ルクレールが2年ぶりの美酒。F1イギリスGPは波乱続きでSCチェッカーに。アントネッリは無得点【決勝レポート】

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2026年07月06日 00:50  AUTOSPORT web

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2026年F1第9戦イギリスGP決勝後の暫定表彰式/優勝シャルル・ルクレール(フェラーリ)、2位ジョージ・ラッセル(メルセデス)、3位ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
 現地時間7月5日(日)、2026年F1第9戦イギリスGPの決勝レースが行われ、シャルル・ルクレール(フェラーリ)が今季初優勝/自身通算9勝目を飾った。2位にジョージ・ラッセル(メルセデス)、3位にルイス・ハミルトン(フェラーリ)が続いた。

 ホンダ製パワーユニット(PU)を搭載するアストンマーティン勢は、フェルナンド・アロンソが18位、ランス・ストロールは19位となった。

 スタートタイヤは全車が新品のミディアムタイヤ(C2/イエロー)を装着。フォーメーションラップが始まるが、アロンソがターン10(マゴッツ)でマシンを止めてしまう。アロンソはマシン再始動が叶い、ピットレーンからレーススタートを迎えることになった。

 気温24度、路面温度39度、湿度50パーセント、快晴のもと52周の決勝レースは幕を開けた。スタートに秀でるフェラーリ勢が抜群の蹴り出しを見せ、2番グリッドスタートのルクレールが首位、3番グリッドスタートのハミルトンが2番手に浮上してターン1(アビー)を通過する。

 ポールシッターのアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)は3番手に後退し、4番手にラッセルが続く。5番グリッドスタートのアイザック・ハジャー(レッドブル)だったが、3周目のターン4(ザ・ループ)でマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に先行を許してしまう。

 一方、8グリッドスタートのオスカー・ピアストリ(マクラーレン)はフロントウイングにダメージを負って緊急ピットインを敢行し、21番手まで後退することに。

 首位に浮上したルクレールは4周目に2番手ハミルトンに1.1秒差をつけ、ハミルトンはオーバーテイクモードが使用できなくなる。幸い、ハミルトンもペースは悪くなく、3番手アントネッリに1秒差をつけて2番手はしばし安泰かと思われた。

 しかし、2番手ハミルトンにはスタートシグナルが消灯する前にクルマが動いたということで5秒のタイムペナルティが下った。母国イギリスのファンのため息が聞こえてきそうな状況となるなか、首位のルクレールはハミルトンを引き離す好ペースを見せつける。

 9周目、首位ルクレールが2番手ハミルトンに3秒差をつけるなか、ハミルトンの0.4秒背後に3番手アントネッリが入った。ルクレールほどのペースが出ないハミルトンだったが、アントネッリを可能な限り抑え続ける。

 ただ、アントネッリは11周目のターン9(コプス)でハミルトンをかわし2番手に浮上。この時点でルクレールとのギャップは4.2秒だった。アントネッリはここからギャップを縮めるかと思われたが、ペースを上げたルクレールは4.3秒ほどのギャップをキープし続ける。

 一方、4番手ラッセルの背後に毎周0.2秒ほど5番手フェルスタッペンが接近する。ラッセルはダウンシフトの違和感をチームに訴えるが、チームは「問題なさそうだ」との返答だった。

 フェルスタッペンは17周目のターン9でラッセルをパスし4番手に浮上。しかし、18周目にはピットレーンに滑り込み、上位勢で真っ先にハードタイヤ(C1/ホワイト)に履き替えた。20周目にはハジャーがハードタイヤに交換と、レッドブル勢は揃って早めのタイヤ交換を実施。

 タイヤを換えたフェルスタッペンは19周目に1分33秒562という、この時点のファステストを更新。このタイムは首位ルクレールの同じ周回よりも0.8秒ほど速いタイムだった。

 22周目を過ぎてタイヤのデグラデーション(性能劣化)の差が現れ始めるなか、ルクレールとアントネッリは3.4秒差まで縮まった。そんななか、どこからか傘がコース内に入り込み、22周目に短時間バーチャル・セーフティカー(VSC)が導入された。このVSCの間にエステバン・オコン(ハース)がピットに滑り込んでタイムゲインを得ている。

 VSC解除後の24周目、ハミルトンとラッセルがハードタイヤに交換し、2台はフェルスタッペンの後ろでコースに戻った。なお、ハミルトンはここで5秒のタイムペナルティを消化している。

 ルクレールは26周目にハードタイヤに交換。アントネッリとのギャップはこの時点で2.6秒まで縮まっていた。対するアントネッリはチームの指示でピットに入らずコースにステイ。無線でアンダーカットに対する不安を口にするが、チームは「大丈夫だ」と落ち着かせる。

 そこからの数周で上位勢でミディアムタイヤのまま走るのはアントネッリだけとなるも、29周目にアントネッリは自己ベストを更新する走りを見せる。

 一方、タイヤ交換後に好ペースを刻み続けたハミルトンは29周目のターン9でラッセルをパス。しかし、ハンガーストレートでラッセルが再び前に出る。31周目のターン6でハミルトンが前に出るも、ターン9でラッセルが抜き返すなど2台は接戦を続けた。ただ、レースは残り20周以上残されており、タイヤを温存したいハミルトンは一旦距離を空けて静観する。

 ハミルトンの猛攻が落ち着き、4番手ラッセルは3番手フェルスタッペンの背中を追った。ただ、そんなラッセルには「右リヤタイヤにスローパンクチャーが出てる」と無線が飛ぶ。極端なタイムロスはなかったが、ラッセルはチームの指示で35周目にピットインし、ミディアムタイヤに履き替えると7番手でコースに復帰した。

 そしてアントネッリは36周目にようやくピットイン。ここで履いたのはルクレールと同じハードタイヤだった。アントネッリはルクレールの7.7秒後方の2番手でコースに戻ると、10周のタイヤライフの差を生かし、強烈なペースを見せた。37周目には1分31秒777というファステストを更新している。

 一方のハミルトンがは、38周目のウェリントン・ストレートでフェルスタッペンをパスし3番手に浮上。その直後、ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)がマシンを止めて2度目のVSC導入に。このVSCの間に4番手フェルスタッペン、6番手ノリス、7番手ハジャーがミディアムタイヤに履き替えた。

 39周目にVSC解除となり、この時点でルクレールとアントネッリのギャップは4.9秒。その差は毎周1秒近く縮まる。しかし、41周目にアントネッリが「クルマが壊れた! コントロールができない!」と無線を飛ばし、事態は急変した。

 42周目にアントネッリは緊急ピットイン。タイヤをミディアムに交換。さらにフロントウイングも交換して5番手でコースに戻るが、クルマは明らかに何かが壊れており、以前のようなペースが出ず、「ハイスピードコーナーで曲がらないんだ!」とアントネッリ。

 アントネッリは再びピットに入り、ズレた左フロント内側のカバーを外すも、マシンの挙動は完全には戻らない。1ポイントでもほしいアントネッリは10番手というポジションにいたためコースに残ることを希望するが、アントネッリにはトラックリミット違反で5秒のタイムペナルティが下る。

 そんななか、47周目のターン15で3番手のフェルスタッペンがバランスを崩し、ハイスピードのままコースオフしグラベルにスタック。SC導入となった。3番手ラッセル、9番手アントネッリというメルセデス勢を除く全車がこのSC中にソフトタイヤ(C3/レッド)に交換したことで、ラッセルが2番手に浮上する。

 SCは残り1周、ファイナルラップの52周目に解除となるかと思われた。しかし、ラップダウンの車両が隊列に間に合わなかったことが影響したか、SCは解除されることなくファイナルラップまで続き、52周目終わりのチェッカーを迎えた。

 波乱のイギリスGPを制したルクレールが今季初優勝/自身通算9勝目を飾った。2位ラッセル、3位ハミルトンとなった。意外にもラッセルはこれが地元初表彰台獲得となった。

 以下、4位ノリス、5位ハジャー、6位ローソン、7位リンドブラッド、8位ボルトレート、9位コラピント、10位までピエール・ガスリー(アルピーヌ)がポイントを獲得。

 アントネッリは5秒タイムペナルティ適用で16位となった。ホンダPUワークスのアストンマーティンはアロンソが18位。ストロールは19位となった。

 次戦となる2026年F1第10戦ベルギーGPは7月17〜19日に、スパ・フランコルシャンで開催される。

[オートスポーツweb 2026年07月06日]

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