今夏、母国フランスで開催されるEuroRXヨーロピアン・ラリークロス選手権のロエアック戦に向け、セバスチャン・ローブの参戦が決定 今夏、母国フランスで開催されるEuroRXヨーロピアン・ラリークロス選手権のロエアック戦に向け、セバスチャン・ローブの参戦が決定。8月28〜30日のシーズン第5戦でイレブン・モータースポーツのプジョー208WRXをドライブし、約3年以上ぶりに国際ラリークロスの舞台に復帰する。
このブルターニュ地方の名門トラックで今から13年前、自身唯一のEuroRX参戦を果たしているローブは、改めて2018年フランス・ラリークロス選手権チャンピオンのアントワーヌ・マッセと、元プジョー・スポール代表のニコラ・ゲランジェ率いるチームとジョイントし、ふたたびラリークロスでの勝負に挑む。
言わずと知れたWRC世界ラリー選手権の“リビング・レジェンド”は、シリーズ通算“9冠”と80回にも及ぶ優勝経験を誇り、統計的に見ても最高峰ラリー史上もっとも成功を収めたドライバーと言える。
その輝かしい経歴はそれだけに留まらず、過酷なダカールラリーで3度の2位表彰台、ル・マン24時間での総合2位、さらにレッドブル・レーシングでのF1テストでは驚異的なラップタイムを記録し、RoCレース・オブ・チャンピオンズでも4度の総合優勝を飾っている。
そして2014年と2015年には、WTCC世界ツーリングカー選手権で複数回の優勝とシリーズランキング3位を記録し、2022年には電動ワンメイクオフロード選手権『Extreme E(エクストリームE)』でチャンピオンに輝いた。そして現在、FIA世界ラリーレイド選手権(W2RC)ではランキング首位に立っている。
「ラリークロスが恋しくなっていたんだ。ロエアックはいつも大勢の観客を集める特別なイベントだし、またそこでレースができるのが本当に楽しみだ」と熱意を語ったローブ。「ラリークロスはものすごくスペクタクルなモータースポーツで、あのスーパーパワフルなマシンをドライブするのはいつも最高に楽しい。アドレナリンがドッと湧き上がって来るからね」
そのローブは、ラリークロスにおいても非常に優れた実績を持つドライバーであり、2016年から2018年にかけてWorldRX世界ラリークロス選手権にファクトリーサポートを受けたプジョー208WRXで参戦。都合3シーズンでの36戦中2勝と15回の表彰台入りを果たし、表彰台獲得率はほぼ50%に達した。とくに最後のシーズンでは、ヨハン・クリストファーソンによる全勝を阻止した唯一のドライバーとなっている。
また2023年にはスペシャル・ワン・レーシングがプリペアした『ランチア・デルタEvo-e RX』で開幕からの3戦にエントリーし、ポルトガルとノルウェーでは決勝に進出。火災事故によるマシン焼失が同カテゴリーによるキャリアを中断させたが、同年後半にロエアックで開催されたフランス国内シリーズへの参戦が、彼のラリークロスにおける直近の出場となっていた。
「今季はリニューアルされたEuroRX1のレベルが非常に高いようだ。早くコースに戻って、旧知のメンバーもいるイレブン・モータースポーツと一緒にレースができるのが待ち遠しいよ。そして、たくさんのフランスのファンの前で走れるのが楽しみだ」
ローブがシリーズに参戦していた当時、208WRXのプロジェクトマネージャーを務めたゲランジェの経験と専門知識もチームに活かされており、組織を率いるマッセ代表も「セバスチャン・ローブがチームに加わることで、週末はさらに思い出深いものになる」と期待を寄せる。
「ラリークロスファンにとって、ロエアックでレースができるだけでも大きな喜びだが、セバスチャンがラリークロスでの成功のほとんどを成し遂げたマシン、プジョー208WRXとふたたびタッグを組むことを大変うれしく思う」と続けたマッセ代表。「これまでと同様、激しい競争が繰り広げられるEuroRXという難題を認識しつつ、力強いパフォーマンスを発揮することを目標に大会に臨む」
同じくFIAオフロード・ヒルクライム部門カテゴリーマネージャーのジェームズ・ニクソンも「セバスチャン・ローブのような実力派ドライバーがFIA EuroRXに復帰することは、このスポーツにとって非常に重要な出来事だ」と付け加えた。
「セバスチャンはモータースポーツ史上もっとも偉大なドライバーのひとりであり、彼がロエアックでの参戦を決めたことは、選手権の勢力と魅力がますます高まっていることを明確に示している」
「私たちはラリークロスにとって競争力があり、かつ参加しやすいプラットフォームを構築するために努力を続けており、セバスチャンのような世界的に有名な選手がグリッドに戻ってくることは、こうした努力がEuroRXを正しい方向に導いているという強い証だ。彼の存在は、イベント、ファン、ドライバー、そして選手権全体にとって大きな後押しとなるだろう。ロエアックはラリークロスの象徴的な会場のひとつであり、彼をこのスポーツに迎え入れるのにふさわしい舞台だよ」
[オートスポーツweb 2026年06月22日]