「根本的な速さで負けている」14号車ENEOS、ポールスタートも36号車auに屈し2位。ドライバーが明かす弱さと危機感

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2026年05月08日 18:20  AUTOSPORT web

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2位表彰台を獲得した大嶋和也と福住仁嶺(ENEOS X PRIME GR Supra) 2026スーパーGT第2戦富士
 5月4日に静岡県の富士スピードウェイで争われた2026スーパーGT第2戦『FUJI GT 3Hours RACE GW SPECIAL』の決勝。GT500クラスポールポジションからスタートした14号車ENEOS X PRIME GR Supraは2回目ピットアウトで36号車au TOM’S GR Supraに先行を許し2位フィニッシュ。レース後の福住仁嶺と大嶋和也は悔しさを滲ませた。


■ピックアップの連鎖と戦略での敗北に「弱さがある」

 スタートからの第1スティントは今季からAドライバー登録となった福住が務めた14号車ENEOS。前日予選では今大会の舞台となる富士スピードウェイにファクトリーを構えるROOKIE Racing、そしてチームオーナーのモリゾウこと豊田章男トヨタ自動車会長の前で“ホームポール”を奪った勢いそのままに快走。後続に20秒ほどのギャップを築いて大嶋に第2スティントを託したが、そこではコース上に落ちた他車のゴムかすがタイヤに付着する“ピックアップ”が大嶋を襲う。

「後ろとのギャップを作ることができていたので『これはいけるかな』と思っていたのですが、交代してコースに出ていってからはピックアップがひどかったです。(ゴムかすを)なかなか取ることができず、タイヤの内圧が上がってくると少しずつ取れ始めて一旦ペースを持ち直したものの、GT300クラスが絡むとどうしてもピックアップが付いてしまい、その繰り返しで苦戦しました」

 14号車ENEOSは第1戦岡山でもピックアップに悩まされており、大嶋は「こういったコンディションになったときの“弱さ”を持っているのかなと。タイヤ選択というよりは使い方、クルマの特性や内圧の影響もあるのか分かりませんが、ちょっと作り込みが……という部分ですね」

 ピックアップに苦戦しつつもトップをキープした大嶋だが、スティント後半には2番手au TOM’Sとの差は10秒以内にまで縮まっていた。最終スティントでは福住がふたたびステアリングを握ったが、ピットアウト直後のアウトラップで先にピットインを済ませた36号車au TOM’Sに逆転を許し、14号車ENEOSはそのまま2位フィニッシュとなった。


■「調子が良かったわけではない」と福住仁嶺。多くの課題も

 福住は「クルマのバランスだけで言うとオーバーステアが出るときもあれば、アンダーステアが出るときもありました。しかも今日は風が強かったですけど、最終スティントでは無風になったのでバランスが大きく変わりました。ただ、36号車はどのコンディションでも上位にくるので、僕たちもそのレベルを目指さないといけません」と淡々に振り返る。

「他チームと比べるとピックアップの付き方なども僕らは多い部分があると思います。そこはいろいろ工夫していますが、なかなか簡単ではないので36号車にずっと勝たれています。そのなかでも少しでも良くできるように頑張っていますけど、そもそも昨年どおりにならない部分が結構あり、開幕戦も自分たちにとってはかなり苦しいシーズンの始まり方でした。今回の富士も予選でポールポジションを獲ることはできましたけど、調子が良かったわけではないんです」

「昨年のスプリントで勝ったとき(8月の第4戦は福住が優勝)も、1時間レースだったからこそ勝てただけで、最後はかなりギリギリでした。根本的なスピードで言ったら、まだ36号車に勝てていません。実際、今回も36号車のほうがサクセスウエイトが重い(36号車40kg、14号車16kg)ですし……。そこを考えると、ちょっと辛いなと思っています」

 直接対決だからこそ、両ドライバーとも36号車au TOM’Sとの差を痛感することになった第2戦富士。最後の第3スティントでは14号車ENEOSと36号車au TOM’Sでタイヤ選択が分かれたとの情報もあり、そういった戦略も今後の課題となりそうだ。次戦はマレーシア・セパン戦の延期により、今回と同じ富士スピードウェイで第4戦が8月に300kmレースで開催される。

 およそ3カ月後の戦いに向けて福住は「また暑くなると大きく状況は変わると思いますけど、僕らにとって暑い時期が良いかと言われるとそうでもない。ただ、今回の結果でサクセスウエイトも変化するので、少しでもポイントを獲得できるようなレースをしたいですね」と表情を引き締める。

 大嶋も「僕らはまだ燃料流量リストリクターが適用されないですし、多くの課題が今回で明確になったので、そのあたりを改善すればかなりレベルアップできるのではないかと思っています。本当に結果に直結するような部分を改善しなくてはいけないという思いは明確にあるので、時間を有効に使い、チーム全員で良くしていきたいです」と次を見据えた。

 打倒GRスープラを他陣営が掲げるなか、トヨタ勢でも打倒au TOM’Sを狙っているチームがあることも事実だろう。3カ月というインターバル明けの富士では、どのチームがトップに立つのだろうか。

[オートスポーツweb 2026年05月08日]

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