BMSGの新戦略を語るSKY-HIこと日高光啓 BMSGは29日、関係各社およびステークホルダー向けビジネスカンファレンス『Greeting & Gathering '26』を開催した。代表取締役CEOを務めるSKY-HIこと日高光啓が登壇し、創業から5年を経たBMSGが「第二創業期」に突入することを宣言。音楽、サステナブル、グローバルの3領域への投資を加速していく方針を示した。
【ライブ写真たくさん】BMSG TRAINEE、ふみの、STARGLOWによるライブの模様 当日は、この日の夜中にFIFAワールドカップ2026決勝トーナメント1回戦・日本対ブラジル戦を控えていたこともあり、日高は時折サッカーを例えに交えながらプレゼンテーションを展開。流れるような語り口で、現時点を「これからの5年間を戦い抜く挑戦者としてのスタートライン」と位置付け、BMSGが目指す未来像を語った。
日高が掲げた重点施策は、「音楽ファースト」「サステナブルな環境づくり」「市場の拡大」の3つ。第一の柱となる「音楽ファースト」では、アーティスト、プロデューサー、スタッフを含め、すべての才能が力を発揮し続けられる環境づくりを推進。デビュー後もアーティストが自分らしく才能を発揮し続けられる環境を整備するとともに、「BMSG Creative Lab」などを通じて、次世代を担う音楽プロデューサーの育成にも取り組む方針を示した。
「サステナブルな環境づくり」では、音楽業界やファンコミュニティーの持続可能性について説明。これまで試験的に導入してきたランダム封入特典の廃止や紙ジャケット化にも触れながら、ファンの経済的負担、環境負荷の低減といった複数の課題に向き合い、最適解を模索し続ける姿勢を示した。
あわせて、創業時から展開するB-Townでの「共創型コミュニティー」の取り組みをさらに強化する方針も発表。アーティストからの一方的な情報発信にとどまらず、ファンがBMSGをより身近に感じ、ともに歩んでいる実感を持てるコミュニティーの確立を目指すという。
さらに、所属アーティスト向けの資産形成・ライフプラン支援プログラム「Unseen Life Plan」の導入も発表した。税務・財務の基礎を学ぶ金融教育や、外部の独立系専門家と連携した中立的な資産形成支援に加え、個人の積立実績に応じて会社が積立金を最大100%支援する制度(上限あり)を導入。将来への経済的不安を軽減し、アーティストがクリエイティブに没頭できる環境づくりを進める。
グローバル戦略では、日本で築いてきた基盤を大切にしながら世界市場への投資を強化する方針を表明。K-POPを「目指すべき背中」と語り、日本のエンターテインメントを世界へ届けるため、業界全体と手を取り合いながら挑戦を続けていく考えを示した。
また、日高は3月11日付で新たな経営体制へ移行したことも改めて紹介。取締役COO、社外取締役、監査役に加え、組織の健全性をより高めるべく、COO直属の専任組織としてリスクコンプライアンス室を新設したことにも触れた。さらに、インキュベイトファンド株式会社および株式会社Akatsuki Venturesとの資本提携についても説明。グローバル展開やデジタル基盤の強化を推進していく方針を示した一方で、今回の提携は上場を前提としたものではなく、現時点で上場の予定はないことも明らかにした。
プレゼンテーションの最後に日高は、創業10周年を迎える2030年までに『BMSG FES』初の海外開催に挑戦したいと表明。開催地としてアメリカを目標に掲げ、日本のエンターテインメントを世界へ届けたいと意気込みを語った。
■ハイレベルなライブショーケース
プレゼンテーション後には、ライブショーケースが開催された。BMSG TRAINEE、ふみの、STARGLOWが、それぞれ個性あふれるパフォーマンスで会場を盛り上げた。
トップバッターを飾ったのは、BMSG TRAINEE(YUTA、KEI、RAIKI、TAICHI、KANTA、REN、COTA、RYOMA、HAL、RYOTO、ISANA)。オープニングは11人全員による“ゴリゴリ”のヒップホップダンスで幕を開け、トレーニー=練習生の域を超えたキレのある音ハメやバイブレーションなど、ハイレベルなダンススキルを披露した。
続いて、RAIKI、RYOMA、RYOTOがBE:FIRST「夢中」を歌唱。三者三様の色気ある歌声で魅了し、RAIKIは「トレーニーであることを誇れるように、これからもがんばりたい」と意気込みを語った。
続いて登場したのは、HANAを輩出したオーディションプロジェクト『No No Girls』への参加を経て、ちゃんみな主宰のレーベル「NO LABEL ARTISTS」からデビューしたふみの。エレキギターを弾きながらデビュー曲「favorite song」をストレートに歌い上げると、新曲「東京」を初披露した。
アコースティックギターのストロークと歌唱のグルーヴ感が心地よく重なり、艶やかで芯のある歌声が際立つパフォーマンスを展開。「袖でビクビクしていた」と緊張を明かしながらも、堂々のステージで魅了した。
ラストを飾ったのは、オーディション『THE LAST PIECE』から誕生した5人組ダンス&ボーカルグループ・STARGLOW。ADAMのあおりで登場すると、“スワッグ”感あふれる余裕のあるステージングで「Good Boys Anthem」を披露した。
TAIKIのクールなラップ、KANONとRUIの艶やかな歌声、サビではGOICHIの歪みを効かせたボーカル、さらにADAMの洋楽テイストのボーカルで観客を圧倒。RUIが「まさか…立ってもらえたりしないですよね?」とお茶目に呼びかけると、着席していた来場者が立ち上がり、続けて「USOTSUKI」が披露された。
全員の高い歌唱力とダンススキルに加え、ハッピーなオーラで会場を包み込んだSTARGLOW。イベント中は美声を生かして“影ナレ”としても活躍したKANONは、「これまでもトレーニーとしてこのイベントに参加してきましたが、今回はSTARGLOWとして進化した姿をお見せできていたらうれしいです」と笑顔を見せ、ADAMも「これからも満足せず、高いレベルで活動したい。年末の音楽賞などももらえるようにがんばります」とさらなる飛躍を誓った。