2026年FIA F2第7戦シルバーストン ニコラ・ツォロフ(カンポス・レーシング/レッドブル育成) 7月4日(土)、2026年FIA F2第7戦のスプリントレース(決勝レース1)がイギリスのシルバーストン・サーキットで行われ、F1昇格の噂もあるニコラ・ツォロフ(カンポス・レーシング/レッドブル育成)が今季5勝目を飾り、ドライバーズランキング首位に浮上した。2番グリッドスタートの宮田莉朋(ハイテック/TGR-DC)は11位となった。
スプリントレースのトップ10グリッドは予選上位10台のリバースグリッドで決定され、10番手タイムを記録したガブリエレ・ミニ(MPモータースポーツ/アルピーヌ育成/選手権首位)がリバースポールを獲得。予選9番手となった宮田(選手権10位)は、フロントロウ2番グリッドに並んだ。
2列目3番グリッドにラファエル・ヴィラゴメス(VAR/選手権22位)、4番グリッドにジョシュア・デュルクセン(インビクタ・レーシング/メルセデスF1開発ドライバー/選手権13位)が続き、3列目5番グリッドにタサナポル・イントラフヴァサク(ARTグランプリ/選手権14位)、6番グリッドにツォロフ(選手権2位)が続いた。
全車がプライムタイヤ(ハードタイヤ)を装着するなか、タイヤ交換義務のない21周もしくは45分+1周のスプリントレースは、気温24度、路面温度は41度というコンディションでスタートを迎えた。
ポールシッターのミニが首位を守る一方、2番グリッドの宮田は蹴り出しが悪く、ターン1でヴィラゴメスにかわされると、続くターン4では6番グリッドから抜群の蹴り出しを見せたツォロフにかわされる。
さらに、1周目のターン15(ストウ)でデュルクセンにパスされ、1周目を5番手で終えた宮田。続く2周目のターン3で8番グリッドスタートのクッシュ・マイニ(ARTグランプリ/アルピーヌ育成)がインに飛び込んで先行し、宮田は6番手に後退した。
そんななか、1周目の最終ターン18(クラブ)でコルトン・ハータ(ハイテック/キャデラックF1テストドライバー)とセバスチャン・モントーヤ(プレマ・レーシング)が接触。この混乱をきっかけにモントーヤと、その背後にいたジョン・ベネット(トライデント)が深いグラベルに捕まりマシンを止めたため、2周目のセーフティカー(SC)導入となった。
グラベルの清掃のため時間を要し、レースは7周目に再開。今季は1勝を含む7回の表彰台獲得を果たしているミニは危なげなくリスタートを決めて、2番手ヴィラゴメスとのギャップを広げにかかる。
一方、7周目のターン9(コプス/旧ターン1)でイントラフヴァサクがロマン・ビリンスキー(ダムス・ルーカスオイル)をパスし、宮田に続く7番手に浮上した。
3番手ツォロフは、シルタート直後から2番手ヴィラゴメスにプレッシャーをかけ続けると、8周目のターン15でヴィラゴメスをパス。これで選手権首位のミニと、選手権2位ツォロフの直接対決の構図に変わった。ただ、ミニは9周目時点でツォロフに1.3秒差をつけており、DRSが使えないツォロフは徐々にミニとのギャップが開く展開に。
一方、6番手宮田は5番手マイニについて行くことが叶わず、8周目にはDRSを失う。これで7番手イントラフヴァサクの接近を許し、10周目のターン15でイントラフヴァサクは宮田を易々とかわした。これで宮田は7番手に。
7番手宮田のレースペースは上がらず、続いて8番手ビリンスキー、9番手ディーノ・ベガノビッチ(ダムス・ルーカスオイル/フェラーリ育成)が接近。宮田は周囲のマシンとは0.7〜1秒近くペースが異なり、ブロックラインを取ることしかできない。
13周目のターン15でビリンスキーが宮田をかわして7番手に浮上。14周目のターン4でベガノビッチが8番手に浮上。14周目のターン6(ブルックランズ)で9番グリッドスタートのアレクサンダー・ダン(ロダン・モータースポーツ/アルピーヌ育成)が9番手に浮上。瞬く間に宮田はポイント圏外の10番手に後退(スプリントレースは上位8台が入賞)。
そして16周目、宮田は10番グリッドスタートのラファエル・カマラ(インビクタ・レーシング/フェラーリ育成)にかわされ、11番手に後退した。
残り8周となった14周目、2番手ツォロフは首位ミニのDRS圏内に入り、オーバーテイクのチャンスを伺う。レース終盤が近づくと、ツォロフが勝負を仕掛ける。DRSが使えるツォロフは、2カ所のDRSゾーンで間合いを詰めると、ターン6、ターン15でラインをずらし、オーバーテイクを仕掛けるそぶりを見せるなど、ミニにプレッシャーを与える。
ただ、ミニは揺るがない。ツォロフが近づいたら、その分自分のペースを上げるという戦略で、決してツォロフに接近を許さなかった。しかし、ファイナルラップとなった21周目を迎えた時点で、2台のギャップは0.3秒だった。
ファイナルラップの21周目、ひとつ目のDRSゾーンとなったウェリントン・ストレートでツォロフがミニに並ぶと、ターン6(ブルックランズ)でツォロフが前に出た。抜かれたミニに余力はなく、3番手で迫るヴィラゴメスから2番手の座を守ることしかできなかった。
これでツォロフは今季5勝目、6番グリッドから速さと強さ、駆け引きの上手さを世界に見せつける勝利だった。ミニが2位。ヴィラゴメスが3位となった。このスプリントレースの結果により、ツォロフとミニはともに獲得116点となり、優勝回数の多いツォロフがドライバーズランキング首位に浮上を果たした。
宮田は終始ペース不足に悩まされ11位でチェッカー。宮田のチームメイトのハータは複数回の接触もあり15位。ハイテックは今回もノーポイントでレースを終えた。
続けて、2026年FIA F2第7戦シルバーストンのフィーチャーレース(決勝レース2)は日本時間5日(日)19時15分(現地時間11時15分)より、タイヤ交換義務を有する周回数29周もしくは60分+1周で争われる。
■2026年FIA F2第7戦シルバーストン スプリントレース暫定結果
Pos./No./Driver/Team/Time/Gap
1/6/N.ツォロフ/カンポス・レーシング/41'04.635
2/9/G.ミニ/MPモータースポーツ/1.291
3/23/R.ヴィラゴメス/VAR/1.698
4/16/K.マイニ/ARTグランプリ/3.012
5/17/T.イントラフヴァサク/ARTグランプリ/6.693
6/7/D.ベガノビッチ/ダムス・ルーカスオイル/8.830
7/8/R.ビリンスキー/ダムス・ルーカスオイル/9.904
8/2/J.デュルクセン/インビクタ・レーシング/10.799
9/15/A.ダン/ロダン・モータースポーツ/11.627
10/1/R.カマラ/インビクタ・レーシング/12.559
11/3/宮田莉朋/ハイテック/18.746
12/5/N.レオン/カンポス・レーシング/19.641
13/12/M.ボヤ/プレマ・レーシング/23.405
14/24/L.ファン・ホーペン/トライデント/23.645
15/4/C.ハータ/ハイテック/23.924
16/10/O.ゲーテ/MPモータースポーツ/25.882
17/20/E.フィッティパルディJr./AIXレーシング/27.873
18/22/N.バローネ/VAR/28.559
19/21/C.シールズ/AIXレーシング/69.675
20/14/M.ステンスホーン/ロダン・モータースポーツ/145.512
-/11/S.モントーヤ/プレマ・レーシング/DNF
-/25/J.ベネット/トライデント/DNF
・ファステストラップ(総合): #21 キアン・シールズ(AIXレーシング):1分44秒533(9/21) 202.879km/h
・ファステストラップ(得点対象): #7 ディーノ・ベガノビッチ(ダムス・ルーカスオイル/フェラーリ育成):1分44秒852(20/21) 202.262km/h
・ペナルティ:#14 マルティニウス・ステンスホーン(ロダン・モータースポーツ):10秒タイムペナルティ/他車をコース外に押し出した
・ペナルティ:#22 ニコラス・バローネ(VAR):5秒タイムペナルティ/接触要因
[オートスポーツweb 2026年07月04日]