写真―[メンズファッションバイヤーMB]―
メンズファッションバイヤー&ブロガーの
MBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第572回をよろしくお願いします。
◆夏にみかける「NGおじさん」スタイル集
今回は夏にみかける「NGおじさん」スタイル集です。
同じ40代として僭越ながら「この1点だけ変えればおしゃれになるよ!」という提案も含めて書かせていただきました!
◆量産型おじさんスタイル
まずはこちら量産型おじさんスタイルです。ネイビーポロ、ベージュチノ、スニーカーなど。動きやすさ最優先ですが、仕事のこともあり、ポロシャツを好んで着るようです。お腹は常にベルトの上に乗っており、清潔感のカケラもありません。
「ファッションに興味ない」というのはもちろん構いません。服なんぞたかが文化の一つに過ぎません、興味なくても十分幸福に生きていけるでしょう。
しかしながら、ここまで怠惰なスタイル・服装だとその中身まで疑われかねないのが実情です。常識ある社会人ならばほんの1mm程度の「他人目線」を持っていただきたいものです。
◆改善策は…
しかし、ご安心を。改善策は簡単です。
10kg痩せろだとか歩きにくい革靴を履けだとか大層なことは言いません。「色を変える」だけでOKです。ポロシャツもパンツもなんなら同じデザイン素材でOK。ただ色を「ハッキリとした黒白」に変えてみてください。
ネイビーやベージュなど何故かこの手のおじさんは「褪せたような中間色」を好むのですが、中間色は「暗くも明るくもない」がゆえにくすんだ印象になりやすい。くすみ=汚れとも近しい概念ですから「清潔感」は著しく失われます。
もちろん私はネイビーやベージュが悪だと言ってるわけではありません。合わせ方でそれらの色は輝きます。しかしながら、私含めただでさえ清潔感のない40代おじさんが、さらに清潔感を失いかねない中間色で全身を固めるのはどうかと。
そこで上は白、下は黒でまとめてみるだけでOKです。かなり印象スッキリするでしょ??
◆ぼくの夏休み型おじさんスタイル
夏になると大量にでてくるのが「ぼくの夏休み」スタイル。小学3年生以来袖を通したことがないくらいの明るい色のTシャツに、使い古した膝小僧が見えるシワシワの短パン、そして、「何年履いてんだ?」ってくらいソールがすり減ったサンダル……。
40代にして昆虫採集に行くわけでもあるまいに。年齢を考えていただきたい。
しかしながら……「でも俺はオレンジカラーが好きなんだ!」「でも俺は短パンが好きなんだ!」という人もいるでしょう。そこで……。
◆改善策は…
こちらはどうでしょう。まずオレンジカラーは尊重しますが、サイズ感を見直しましょう。小学生のように見えるピチピチのサイズ感はやめて1、2サイズUPしたものに変更してみてください。
「大きいとだらしなく見えるんじゃないの?」と思うかもしれませんが逆です。大きいサイズのものであるほど体型の太さを隠すことができます。タイトフィットのものは体の線が出てしまうので40代の崩れた体型では要注意。
さらにパンツはできれば「レーヨン」「ポリエステル」などの入った光沢のあるものをチョイスしてください。先ほどの画像と比べるとシワ感が減っているはずです。シワ感がつきやすいコットン素材のものはカジュアルに見えやすい。
レーヨンなどのツルッとした質感のものを探すと清潔感も大人っぽさも担保できます。ZARAなど海外ファストブランドではよく見かけるので行けばすぐに見つかるでしょう。
足元もできれば汚い足が見えにくいサボがおすすめ。こちらも量販店で一般的に売られていますのでご安心ください。
◆アメカジ風おじさんスタイル
個人的には嫌いじゃないのがこのスタイル。なんだか信念が通っている気がしていて嫌いになれません。
僕自身もアメカジで育った世代ですから気持ちは大変わかります。しかしながら、「家族でちょっといいレストランに行く」だったり「娘と映画に行く」だったりで嫌われないスタイルかと言われると……もう少しだけ気をつかうといいかもしれません。
◆改善策は…
少し大人っぽく清潔感を作るならこちら。レーヨンやポリエステルを使った光沢のある黒シャツならば清潔感も大人っぽさも作れます。シワがつきにくく落ち着いた印象になるため「ちゃんとしている」感もばっちり。
また首元が開いたオープンカラーならばTシャツと比べると小顔効果があります。おじさんになるとどうしても顔が大きくなりがち(加齢で顔は大きくなります)でずんぐり見られてしまう。
そこで若い時よりも少しだけ(あまり開きすぎると気持ち悪いです)首元を開けてあげるといいでしょう。顔と胸元の境界線が曖昧になり、小顔に見えやすいです。
◆やりらふぃー風おじさんスタイル
ひと昔どころか「さん昔」くらい前じゃなかろうか……六本木ヒルズに住んでて日夜パーティづくしの「やりらふぃー」的スタイル。
なぜかこの手のヤカラはゴールドのネックレスにピチピチT、そしてアイコンはグレーのタイトフィットジョガーパンツ。そこにスニーカーならまだしもビットローファーを合わせる決まりがあるようです。
「六本木の条例でもあるのかしら?」というくらい日常的に未だこのスタイル見かけます。しかし、お金があり、意識が高いため、体は鍛えていて美しかったり、髪は綺麗に整えていたりと評価ポイントもあったりします。
◆改善策は…
そんな成金風おじさん、「全部変えろ」というのはプライドが許さないでしょう。そこで1点だけ、どうかパンツだけ変えていただきたい。
タイトフィットのジョガーパンツはさすがにもうキツい。そこで太めに変えてもらえたらOK。太めもスラックスやデニムだと抵抗感もあるかなと思い、イタリアオヤジ風のカーゴパンツなどをおすすめします。これなら今風のサイズ感に見えるし、下半身と上半身のバランスも良く体型も美しく見えます(いわゆるAラインですね)。
最後にゴールドアクセは量を減らせば、OKなので時計とブレスをゴールドにするならネックレスは控えてもらえたら!
◆文化系おじさんスタイル
最後は文化系おじさん! 秋葉原、池袋、場合によっては高円寺や下北沢などにも生息する文化系。猛烈に詳しいジャンルがあり、そこに命をかけて休日を過ごしている彼らは一言で「素敵」だと思います。
人生を存分に謳歌しているので文句の一つもありませんが、見た目の話となるとそれは別。完全にトレンドがストップしており、大学生の頃のファッショントレンドをそのまま反映させています。
タイトなチェックシャツにタイトなデニム、ストイックな体付きだけに着用可能ではあるのですが……さすがにこのピタピタサイズは時代遅れ。バッグだけ機能性重視でサコッシュやミニバッグなどが逆に悪目立ちしているのもポイントです。
◆改善策は…
文化系おじさんはぜひジーンズに興味を持っていただきたい。セルヴィッジの光沢あるデニム・ストレートシルエットならば生地は硬く細い脚のラインを隠すことができます。
また半袖は腕の細さを際立たせてしまうため、長袖袖まくりがおすすめ。またバッグは斜めがけだと子供っぽくなるのでワンショルダーが今はおすすめです。
同じような着こなしですが、これでだいぶ印象変わるでしょ??
―[メンズファッションバイヤーMB]―
【MB】
ファッションバイヤー。最新刊『ロードマップ』のほか、『MBの偏愛ブランド図鑑』『最速でおしゃれに見せる方法 』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Xアカウント:@MBKnowerMag)