佐藤琢磨「もう少し力強いクルマにしたかった」。インディ500予選後は連日ミーティング、決勝で挽回なるか

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2026年05月23日 14:00  AUTOSPORT web

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プラクティス開始前、スマイルの琢磨
 今年の第110回インディアナポリス500マイルレースは、プラクティスから毎日のように雨が降り、スケジュールがディレイしたり、短縮されたりしてドライバーとチームを悩まし続けてきた。先週のうちからレースウィークエンドの天気予報を睨み続けてきたが金曜日のカーブデイ、土曜日のレジェンドデイ、日曜のレースと雨予報はずっと変わることなく、予報レーダーと空とにらめっこが続く日々だった。

 降水確率の高いまま金曜日の朝を迎えたが雨予報は午後からで、走行開始の11時にはまだ雨は落ちそうになく、厚い雲に覆われるまま最後のプラクティスが始まった。

 月曜日のプラクティスが雨で半分の時間で終わった琢磨は、クルマの仕上がりは50点から70点くらいまで仕上がったとコメントしていたが、このカーブデイの2時間で最後の総仕上げをしなければならない。

「大きく2つ確認したいことが残っています。それとフロントのブレーキがオーバーヒートしているので、その問題も解決したい」とコメントしていたが、最後の走行でそれが確認できるかどうかだ。

 火曜日から、水曜のコミュニティデイ、木曜のメディアデイと、PRイベントが続く毎日だったが、その合間にも予選での失敗を何度も悔やんでいた琢磨。失敗という表現が大袈裟に聞こえるかもしれないが、ファスト6に進んで、フロントロウに並ぶつもりだった琢磨にとっては、エアロキットの選択を誤りファスト12に残れなかったのは、明らかに失敗だった。十分にその可能性はあったのだから。

 エンジニアのエディ・ジョーンズと連日遅くまでミーティングを繰り返し、予選の失敗を決勝でリベンジすべく、データを見ては分析を重ねた。

 フロントロウ、もしくはセカンドロウに並び、前方からスタート出来るなら、500マイルの戦略とマシンのセッティングはより方向性が明確になったはずだ。琢磨が目指すパック(集団)の中でも安定して、追い抜けるマシンをここで仕上げられるのか。

 スピードウェイにはファンが続々と詰めかけて、プラクティスが始まった。琢磨のピット位置は、予選結果から順に選ばれた結果ガソリンアレイのパイロンの近く、8番のピットボックスに移動した。進行方向側にはスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)、後ろ側には月曜日にクラッシュで足を骨折し手術を受けたばかりのアレクサンダー・ロッシ(エド・カーペンター・レーシング)がいる。

 グリーンフラッグが振られると、琢磨は最初のうちにピットイン&アウトを繰り返し、ピットワークの再確認すると、その後から集団走行の中に入っていく。パックの中に入って13周目には226.244mphをマークして5番手になった。

 その後も3〜5周程度の連続走行と、ピットでのセッティングを繰り返しながら、2時間で93周を走行。33台中最も走行を重ねたマシンとなり、琢磨自身も1週間の中のプラクティスセッションでは最多ラップを記録した。

 5番手のタイムは決して悪いものではないが、直後6番手にいるアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)や、トップタイムのジョゼフ・ニューガーデン、3番手のデイビット・マルーカスのペンスキー勢などライバルの速さも気になるところだ。

 琢磨はマシンを降りた後、エンジニアのエディと二言三言セッティングの確認をした後、囲んだメディアに答えた。

「雨が降らずに2時間最後まで走れたのは良かったと思います。もう少しトラフィックの中での力強いクルマにしたかったですね。ドラッグが大きくて前のクルマに横に並んだり、追い抜いたりしても、すぐに抜き返されたりして、調整して少しドラッグを減らして行ったんですが、いい集団に入れなかったのでわからなかった」

「毎年同じプランになってしまいますけど、レース半分の100周の時点でトップ5に入っていたいです。レースに応じてトリム出来るかもしれないけど、トップ5の中でもトップ3以内にいるのが理想です」

「なかなか難しいと思いますけど、気温が上がって暖かい日曜日になれば、もう少し有利な展開になると思いますが、天候はこのままだと思うし、やっぱり予選の失敗が悔やまれますよね」

「今の最大テーマはレースで力強く走ることなので、最高のパフォーマンスを見せたいと思ってますし、今日のデータをまたエディと分析して日曜日に備えたいと思います」

 インディ500を制するには速さだけでなく、運や天候までも味方につけなくてはいけない。プラクティスが終わってしばらくするとスピードウェイに雨が落ちてきた。

(Photo&Text Hiroaki Matsumoto)

[オートスポーツweb 2026年05月23日]

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