ガブリエレ・ミニ(MPモータースポーツ/アルピーヌ育成) 5月3日、2026年FIA F2第2戦のフィーチャーレース(決勝レース2)が、アメリカ・フロリダ州のマイアミ・インターナショナル・オートドロームで行われ、ガブリエレ・ミニ(MPモータースポーツ/アルピーヌ育成)がFIA F2初優勝を飾った。宮田莉朋(ハイテック/TGR-DC)は暫定結果で6位となっている。
フィーチャーレースはタイヤ交換義務を有する32周もしくは60分+1周。直前まで強めの雨が降り、雨脚は弱まるも路面はウエットコンディションとなった。また、20番グリッドに着くはずだったロマン・ビリンスキー(ダムス・ルーカスオイル)はマシントラブルに見舞われ、スタートを迎えることができなかった。
気温22度、路面温度27度、湿度93パーセントというコンディションのなか、全車がウエットタイヤを装着。セーフティカー(SC)先導でフォーメーションラップのスタートを迎えた。
なお、このフォーメーションラップ中に3番グリッドのマルティニウス・ステンスホーン(ロダン・モータースポーツ)に対し、スタート手順違反を理由にストップ・アンド・ゴーという重いペナルティが下った。彼の担当メカニックが定められた時刻までにグリッドを離れなかったためだ。
SC先導による2周のフォーメーションラップを経て、フィーチャーレースはスタンディングスタートで開始された。ポールシッターのクッシュ・マイニ(ARTグランプリ/アルピーヌ育成)が難なくターン1のホールショットを守る一方で、2番グリッドのラファエル・カマラ(インビクタ・レーシング/フェラーリ育成)の蹴り出しが悪く、ステンスホーンが2番手、カマラが3番手、6番グリッドのジョシュア・デュルクセン(インビクタ・レーシング)が4番手に浮上する。
ただ、ターン1で10番グリッドスタートだった選手権首位のニコラ・ツォロフ(カンポス・レーシング/レッドブル育成)が、タサナポル・イントラフヴァサク(ARTグランプリ)の追突を受けてスピンを喫し、マシンを止めた。これでスタート早々にSC導入となる。
なお、ツォロフのマシン回収作業が進むターン1を避けるべく、全車に「ピットレーンを走行せよ」という指示がレースコントロールより発せられた。ただ、トップのマイニ、3番手カマラはピットレーンに入ることができず、ピットレーン出口でSCと合流している。 レースは4周目に再開。ストップ・アンド・ゴーペナルティが下っているステンスホーンはここでペナルティを消化。マイニ、カマラ、デュルクセン、ミニ、オリバー・ゲーテ(MPモータースポーツ)のトップ5でリスタートを迎えたが、ゲーテは最終ターン19の濡れた路面に足元をすくわれウォールにヒット。ターン1でマシンを止めて、レースを終えた。
トップのマイニが逃げにかかるなか、2番手カマラはペースが上がらず、チームメイトであるデュルクセンの猛追を受ける。また、4番手ミニもペースが上がらず、7周目にアグレッシブなオーバーテイクを見せたディーノ・ベガノビッチ(ダムス・ルーカスオイル/フェラーリ育成)が4番手の座を奪った。
8周目を迎える頃になると、2番手カマラのペースは首位マイニの2秒落ちとなり、マイ二が6秒差の単独走行に。カマラ以降はトレイン状態となるが、3番手デュルクセンはカマラに仕掛けることができない。
そんななか、6番手につけていたアレクサンダー・ダン(ロダン・モータースポーツ/アルピーヌ育成)がロングストレートエンドのターン17を曲がりきれず、バリアにクラッシュ。これで10周目にまたもSC導入となる。
各車ウエットタイヤの限界が迫っていただけに、ほとんどの車両がここでピットに入り新しいウエットタイヤを履き替えた。ただ、3番手デュルクセン、10番手コルトン・ハータ(ハイテック)、13番手ジョン・ベネット(トライデント)はここでコースに留まることを選択。タイヤ交換でいくつかの順位が入れ替わり、トップ6オーダーはデュルクセン(ステイ)、ハータ(ステイ)、ベネット(ステイ)、カマラ、マイニ、ベガノビッチとなった。
レースは14周目に再開。直後のターン1へのブレーキング勝負でベガノビッチがマイニを攻略し5番手に浮上する。また、2番手ハータのペースが悪く、タイヤ交換勢はハータのペースに付き合わされる。その隙に、首位デュルクセンはファステストラップを記録して2秒のリードを築いた。
ただ、14周目のターン17でラファエル・ヴィラゴメス(VAR)がステンスホーンに追突。これでステンスホーン、ヴィラゴメスがマシンを止める事態に。再びSC導入となると、ここでデュルクセン、ハータ、ベネットはタイヤを交換。先のSC中にステイを選択した3台はこれで後退する。
これでカマラがトップに浮上。2番手ベガノビッチ、3番手ノエル・レオン(カンポス・レーシング)、4番手ミニ、5番手マイニ、6番手宮田、7番手マリ・ボヤ(プレマ・レーシング/アストンマーティン育成)というオーダーで17周目にリスタートを迎えた。
17番グリッドスタートの宮田は粘りの走りで好位置につけたが、タイヤ交換後のピットレーンでボヤに対するアンセーフリリースがあり、これがレース後の審議の対象となっている。なお、ボヤのオンボード映像ではボヤがブレーキを踏んで宮田との接触を回避した様子が確認できる。
リスタート後、2025年FIA F3王者のカマラは同じフェラーリ育成のベガノビッチから猛烈なプレッシャーを受ける。ただ、キアン・シールズ(AIXレーシング)がターン8でスピンからマシンを止め、VSCを経てSC導入となり、度重なるSC導入でタイムレースに切り替えられた。
なお、このSC中/残り10分を切ったタイミングで後方にいたベネットがドライのオプションタイヤ(スーパーソフトタイヤ)に履き替えたが、SC中にスピンを喫し、直後にウエットタイヤに履き替えている。
22周目、残り時間5分+1周でリスタートを迎えた。首位カマラはファステストを更新する走りで2番手ベガノビッチから逃げる。しかし、23周目のバックストレートでベガノビッチが並ぶと、続くターン17でカマラがアンダーを出し、ベガノビッチが首位に浮上。さらに23周目のターン1での交錯で隙をついたミニがカマラをパスして2番手に浮上する。
首位ベガノビッチと2番手ミニの戦いは、ミニに勢いがあった。2台は24周目のターン11から13までサイド・バイ・サイドとなるなか、ベガノビッチはターン14〜15のシケインをたまらずショートカット。さらにはターン17でオーバーシュートを喫し、ミニが25周目のファイナルラップ直前でラップリーダーにおどり出ると、そのままトップチェッカーを受けた。
イタリア・シチリア島出身のミニはFIA F2フル参戦2年目で待望の初優勝。2位にベガノビッチ、3位にカマラが続いた。宮田は6位でチェッカーを受けているが、先述したアンセーフリリースに伴う審議が予定されており、順位確定は正式結果を待ちたい。
次戦となる第3戦は、5月22〜24日にカナダ・モントリオールのジル・ビルヌーブ・サーキットで開催される。
■2026年FIA F2第2戦マイアミ フィーチャーレース暫定結果
Pos./No./Driver/Team/Time/Gap
1/9/G.ミニ/MPモータースポーツ/56'22.029
2/7/D.ベガノビッチ/ダムス・ルーカスオイル/0.980
3/1/R.カマラ/インビクタ・レーシング/2.040
4/5/N.レオン/カンポス・レーシング/2.400
5/16/K.マイニ/ARTグランプリ/3.855
6/3/宮田莉朋/ハイテック/4.447
7/12/M.ボヤ/プレマ・レーシング/7.923
8/4/C.ハータ/ハイテック/10.969
9/11/S.モントーヤ/プレマ・レーシング/11.581
10/2/J.デュルクセン/インビクタ・レーシング/12.335
11/24/L.ファン・ホーペン/トライデント/12.606
12/20/E.フィッティパルディJr./AIXレーシング/14.300
13/22/N.バローネ/VAR/24.800
14/25/J.ベネット/トライデント/27.888
15/17/T.イントラフヴァサク/ARTグランプリ/42.736
-/21/C.シールズ/AIXレーシング/DNF
-/14/M.ステンスホーン/ロダン・モータースポーツ/DNF
-/23/R.ヴィラゴメス/VAR/DNF
-/15/A.ダン/ロダン・モータースポーツ/DNF
-/10/O.ゲーテ/MPモータースポーツ/DNF
-/6/N.ツォロフ/カンポス・レーシング/DNF
-/8/R.ビリンスキー/ダムス・ルーカスオイル/DNS
・ファステストラップラファエル・カマラ(インビクタ・レーシング):1分55秒796(22周目) 168.254km/h
・ペナルティタサナポル・イントラフヴァサク(ARTグランプリ):10秒タイムペナルティ/接触要因ニコラス・バローネ(VAR):10秒タイムペナルティ/接触要因
[オートスポーツweb 2026年05月04日]