

高齢化社会の大きな課題の一つが介護。特別養護老人ホーム(特養)は、要介護高齢者の生活を長期的に支える公的な介護施設として、家族にとって最後のとりでのような存在だが、もちろん「申し込めばすぐに入れる施設」ではなく、入居までには平均して数カ月から数年に及ぶ"待機期間"がある。そのリアルな実態を、介護施設の口コミ評判サイト「ケアスル 介護」を運営するSpeee(東京)が調査した。順番待ちの間、6割を超える高齢者が在宅介護になっており、離職や転職の検討を余儀なくされた介護者も少なくない。
調査は、現在または過去に特養への入居経験がある本人やその家族586人に5月7日に実施。申し込み施設数や待機期間・要介護度の変化・待機期間中の居住環境や介護者の状況などについて聞いた。その結果、入居までの待機期間が半年以上だった家庭は42.1%、1年以上も22.9%にのぼった。また、複数施設に申し込む人が多く、61.8%が2カ所以上の特養に申し込みをしており、4カ所以上という家庭も14.2%となった。
特養の入居資格は原則要介護3以上だが、制度上の原則を下回る段階でも入居を果たしているケースが4割。認知症や家族の就労事情による特例入居・早期相談行動のリアルが垣間見えた。
待機期間中は、入居予定者の66.0%が独居、64.2%が在宅介護の状態。施設の枠が空くまで、暮らしの現場で介護を続けるしかない実態が浮き彫りに。また入居が実現した時点で、介護者の52.2%が「フルタイム就労中」、22.0%は「介護者以外に手伝う者がいなかった」という苦境。仕事と介護の両立が迫られる中、12.8%は離職・転職を検討または実施していた。
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