を見ながら「GT300をみていても、ものすごくタイムが上がっていたので『いつも通りに戻ったかな』という安心感はありましたし、走り出してみたらグリップが上がっているのは感じられました」と自信を持ってアタックできた様子。

 前回優勝を飾っているということで、40kgのサクセスウエイトを積んで臨んでいる36号車としては2番手につけられたのは、上出来とも言える結果だったようで、前回の2番手とは異なり、ポジティブな表情をみせていた。

 決勝に対しては、いつも通り自信を持っているのが感じられ、「予選よりは決勝の方がいけると思っていますし、例年そうやって戦ってきたので、予選より決勝の方が不安要素は少ないと思っています。近くにいるライバルはスープラが多かったので戦いづらいなとは思うところはありますが、3時間でこのチーム、このふたりでやれば、決勝の方がいいんじゃないかなと思っています」と坪井。

 前回の岡山のように予選2番手から逆転で開幕2連勝を狙うau、その2連勝を阻止するENEOS、フロントロウのGRスープラ2台がどんな形でレースをリードしていくのか。明日の3時間レース、まずはこの2台の戦いに注目が集まる。

[オートスポーツweb 2026年05月03日]

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