2026年F1第8戦オーストリアGP FIA会見 アイザック・ハジャー(レッドブル)
2026年F1第8戦オーストリアGPの定例会見第1部には、第6戦モナコGPでペナルティにより一度失った3位表彰台を取り戻したピエール・ガスリー(アルピーヌ)と、逆に3位を失ったアイザック・ハジャー(レッドブル)が出席した。
Q:ピエール、ようやくトロフィーを取り戻しましたね。
ガスリー:トロフィー棚にぴったりの大きさだったよ。かなり待たされて、まともなお祝いもできていないんだ。何かいいお祝いのアイデアがあれば、ぜひ教えてくれないかな(笑)。
Q:アイザック、トロフィーを返すことになりましたが、どんな気持ちでしたか?
アジャ:3週間も経ってから返すことになるとはね(苦笑)。でも返す相手がピエールでよかったよ。知らない誰かじゃなくて友人だから。それだけは救いだったね。
もうひとりの出席者オスカー・ピアストリ(マクラーレン)は、前戦バルセロナ・カタルーニャGPで5位。5月上旬の第5戦マイアミGP以来、この3戦は表彰台に上がれずにいる。
Q:オスカー、バルセロナではマクラーレンはあまり快適そうには見えませんでした。今週末に向けて楽観視できる材料はありますか?
ピアストリ:バルセロナでなぜあれほど苦戦したのか、かなり詳しく分析した。原因についてもかなりはっきり理解できているし、同じことを繰り返さないための対策もできているよ。ただメルセデスは依然として強いし、レッドブルもかなり大きなアップデートを持ってきたみたいだね。僕たちにとって簡単な週末にはならないと思うよ。いい意味で予想を裏切ってくれることを期待しているけどね。
Q:イザック、RB22へのアップデートの期待は?
アジャ:現時点で、僕たちは明らかに4番手のチームだ。もし純粋な速さだけで表彰台争いができるようになれば、チームにとって本当に大きな前進になるね。
Q:オスカー、ここまでのシーズンを振り返って、自分の結果やマシンとの一体感についてはどう評価していますか?
ピアストリ:浮き沈みの激しいシーズンだよね。残念ながら、上向きだった時期より苦しい時期のほうが多かった。最大限の結果を出せたレースもあった代わりに、ドライバーのミスだったり、信頼性の問題だったり、さまざまな理由でチャンスを逃したレースもたくさんあった。特にカナダの決勝やモナコでは、自分たちの弱点がかなり明確になった。特定の1か所ではなく、全体的に少しずつ不足している状態なんだ。とにかく必要なのは、ライバル以上のスピードで開発を進めることだね。
続く第2部では、タイトル争いで苦戦が続くジョージ・ラッセル(メルセデス)に質問が集中した。
Q:ジョージ、トト・ウォルフ代表はバルセロナ・カタルーニャGPを「メルセデスにとって現実を突きつけられた週末だった」と表現しました。ポールポジションを獲得したとはいえ、あの週末のマシンパフォーマンスをどう振り返りますか?
ラッセル:確かに現実を思い知らされた週末だった。フェラーリの車体はずっと優れていた一方で、PU(パワーユニット)は僕たちよりかなり劣っていたと思う。ところがバルセロナでは、そのPUが大きく進歩したように見えた。ストレートスピードでも僕たちとの差がかなり縮まっていたし、それに加えて次々とアップデートを投入している。かなり驚いたよ。僕たちは今シーズン、まだ一度しかアップデートしてないからね。とにかく彼らは、大きく前進しているように見える。
Q:つまり、メルセデスにももっと頻繁なアップデートを望んでいると?
ラッセル:今のF1はコストキャップがあるので、それは難しいよね。シーズンのどのタイミングが最も効果的なのか、コストキャップの範囲内でどこまで投入できるのかを戦略的に考える必要がある。もしかするとフェラーリは別の考え方をしていて、他の部分でコストを抑え、その分アップデートに予算を回しているのかもしれない。いずれにしても僕たちにとっては、フェラーリが倒すべきチームであることに変わりはない。
Q:あなた自身については、いかがでしょう? スペインではチームメイトのアンドレア・キミ・アントネッリとの差を縮めましたが、マシンへの手応えはよくなっていますか?
ラッセル:予選までは、とても満足していた。ここ数戦は、自分ではどうにもできない問題もあれば、自分自身に原因がある部分もあって、苦しい流れが続いていた。なのでバルセロナは、もっとシンプルな考え方で臨んで、それがうまく行った。ただ決勝では残念ながらフロントウイングにトラブルが発生し、その隙をフェラーリに突かれてしまった。
Q:タイトル争いでより警戒すべき相手はルイス・ハミルトン(フェラーリ)ですか? それとも依然としてアントネッリでしょうか?
ラッセル:まずはルイスが本来の姿を取り戻したのは、本当に素晴らしいことだ。そして同時に、それだけF1が難しいスポーツだということでもある。今のF1マシンはとても複雑で、すべてが噛み合わなければ、自分の力を最大限に発揮することはできない。ルイスも去年や、メルセデスでチームメイトだった頃には、「もう年なんじゃないか」「衰えたんじゃないか」という声もあったよね。でもここ4、5戦は、圧倒的な走りを見せている。つまり一晩でドライビング技術を失うなんてことはないということだ。ドライバー、チーム、セットアップ、タイヤへの理解、そのすべてが噛み合った時、人は飛ぶように速く走れる。今のルイスは、まさにその状態だよ。だから間違いなく大きなライバルだ。そしてフェラーリ自体も、とても大きな脅威だ。もちろんキミは依然としてランキング首位に立ち、驚くほど安定した走りを続けているけどね。
ラッセルの言葉からは、前戦で鮮やかな勝利を飾ったハミルトンとフェラーリへの強い警戒感が窺えた。とはいハミルトンについて語るときのラッセルは、復活を果たした偉大な大先輩への畏敬の念が窺えた。
[オートスポーツweb 2026年06月26日]