今週末の6月20〜21日に開幕戦を迎える新生『ラリーXアメリカズ』に、ミカエラ-アーリン・コチュリンスキーの参戦が決定 仕切り直しの新シリーズ創設がアナウンスされ、今週末の6月20〜21日に開幕戦を迎える新生『ラリーXアメリカズ』に、ワンメイクオフロード選手権で活躍を演じてきたミカエラ-アーリン・コチュリンスキーと、同じくリア・ブロックの参戦が正式決定。ともに最高峰“ハイパーカー”と呼ばれるFC1クラスで直接対決を演じる。
かつて存在した『Nitrocross(ナイトロクロス)』で2度の王座に輝いたロビン・ラーションのチームメイトとして、新たにJCレーステクニークから参戦することが決まったスウェーデン出身のコチュリンスキーは、ツーリングカーやGTでの活躍を経て、オフロードでも輝かしい戦績を残してきた。
とくに電動ワンメイクオフロード選手権として2023年に始まった『Extreme E(エクストリームE)』では、総合優勝と同シリーズ最多表彰台獲得記録を保持するなど、特筆すべきリザルトを残している。
「ラリーXアメリカズに参戦し、あのFC1でレースができることをとても楽しみにしている」と意気込みを語ったコチュリンスキー。「2022年に(ナイトロクロスの前身たる)ナイトロRXのNEXT(ネクスト)カテゴリーに参戦した際、いつかFC1でレースをすることが目標だった。そして今、それが実現した」
ピークパワー800kW(約1070PS)、最大トルク1100Nmという途方もない出力を誇る、水素燃料電池搭載のフル電動車両『FC1-X』は、新たにFC1に改称され最高峰“ハイパーカー”クラスに採用されるが、コチュリンスキーにとっても、これがアメリカにおけるラリークロス最高峰カテゴリーへの初参戦となる。
「大きな挑戦になるでしょう。フリープラクティスで初めてマシンに乗り込むことになるけれど、他のドライバーたちに比べてずっと経験が少ない。でも、最高峰カテゴリーで初めてレースができるのは本当にワクワクする。このマシンで、このコースを走れるなんて、素晴らしい機会ね」
彼女はこれまでナイトロクロスのSXS(サイド・バイ・サイド)クラスに参戦した経験があり、2014年にスウェーデンのラリークロス選手権でRX Lites(RXライツ)クラスに参戦し、2023年にはその後継モデルたる電動シリーズRX2eでヨーロッパおよびWorldRX世界ラリークロス選手権に出場した。そんな彼女にとって、今回のアメリカ再挑戦は12年前にラリークロスデビューを果たしたチームと再会し、ふたたびタッグを組むことも意味する。
「マシンに慣れ、レーススタイルを掴むために一歩ずつ進んでいきたい。でも、JCのようなチャンピオンシップ優勝経験のあるチームに加わり、チームメイトのロビンとともにアメリカでレースができるのは、本当に素晴らしいことよ」
そのJCレーステクニークのチーム代表、ジョエル・クリストファーソンも「ミカエラにヨーロッパのスーパーカー・ライツでラリークロスデビューの機会を与えたのは私たちJCのチームだから、我々にとっても特別なことだ」と、クランドン・インターナショナル・レースウェイで開催される新シリーズ開幕戦への期待を語る。
「彼女はこれまで多くの実績を残してきたし、今週末ふたたび彼女と仕事ができるのは素晴らしいことだ。そして、彼女に最高峰カテゴリーでレースをする機会を与えられるのも喜ばしいね」と続けたクリストファーソン代表。
「彼女はまだこのマシンをまったく知らない状態だが、電動レーシングカーの経験は豊富だから、きっとすぐに慣れてくれるだろう。金曜にクランドンで行われる最初のセッションが待ち遠しいよ」
そしてモータースポーツ界のスターであり、故ケン・ブロックの忘れ形見でもある愛娘リア・ブロックも、このラリーXアメリカズ初戦からラリークロス競技に復帰。コチュリンスキーはもちろん、ケビン&オリバーのエリクソン兄弟やティミー・ハンセンらと対峙し、ロックスター・エナジードリンク/オプティマ/ブロックハウス・レーシングの『ファーストコーナーFC1』を駆り、初代ウイナーの称号獲得を目指す。
「新しい北米ラリークロス初戦で、FC1ハイパーカーにまた乗れるなんて、本当にワクワクしています!」と意気込んだリア。「ダートコースでジャンプしながらホイール・トゥ・ホイールのバトルを繰り広げるレースは、私の大好きな形式のひとつです。さあ、レースを始めましょう!」
先週末の6月11〜13日に開催されたARAアメリカ・ラリー選手権第4戦『Southern Ohio Forest Rally(SOFR/サザン・オハイオ・フォレスト・ラリー)』では、同国ラリーレイド界のスターでもあるセス・キンテロ(TOYOTA GAZOO Racing WRT/トヨタGRカローラ・ラリーRC2)に次ぐ総合2位に入り、ARAアメリカ・ラリー選手権史上初の女性総合首位に立ったリアだが、そのわずか数日後にラリークロスに復帰する決意を固めた。
そんな彼女は2023年12月、グレンヘレン・レースウェイでFC1カーに乗る初の女性ドライバーとなり、ドレイヤー&レインボールド・レーシング/DRRとタッグを組んだ『ダッジ・ホーネットR/T FC1-X』のステアリングを握った。これは、スーパーカー・ライツ最後の3戦で表彰台を獲得した後のステップアップだった。
現在、ARAでヒョンデi20 Nラリー2を走らせる彼女は、その2023年にトヨタ86でARAオープン2WDクラスにフル参戦し、5戦中4勝を挙げて初のラリー選手権クラスタイトルを獲得。同年後半には、母親のルーシーとともにプロストックUTVで『Baja 1000(バハ1000)』を制覇し、カール・コックス・モータースポーツからエクストリームEにデビューを果たした。また過去2シーズンはF1アカデミーにも参戦し、ウイリアムズ・ドライバー・アカデミー代表として、ポイントランキングでトップ10入りを2回、優勝1回を記録している。
「ブロックハウス・レーシングは、ラリークロスが北米にやってくることを大変うれしく思っています」と“チーム代表”を務めるルーシー・ブロック。「ラリークロスの興奮は、ドライバーにとってもファンにとっても、他に類を見ないものです。サーキットでお会いできるのを楽しみにしています」
[オートスポーツweb 2026年06月18日]